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あなたのおなまえは?

今日は四月一日。
新年度。
そして昼頃には、新しい元号が発表されるとのこと。
巷ではいろんな予想も出ているようだが。
必然的に今日は「名前」について考えざるをえない。
ちなみに四月一日はエイプリルフールであるが、このnoteは一切嘘なし、冗談なしでお送りしたい。

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一人の人間が生きていて、そうそう名前がコロコロ変わることも、あるいは別名があることもなかろう。

結婚して苗字が変わるとか、
芸能人であるとか、
のっぴきならない理由で、例えば今の名前では生きづらいので改名しただとか(最近いらっしゃいました、王子様というお名前の方が...)
そういうことがない限りは。

しかし、あるのだ。
薬の世界では。

皆さんが普段目にしているのは商品名(販売名)。
そこには、我々人間と同じく、我が子に名をつけるように「こういう子に育って欲しい」「こういう未来を歩んで欲しい」という開発者、製薬会社の願いが込められている。
私も製薬会社で働いていた時に新薬を出すというときに携わったことがあり、商品名を決めるのに社内がワクワクした雰囲気であったことを思い出した。


そして、別名として一般名がある。(いや、むしろこちらが本名なのだけど。)
背が高く、足は遅い、社会が得意で、ハンバーグが大好きな男の子。
みたいな、身体的特徴を法則に則って書いたもの。名は体を表す、的な。
この一般名は、国際的な規則にのっとり付けられる。


つまりは薬には基本的には名前がふたつあるということ。

ついでにその薬のジェネリック医薬品が販売されるようになると、少し前だと、またそのジェネリック医薬品を販売製造する会社が、先発医薬品の商品名とは異なった名前を、心を込めて、思いを込めてつけていた。
現在では、取り違えや間違いの防止のために、一般名+会社名 でつけるように指導がされているので、
背が高く、足は遅い、社会が得意で、ハンバーグが大好きな男の子。親は田中太郎と花子。
みたいに名付けられている。

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薬剤師は学生時代はとにかく一般名で薬を覚えさせられる。
ところがいざ薬剤師となり働き始めると、途端にあらゆる名前が飛び交って軽くパニックになるのだ。
今はジェネリック医薬品を推進する世の中であるから、基本的は一般名で医師から処方箋が書かれて、一般名+会社名のジェネリック医薬品を調剤する機会が増えているものの、必ずしも全ての医薬品にジェネリック医薬品が存在するわけではなく、先発の医薬品しかなければ、一般名で処方箋が書かれていたら、まず何の薬なの?とその名前を調べねばならない。

薬を開発して世の中に製品として販売するまでには、莫大な費用と時間がかかっている。
だからこそ、その思いを名前に込めたいという製薬会社の気持ちもわかる。
そしてその医薬品を商品として売るわけであるから、ただの化合物の名前ではなく、商品としての名前をつけたい、というのもわかる。だって、薬以外の他のあらゆる商品だって、そのものの名前(ロボット掃除機)だけではなく、商品名(◯ンバ)もあるのだし。

でも、でもね。

カタカナのオンパレードなんですよ。
しかも、薬の効果が全く違うものなのに、名前が似てたりするんですよ。

取り違える=飲んだ人の身体に悪影響を及ぼす、または最悪な場合死んでしまう

だから、もう名前は一つにしていただきたい。

できることなら、長くなくて、言いやすいもの。

オルメサルタンメドキソミル

とか、長すぎるし。(先程載せた画像の表の中の一般名もやたら長い。)

やはりみんなから愛されるのは、適度に短くて、思いがこもっていて、わかりやすいものではないか。

かっこいいとか、流行りだとか、親のエゴではなくて。

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歳のせいなのか、西暦と元号の何年というのが一致しづらくなってきた。
いや、歳のせいにするには少し若すぎるか。
元号も味わい深くていいのだけど、西暦か元号かどっちかにして〜と思うことがあるのは私だけだろうか。

いずれにせよ、昼頃発表になるという元号に、これからの未来に希望が持てるようなわかりやすい名前を期待したいところだ。

追記→タグの「令和」は新元号発表後に追加させてもらいました。

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