見出し画像

コンテンツと歩んできた人、というコンテンツ(2020/02-03 月報)

 どうも。年末年始から続いた業務量過多が2月からピークに達し、精神的にも肉体的にもかなり死んでいましたが、そろそろどうにか定時終業の日常に帰還できそうです。
 特殊進行の影響で2月分を書けなかった(そもそもほとんどインプットもしていない)ため、今回は2・3月分合体号という体にしてしまいます。来月以降はきっちり月報ペースに戻したいところ。

 今回期間は昨年4月頃のリモートワークの開始以来最も多忙な期間となり、試行錯誤の結果いろいろな「横着」「見てみぬフリ」を多用して強引に生活サイクルを回す形が定常化してしまいました。いまさら労働時間が減った所でもう元の生活に戻れる気がしない。
 しかし現実的には横着の分だけ着実に健康と金は燃えているので、少しずつでも戻していきたいですね。とりあえず飯と掃除はちゃんとやらねば。

 で、タイトルの話ですが、これはまあ「エヴァ」と「ウマ娘(……から派生した史実日本競馬語り)」の話です。私の観測範囲の話題は近頃この2タイトルに集中していて、どちらもネットに流れる感想記事などを読んでいるとそのタイトル自体への評価や感想と並行して「その人がそのコンテンツと共に歩んできた人生」へと言及するスタイルの文章が散見されます。

 エヴァに関しては言わずもがな、20年以上に渡って多くの人生に強烈な爪痕を残し続けてきたコンテンツであるわけですが、競馬も数十年以上に渡って週末を彩り続けてきた歴史あるスポーツなんですよね。
 そうした息の長いコンテンツと長く付き合ってきたファンがその対象について語る時、自らの人生の節目と、そのタイミングごとのコンテンツの関係を絡めた文章になるのは必然的と言っていい。
 今回の件に関して言えば私はどちらも完全な当事者とはいえない立ち位置なので、もっぱら感想を外から楽しんで読んでいるような状態。感傷的な文章を読むこと自体は好きなのでコンテンツ本体と合わせて楽しんでおりますが、そういう文章を読む度に、自分にはこれだけ書けるほど人生を懸けたコンテンツがあるだろうか……とは少し思ってしまいます。

 昔何かで読んだ記事で、漫画編集かなにかの人が「人間が物語に一番求めているのはストーリーとか手の込んだ技術ではなく、まず何よりもキャラクター。物語を通して登場人物の人生や思想に感情移入することが楽しみの核」というような話をしていたのをぼんやり覚えているんですが、筆者の個人的なエピソードや人生観が滲み出てくるタイプの感想文の面白みというのはまさにここなんだよなーと思います。

 近頃タレントとかVTuberとかの活動を見ていると度々思いますが、良くも悪くも人間の人生というものはものすごく面白いコンテンツになってしまうものなんですよね。
 何かを発信するにあたって、作品と合わせて作者自身をコンテンツとして上手く演出する能力みたいなものが求められる時代になっている……みたいな話もありますが、そういう話の根っこは「人生」のコンテンツとしての強さにあるんだろうな……と再認識させられたムーブメントであったように思います。そういう話か?

ゲーム

ウマ娘 プリティダービー

・以下の文章での「ソシャゲ」は「概ねスマホとかブラウザとか媒体で配信される基本無料ゲームで課金ガチャがあるやつ」ぐらいの広義の文脈で書いています(防御態勢)

・傑作……少なくともそう呼べる素質を備えたゲーム、とまでは言ってしまって良いと思う。リリース以降ほとんど他のゲームをやっていないぐらいで、完全にハマっています。
・これは平等のためにあえて明言しますが、はっきり言ってリリースまでは「”延期”の代名詞がようやくリリースされるのか……」「これだけ延期したんだからどんなのが出てくるのか一応触っておくか」ぐらいに侮った態度でした。
・リリース直前に至っても公式サイトにゲームシステム周りの話が載ってないようなゲームに期待しろという方が無理があった、とは言っておきたい

・感想の全てを書いていたら凄まじいボリュームになってしまうので細かいところは(書く気力があれば)個別の記事で書きますが、ソシャゲの枠というより育成シミュレーションゲームの括りで名を残せる素質がある。
・なんと言ってもゲームのサイクルがすごく良い。基本的な育成そのものが楽しいことに加えて、育成完了したキャラの使い所も豊富に用意されているので、何度も繰り返し遊びたくなる。

・レース展開などに応じた細やかな分岐をフォローしたストーリー、高品質なグラフィック、レース中のドラマチックなカメラワーク……という個別の要素の出来は流石といったところ。
・何より素晴らしいのが、「プレイの度にランダム要素に振り回され、決して同じ展開にはなることがない育成とレース」というゲームシステムのコア部分が、他の何よりも面白い「筋書きのないドラマ」を演出してくれること。
・この点に着目した場合、先に上げた個別の要素はどれも核となるランダム性の生み出したドラマを引き立てるための存在であることがわかる。
・数々の困難を「共に」乗り越えて育成してきた「自分だけの」ウマ娘が勝利した瞬間というものは、間違いなくその瞬間の自分にしか存在しない「オリジナル」の体験になる。これが放つ魅力というものは、既製品のシナリオでは到底対抗し難いもの。

・ソシャゲの中で「ストーリーが良いゲーム」というのは(嬉しいことに)沢山存在するようになったけど、「プレイ体験の中で物語が生まれるゲーム」というのは今はまだそう多くないように感じる。
・これはまさに近年多くのゲームが(時に「ナラティブ」というバズワードを掲げて)意識的にチャレンジしてきた領域で、ウマ娘の育成シナリオに関しては間違いなくその領域に踏み込んだゲームに仕上がっている。

・そして何よりゲーム全体のサイクルの出来が素晴らしい。上で褒めたような育成シナリオは、繰り返しプレイし続ける間に陳腐化して当初ほどの感動は得られなくなるし、手持ちの戦力が固まってくれば(よほどの下振れを引き続けない限り)勝利も安定して、「ゲームプレイから生まれるドラマ」はだんだんと剥ぎ取られていく。
・そうして繰り返しのプレイの果てにゲームからドラマが消え、後には純粋なゲームシステムだけが残る……ものの、何しろそのゲームシステム部分が実に面白い。育成の過程も結果も強くランダム性に左右されるシステムなので、「理想の育成」を完了できるまで何度も何度も繰り返し遊び続けてしまう中毒性がある……というか理想を完全に達成できる事はおそらく永久にない。

・プレイヤーが一通りシナリオ遊んで楽しんで、読み終わったから満足して終わり……となってしまっては運営型ゲームは成り立たないわけで、何らかの手段でプレイヤーを拘束、継続的にプレイさせ続けなければならない……というのは言うは易し。
・ウマ娘に関しては(少なくとも現状では)面白さで以てプレイヤーを拘束することに成功しているように感じられ、ドラマチックなゲーム体験と、長期的にプレイできる(そして課金タイミングも多く存在する)ゲームシステムを上手くドッキングさせることが出来ている。
・それっぽい言い方をするならば「初見シナリオの上質な体験からくる爆発力」と「長期的に遊べるシステムの持久力」をかけ合わせた配合というべきか、トータルで本当でよく出来た作りのゲームに仕上がっていると言える。

・あえて不安要素を挙げておくとすればイベントの周回要求量関連やリソースの供給量、そしてソシャゲにつきもののインフレなど長期的に見た場合の不安要素。ここは長く遊んでいく中で否応なく明らかになっていくだろうけど、少なくともコアとなるゲーム部分の完成度に関しては疑う余地はない。
・この完成度を達成するまでには相当な試行錯誤と山のような作り直し、地味で執拗なパラメータ調整の工程があったはずで、その期間を耐え抜いて作り続けたサイゲームスの体力が何よりも凄いという話に思う。あらゆる意味で他所にはそうそう真似できないコンテンツ。

アニメ

けいおん!!

・去年からじわじわ見ていてついに2期まで完走。さすがに名作ですね。
・明確に「高校生時代の終わり」に向かって進んでいくお話なのが良かった。一つ一つのイベントを噛みしめる切なさと充実感。
・もしこれのアニメ化が最近だったら毎話のように新曲を演奏したりしてたんだろうか……などとは思う。(一応)音楽をテーマにしたアニメ作品でありながら楽曲が数話に一回みたいなペースだったり、流れるにしても一部だけ、みたいなのは今となっては不思議な感じさえする。
・その他諸々含めて、この作品ほどたっぷり尺を使って丁寧に「流れていく時間を描く」というのはなかなか他の作品では見られない、ものすごく贅沢な時間の使い方なのかもしれないなとは思った。最近のアニメに対する偏見が強すぎるだけかもですけど。

・制作から10年そこそこしか経っていないにも関わらず、ガラケーなど今ではもはや消え去りつつある文化の描写が多くある。今から数十年後には、ストーリーや映像の良さだけにとどまらず、一種の風俗資料的な観点でも見られる作品になるのかもしれない。
・去年一年において生活って本当に変わってしまうものなんだな……という実感を持てているので、こういう「日常を描写した作品がいつしか資料に……」というのは全く冗談ではないなと思っている。現行で放送中の現代を舞台にしたドラマとかアニメも「この作品の中の”現代”はコロナがなかった世界なんだな……」とか思ってしまうので。

プリンセス・プリンシパル Crown Handler

・TV版は円盤買うぐらいに楽しんだので上映が待ち遠しかった一本。
・いい意味でTV版のあのシリアスな空気感をそのままOVA尺に伸ばしたような作品に仕上がっていて、間違いなく「あのプリンセス・プリンシパルの続編だ!」と思える大満足の出来。
・懸念点の一つだった声優交代もほとんど違和感を感じないような完成度ですごかった。

・OVAの長尺を利用した、ある種ケレン味に欠けるとさえ言えるような地道な諜報戦描写は非常に面白く、設定考証チームのおじさま方もこれはやりたかったんだろうなあ……と妙な目線からニヤニヤしてしまう。果たして完結までに蒸気パワードアーマー伯爵(だったっけ……)は登場するのか。
・しかしここから6本走りきるまでアクタスの制作体制大丈夫なのかとは改めて。ガルパンもプリプリもお気に入りの作品なので共倒れみたいなのは避けてほしいし、それ以上にそもそももっとハイサイクルで続きが見てえ! とは思ってしまうんですよね。前の話の印象が薄れてしまうのは勿体ない。

シン・エヴァンゲリオン

・一応公式にネタバレ解禁はされましたが、まあ一応ここでは配慮しておきましょう。
・仕事が忙しくて初日……どころか最初の土曜まで見に行けなかったのが心残り。クリティカルなネタバレはおおよそ回避できたにしても、少なくともポジティブな空気感は感じ取ってしまいましたからね。
・破とQは友人と早朝に自転車で数駅離れた隣の街まで頑張って行って初日を見たなあ……と思うと、あの頃から過ぎた年月と情勢や立場の変化をどうしても想ってしまう。

・当日にふせったーに書いた感想のリンクは以下で、おおよそ感想自体はこれ書いた当初と変わっていない。他の人の感想や解説を読みつつ「破」「Q」を見直したりして内容の整理はかなりついてきたので、そのうち空いたタイミングでもう一度見に行って印象が変わるか確認してみたいと思う。
https://fusetter.com/tw/T55kodVy#all

・NHKで放送された「プロフェッショナル」のエヴァ特集回を見たところ、庵野監督の才能というのは本人の創作能力に加えて「周囲の人間を惹き込んで自分の作品を作らせてしまうカリスマ」みたいなものが占める部分も大きいんだろうなと感じた。これは元々「新劇場版」の制作スタッフに業界でも有数の名手が集っている、という事実が何よりの証拠ではあるんですが、それにしても「プロフェッショナル」でやってみせた事はすごかった。
・何しろ外からやってきたドキュメンタリーの取材スタッフさえも自分の世界に引きずり込んで、自分を対象としたドキュメンタリー映像を「庵野監督作品」色の強いものに仕上げてみせてしまったわけで。この手管は魔性のそれという以外ない。
・庵野監督はこれでいよいよエヴァの呪縛から離れて色々な作品を作ってゆけるはず(本当か? という思いは少なからずあるけど……)で、リアルタイムにこの人の作品を待てるというのは結構幸せなことだと思う。

ウマ娘(1期、2期~12話)

・本当に出来が良いアニメ。1期に関しては放送当時から(特にアニメと競馬の両方を嗜んでいる層から)評判が良さそうで気にはなっていたものの、当時はアマプラ配信無しで見られておらず。
・ゲーム配信後に1期分から一気観した結果として「こんなに面白いものを独占していたのかアニメ・競馬ファン!」みたいな謎の感情になった。見てなかった自分が100%悪い。

・演出のテンポ感やシリアス度のコントロールなどTVアニメとしての上手さもさることながら、膨大な歴史からどこを切り取ってどう整形するか、どこに空白を見つけ出して面白く脚色するか……という「歴史コンテンツ」としての作りの上手さが一級品。競馬ファンによる解説などと合わせて楽しめる非常によいアニメです。
・私自身はまさに親が90年代の競馬ブーム直撃からの競馬ファンなので、競馬の(単なるギャンブルとしての位置づけにとどまらない)ドラマ性みたいな性質は元々知っていた状態。
・そこからの興味で某配信者のウイニングポスト配信を見ていたりはしたので、競馬関連については元から片足突っ込んでいるような立ち位置ではあったんですが、今回で完璧に最後の一撃を食らった感じがありますね……

・「ウマ娘」については全体の前提として史実の競馬を題材にした上で、ゲームの方は言うなればコーエーやPaladoxの歴史シミュレーションだったり、あるいは無双シリーズみたいな「史実はあくまで下敷きとしてゲームプレイが優先される」方向性の作品だと言えます。
・他方でアニメは映像媒体らしくというべきか、やはり大河ドラマや歴史マンガのような「歴史題材フィクション」らしい作品作りになっています。普通のオリジナル作品とはちょっと様相が異なるんですよね。
・フワッと「競馬」を題材にしてなんか作ります、みたいなノリではなく、大前提として「競馬史」を題材とした歴史ものをやろう、という覚悟が強く感じられるのが面白い。

・詳しい人達から見ればエピソードの合間に登場キャラが史実において成績を残しているレースがすっ飛ばされていて「あれ?」となるようなことも多いようで、歴史コンテンツ特有の「カメラをどこに置いて、何をカットしてどう脚色するか」という舵取りで作品が作られているなと感じるところ。
・大河ドラマの方でも「真田丸」が真田家が関わらない歴史イベントを(関ヶ原すら)盛大にカットして話題になっていたのが記憶に新しいけど、アレと似たような割り切りを感じるスタンスだと思います。この手の作品は史実を1から10までそのまま情報として出すものじゃなくて、「歴史のどこに着目して何を語るのか」というものなんですよね。
・ドラマ的な都合で史実をカットする一方で、トウカイテイオーとツインターボ師匠の絡みのように、史実では一度も同じレースを走っていないという二人をドラマの主役として脚色してみせたりもする。「史実での絡みが空白なら逆に何があったことにしても自由だろ!」という話の作り方、まさに歴史コンテンツで見るやつだ!

・1期・2期を続きで見ていると分かりやすく面白いところとして、1期最終話でダイジェスト的に一瞬だけ言及されたトウカイテイオー・メジロマックイーンのドラマにフォーカスしているのが2期なんですよね。
・1期主人公のスペシャルウィークの世代と2期の世代では史実の年代が違うので、1期においては当然語りようのないドラマではあるわけですが、あれだけサックリ言及されただけのエピソードにカメラを向けるとこれだけのドラマが出てくるというのはまさに歴史コンテンツならではの面白みが出てるなあと思います。
・ということは当然、「話の都合上脇役扱いになっているウマの一頭一頭にも実際は凄いドラマがあるんだろうな」……という話になってくるわけで。これは本当によく出来た沼の入り口だなと……。

漫画

チェンソーマン(11巻)

・めちゃくちゃ綺麗に終わった。
・中盤以降のハイパーインフレとか理不尽とか、初期の毛色から大きく離れた所に行ってしまったなあ……みたいに感じていた要素を全体的にひっくるめて吸収してスマートに着地してみせる美しさ。
・ここから続編作れるの!? マジで!? と思うけど、タツキ先生なら作れるんだろうな……

・チェンソーマンに関しては終始読んでいて「ここがこうなってこう面白くなってるんだな」みたいな分析的思考が全然働かなくて、とにかく全てに圧倒されて振り回されることしか出来なかった。
・作者が何考えてどういう意図で話を作っているのかあまりにも分からないあたり、これまでインプットしてきた作品みたいな部分だけでなく、それを摂取する感性や思想や、その他諸々の要素が全く自分と異なる人の作品なんだなと分かる。そういう人が作った作品を読んで振り回されて面白いと感じられるのは幸福なことではある。

彼岸島

3月末まで無料公開とのこと。

https://yanmaga.jp/comics/%E5%BD%BC%E5%B2%B8%E5%B3%B6

・なんか無料公開されていたので、少なくとも「彼岸島」分については最後まで読んでしまった。凄ェ!
・最初ちゃんとしたサスペンスホラーなんだ……というのにまずびっくり。散々ネットミームになっているシュールギャグ的な場面の印象が強すぎてそういう話なのだと思っていた……し、実際そういう要素は多分に含まれているけど、それだけの話ではなかった。
・当初のサスペンスホラー展開を全部捨てて、当初鬱屈した小説家志望で妄想癖で……みたいなパッとしない感じだった主人公が「修行」によって人類最強格のバトルジャンキー日本刀使いになって、漫画としても完全にバトル漫画路線に向かっていくのはすごすぎる。どういう経緯でこの路線変更通ったの?

・彼岸島と言えば「この丸太に捕まるんじゃ」とか「軽油あったよ」あたりのシュールなコマが有名(軽油に関してはネットでよく見るやつはセリフが付け足されたりとか改変はされているものの、原作でもシーンの流れ自体はほぼ同じだった……)で、実際原作を読んでも色々とすごく「変」な漫画だった。
・展開のテンポ感と流れが凄まじく、「戦闘中に武器を失う→ピンチか!?→次のコマで普通に武器を拾う」とか、「回避が難しい状況で包囲されて集中砲火!→身体能力で見切って完全回避」という具合で、概して「取ってつけたようなピンチ→身も蓋もない解決」という展開が繰り返される。「この下り自体必要だったのか!?」と思ってしまうような場面がとにかく多い。

・ただそれでも漫画としては意外に……と言うべきかしっかり面白い。なんと言ってもキャラの格の表現と、絶望的なシチュエーションの組み立てが格段に上手い。
・経緯と過程においては大量のツッコミどころをばら撒きつつも、「この二人が戦わないといけないなんて……!」とか「こんなやべえ奴どうやって倒せばいいんだよ……!」みたいな盛り上がるシチュエーションそのものはしっかり「乗れる」ようになっている。「こんなシチュエーションに追い込まれたらこの先どうなるんだ!?」という引きが(整合性をふっとばしつつも)次々に提示されるので、どんどん読み進めたくなる魅力が詰まっている。
・考えてみれば「このお話はこの先どうなるんだ」という一般的な連載漫画の引きに加えて「次はどんなツッコミどころを仕込んでくるんだ」という引きまであるわけで、ある意味週刊漫画としてはすごく強い駆動力を持っている。長期連載になっているのも納得できなくはない(他者にはそうそう真似できないバランス感覚あっての事だとは思いますけど……)
・シリアスなホラーアクション作品と捉えるにせよツッコミ待ちのギャグ作品として捉えるにせよ、創作関連でよく言われる「作者自身が笑わない」「登場人物は100%真面目にやっている」みたいなラインを守ることの重要性をとてもよく教えてくれる作品であることは間違いない。

まとめ

・2ヶ月分とは言え長い。
・しかも実態的に長く書いたやつは全部3月摂取分なんですよね。
・そもそも半分ぐらいウマの話な気もするし。
・「月報なんだからここのコンテンツ深堀りしてもしょうがないんだよな、ここまで長く書くぐらいなら個別記事で書こう」と思っていたものが、実際に文章を書き始めると「ああでもここに言及しないと片手落ちもいいとこだぞ……」となって長くなるパターン多し。文章を削るセンス、情報量を抑える覚悟みたいなものがないですね。
・加えてどこもかしこも書いているうちに普通の文章になってしまっていて、箇条書きの意味もなくなっている気がする。長い文章書くのも久々だし仕方ないということにしておきましょう。

・アウトプットに向かうモチベーションが消えて久しいのでどうにかしたいと思いつつ、当面はひたすらウマ娘遊んじゃってる気がします。来月もよろしくおねがいします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?