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経営の先にある真の幸せを求めて「50歳の自己再考」

もうすぐ50歳を迎え、今後の生き方を改める時期にさしかかったと感じている。
40代の半ばくらいまでは、漠然と未来に時間的ゆとりがあると思っていたため、一人ですごしたり飲みに行ったりしても、なんとなく気分よく過ごすことができた。
それは時間的ゆとりからくる将来への希望が有ったからだろう。
しかし、今はそうは思えなくなった。

人生の終盤に向けて、物事や出来事の方向性や捉え方を根本から変えていかないと、無駄で空虚な時間を過ごすことになるだろう。
他人から見れば、私は幸せ者に映っているかもしれない。
会社の社長という立場は、一見して華やかに見えるだろう。

一般的に、男性は出世意欲や事業意欲が強く、肩書や収入で他者と比較して、自分の立ち位置を相対的に判断するなど、本能的に優劣をつける傾向が女性より強い。
その観点から見れば、私は成功しているように見えるかもしれない。
しかし、真の幸せの基準はその部分には無いということを、潜在意識の中で世の誰もがわかっている。

男性の本能から出てくる欲求として、異性を獲得する戦いに勝利し、家庭を築き、子孫を残すということがある。
だが私は家族がいないため、どうしても幸せの基準を自分の会社に向けがちだ。
しかし、今後の人生では、いかに自分を会社から距離を置き、いずれ訪れる会社を手放す時期に備えて精神的に準備を整えるかが重要だと考えている。

経営者は、いつまでも組織の中に君臨していてはいけない。
いつか訪れる会社を手放すときに、潔く身を引けるよう、日常の業務に邁進しつつ、水面下で心の準備を進めていく必要がある。

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