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YouTubeやtwitterは英語学習に役立つ/牡蠣とハエと墓に関するイディオム

ai / 翻訳者

私は日本生まれ日本育ちの翻訳者だ。受験英語から始まり、洋画&洋楽に熱中する日々を過ごし、映像翻訳者としての経験を積んで今に至る。英語は自然と身についたものではなく、「自力で覚える」が基本だ。映画や歌詞で使われていて知る表現も多いが、イディオムの形だけを先に知っている場合もある。なのでその場合、実際に使われている場面に出くわすとうれしくなる。そして「こうやって使うのか」と理解も深まる。

例えば少し前の話だが、大坂なおみ選手がThe Ellenに出演した時のこと。全米オープンのチャンピオンなのに、どこまでも謙遜してシャイな彼女にエレンがこう言った。

"The world is your oyster”はシェイクスピア作品からの引用で、「世界はあなたのもの」という意味だ。慣用句として今も存在することを学生時代にシェイクスピアの授業で知ったが、実際に耳にする機会はまったくなかった。「鬼に金棒」みたいに、言い回しとしては有名だけど日常で使う人はいないと思っていたので、アメリカの番組で突然出てきて驚いた。

最近ではエリザベス女王の護衛が話している映像で、予想外の表現に出くわした。

女王が散歩中にアメリカ人観光客に遭遇した時のこと。女王にまったく気づいていない観光客が、会話のついでに「写真撮ろうよ!」なノリで一緒に写真を撮ったそうだ。女王と。そしたら女王はあとでこう言ったとか。

”I'd love to be a fly on the wall when he shows the photograph to his friends."(彼がさっきの写真を友達に見せる時、こっそり見ていたい)

"a fly on the wall"は直訳すると「壁に止まっているハエ」。「こっそり見る」という意味のイディオムだが、「ハエ」とか「盗み見る」イメージとは程遠い人からもこんな表現が出てくるのかと知った。それにしても、女王のユーモア好きがよく分かるエピソードだ。

一方イーロン・マスクは、現在アマゾンプライムで配信中の話題作「力の指輪/The rings of power」について、twitterでこうつぶやいた。


turn in one's grave”は「死者が墓の中で寝返りを打つ」つまり「安らかに眠れない」という意味。このドラマは「ロード・オブ・ザ・リング」の2000年前が舞台の物語だが、とにかく評判が悪い。マスク氏も「原作者のトールキンも、おちおち寝ていられない」と酷評したわけだ。(私も見たけど、かつてケイト・ブランシェットが優雅に演じていたガラドリエルが、同じ人物とは思えないほど勇ましい!)

自宅にいたままスマホでYouTubeやtwitterを見ているだけで、生きた英語表現に次々と出会えるなんて、便利な世の中だなと思う。

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