最近思ったこと覚え書き

○ヨーロッパへの憧れ

イタリアとフランスに行きたい。どちらのことも、何も知らない。地理を選択したから世界史の授業も途中までしか受けていないし、現代の情勢にも興味がない。大学で第二外国語としてフランス語を選択したが、ほとんど忘れてしまった。それでも、行きたいという気持ちだけがある。どこへ行って何をしたいというわけでもない。ただ、行ってみたい。これは、だいたいは江國香織と辻仁成のせいなのだけれど、改めて読み返すと、より行ってみたい気持ちの解像度が高くなった。中学生の頃、ただぼんやりと読んでいたときより、知識が増えたせいだと思う。イタリアにも行きたいし、オーストリアにも行きたい。マルタにも行きたい。いつか行けるのだろうか。

○生まれ落ちた環境の話

会社の後輩はおそろしく頭がいいと思う。紙に書き起こしたりせずに、頭の中で少し思考するだけで、初めて触れたものについて理論立てて話せるのだ。齢18歳の彼は、田舎の出身だ。きっと、周りは大学に行こうという人が少なかったのだと思う。私の出身高校では、学年で大学に行かないという人は2,3人ほどしかいなかった。地元の同級生たちも、勉強がどんなに嫌いでも名前を書けば入れるような私立大学に進む人が多かった。彼が私と同じ環境に生まれていたのなら、当然に大学に行っていたのだと思う。

あなたは休職して大学に行ってはどうか、と言ったら、本当は大学には行ってみたかった、と話してくれた。行ってみたかったけたけれど、高いお金を払って大学に行って、ためにならなかったら、と思うと、早くお金を稼いだ方がいいような気がした、と。私は、きっと調べれば会社の制度でお金はどうにかなるのではないか、なかったとしても借金をしてでも大学に行く価値があると思うし、生涯年収が増えるから元は取れるのでは、と伝えた。勝手だ。両親が一生懸命働いて稼いでくれたお金で遊んで過ごした4年間と、彼が自分で稼いだお金で行く4年間は違うに決まっているというのに。なんて無責任なことを言ったのだろう。私は昨年130万円のローンを組んだ。新車を買ったのだ。それを3年かけて返済する予定である。ちょうどあと半分だ。国立大学の1年間の学費も100万円ちょっとだったと思うから、私立大学ならいったいいくらかかるのか。今日、車の値段と比較して始めて、私は、私の大学4年間が重たいものだったことを知った。今日は、私の誕生日なのかもしれない。

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