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「事実」と「意見」の区別が必要なことはわかってるけど、どう使い分けるの?という人へ。

少し前に読んだこちらの記事について感じたことを、
私自身の経験を振り返りながら書いていきます。

ビジネスコミュニケーションにおける「事実」と「意見」

ビジネスシーンではスピーディーで的確な情報共有をするため、
「事実」と「意見」を区別して話す・書くというスキルが求められます。

ビジネス文書やメールしかり、上司や会議での報告しかり。

社会人なりたての頃は「事実」と「意見」の区別が難しくて、
ひとしきり全力で伝えきったあと、”で、事実だけ教えて。”と、
ドライなメンターの先輩によく言われたものです。(笑)

事実と意見の混同によるミスコミュニケーションは、
参考記事にもあるように、伝える側の情報整理の問題もありますが、
現場側と管理側との視点の違いから起こることもあるように思います。

私の経験から、感じていることを書いていきます。

フィールドプレーヤーが重要視するのは「現場感」

営業や販売などの実務を担当するフィールドプレーヤーが、
業務上での出来事を報告しようとするとき、
リアルな現場の"感覚"を重視しているように思います。

まさに私自身がこのタイプだったわけですが、
フィールドプレーヤーは「事実」のみではなく、
その時の温度感など、肌レベルの”感覚”が強く意識のなかにあります。

かなり古いけれど、
「事件は会議室で起こってるんじゃない!現場で起きてるんだ!」という、
とある刑事ドラマの名ゼリフがありましたが、
”現場を取り巻く臨場感はわからないでしょ?”ということだと思います。

マネージする側に必要とするのは「正確な情報」

一方で、マネジメントする側の立場になってわかるのは、
まず知りたいのは、「客観的事実」ということです。

合理的で最適な解決策を導き出すために、
正確に事実を把握したうえで、現場の意見を聞きたいと思うものです。

これは、記事にも書かれている通り、
注意力を働かせて、考えることでできるようになると思っています。

では、このようなコミュニケーション特性は直るのだろうか。

個人的な考えでは「直すことは可能」である。
というのも、これは「賢さ」というよりも「注意力」の問題だからだ。

(引用:https://blog.tinect.jp/?p=62453)


実際に社会人なりたての頃、
先輩から何度も「事実だけ教えて」と言われ、
頭のなかを一生懸命整理して、
そのときの情景から事実のみを切り出す練習をしてきました。

なにを求めているかを伝えればいい

つまり、立場によって重視する情報が違います。

「意見」を言うことが悪いわけではなく、
必要とされるシーンを理解できていない可能性が高いので、
いま「事実」と「意見」のどちらを求められているか、
意識することでコミュニケーションが円滑になると思うのです。

仕組みを変えて、意識を変える

報告書やメールで「事実」と「意見」を切り分ける場合、
仕掛けをすることで、意識的に切り分けることができるように思います。

例えば、私の職場の場合、
報告書のフォーマットは、以下のようになっています。

ーーーーーーーーーーーーーー
【状況】
・ーーー
・ーーー

【見解】
・ーーー
・ーーー
ーーーーーーーーーーーーーー

【状況】は起きている事象のみを書くので「事実」のみを切り分け、
文章の語尾は(です。ます。である。)などの断定系で表現されます。

【見解】は、上の状況を踏まえての「意見」なので、
(〜と推測します。考えます。)など自分の考えを記載します。

こうやって、表現するパートを区別するかんたんな仕掛けで、
意識することで、切り分けの練習ができるようになると思います。

苦手な方は、ぜひ試してみてください。
(私も未だに訓練中です。)

相互理解ができるような職場を目指して

フィールドプレーヤーに必要なスキルは、
いま「意見」と「事実」のどちらが求められているのかを知ることです。
わからないなら、意識的に意見と事実を切り分けることを、
意識して練習をすることで改善できると思います。

管理側にできることは、
”いま必要としている情報がどちらなのか”を、
何度も伝えてあげることではないでしょうか。

察しのいい人であれば、それだけで解決する問題もありますし、
わからないのであれば、繰り返し伝える根気も必要だと思います。
実際私も、何度も粘り強く伝えてきてもらって、
 「いま、事実を必要とされている」
 「ここは意見を求められている」
というのがわかるようになってきました。

経験値で補える部分もありますし、
意識に刷り込むことも重要なことだと思います。

すれ違いによるミスコミュニケーションを減らして、
気持ちよく仕事ができるようにしたいですね。

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