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東山魁夷記念館@市川市


東山魁夷の美術館


連休の最終日。
会社の先輩から、「明日はお天気もいいようなので美術館にでも行ってリフレッシュしてください。」とメールをもらった。

母はデイサービス、父は小学校(九州!)時代の同窓会。
母を送り出してから、父を駅まで車で送って、自分もそのまま途中まで一緒に行くことにした。

途中で父と別れ、しばらくぶりに、千葉県市川市にある東山魁夷記念館に行ってみた。

ここはリトグラフや版画がメイン。
原画は長野市にある長野県立美術館東山魁夷館に多く集まっている。

画家が自身の作品の処置について、それらの作品を育てた故郷として信州の地を選んだから仕方ない。

いつの間にか私も年を重ね、子供がいませんので今の内に、自家所有の作品などの処置について、真剣に考えねばならない時期になりました。いろいろ考えました末に、私の作品を育ててくれた故郷とも言える長野県にお願いしたいと決心したのです。甚だ唐突なことのようですが、それは私の心の中で長い間に結ばれてきた信州の豊かな自然との強い絆が今日のような結果となったわけです。

https://nagano.art.museum/higashiyama_kaii_gallery

それでも、画家が人生の多くを過ごした千葉にあったらなあ、と思う。

そうしたら頻繁に見に行けるのに。

長野市に住む親友は全く興味がないらしい。
変わって欲しい(苦笑)。

長野市には12月に親友に会いに行くのでその時に東山魁夷館には必ず行きたいと思っている。

あとは、香川県立東山魁夷せとうち美術館、ここも行きたいと思っているがまだ宿題のままなのでなんとかしたい。

東山魁夷記念館(千葉県市川市)

とてもこじんまりした記念館。
敷地もさほど広くはなく、入館料も一般520円とリーズナブル。

・2005年11月開館
・収蔵作品

《緑映》《夏に入る》《雪野》をはじめとする本制作、《道(試作)》など試作・習作や、《萬緑新(大下図)》《爽明》などの下図を含めた日本画ほか、リトグラフ、木版画、複製画、直筆の書や原稿、愛用品など、日本画家・東山魁夷顕彰のうえに重要な資料を数多く所蔵しています。

https://www.city.ichikawa.lg.jp/higashiyama/032.html

アクセス
今回は、JR下総中山駅から歩いて行った。徒歩16分くらい。意外と近く感じた。
バスも出ている。(バス停は美術館の前にあったが本数は少ない。)


住宅街を歩いていく
案内は続く
あと50m

着いた!

建物が可愛らしい
入り口の上の2階は休憩室

こじんまりしつつ、可愛らしい雰囲気の記念館。

二大特別協力記念展「舞台を彩る幕「緞帳」の世界」・「寺島照夫写真展」

今は上記の記念展が開催されていた。

美術館の1階は、「舞台を彩る幕「緞帳」の世界」

川島織物セルコンが「緞帳」を作成する工程を知ることができて、興味深かった。
非常に繊細に色を染め分けないと画家の絵を再現できないため、染色する人も、織り成す人も非常に神経を使って作成していることが分かった。

千葉銀行の新本店に納められた綴織パネルの制作過程も知ることができたがとても細かい作業で相当大変だったんだなあと思う。
織り方の設計図?みたいなものも細かい数字がびっしり埋まっていて、どこにどの色の糸を使うとかそういう指示だと思うが・・・すごい技術だと感動した。

実物を見たいけれど、見られるのだろうか・・・。

美術館の2階は「寺島照夫写真展」

東山魁夷のリトグラフや版画とともに、写真館・寺島照夫氏の写真が掲載されている。

画家の行くところ、制作現場に密着して、写真を撮り続けた。

日本国内はもとより、ドイツや北欧など海外での取材旅行にも同行。自然光や影を駆使したドラマティックな写真表現によって、自然との対話を重んじる風景画家の姿を見事に捉えている。本来ならば、その場に存在することさえ許されない静寂に包まれた画室での制作の場においても、寺島はシャッターを切った。

https://www.kyuryudo.co.jp/shopdetail/000000002284/

2階の作品には、E .A という文字がふられた作品があり、これは「画家が所蔵していた」作品ということで、東山魁夷が手元に置いていたリトグラフや複製画の展示が多くあった。

また昭和60年の「雪」という市川の自宅の庭を描いた版画作品がとても良かったのだが、写真NGのため撮れなかった。
検索したら出てきたが、この画像だと良さがうまく伝わらない・・・。
それにしても昭和60年の千葉に雪が降った??と記憶を辿るも子供の頃で思い出せなかった。

東山魁夷の展覧会はたくさん足を運んでいるのでほぼ全ての作品が知っているものだったがこの「雪」と奥日光の「白樺林」はあまり印象がなかった。

実際には「白樺林」は見たような気がしなくもないが思い出せない・・・。

冬映」や「揺れる窓」など好きな作品がたくさんあった。

2階は、ドイツ北部、デンマークなどの欧州の作品が多かったが、有名な青森県の種差海岸を描いた「道」のリトグラフもあった。

来年まで展示替えがないそうなので、また年が改まったら行ってみたいと思う。

休憩室

飲食はできないが
ここで休むことができる
寄せ書きノートが置いてあった
来館者が書いていく仕組みらしい

レストラン・カフェ

朝ご飯を食べる暇がなかった(母には食べさせた)ので、お腹が空いていたこともあり、着いたら先にカフェでお昼を食べることにした。
絵を見てから、そのあとカフェラテを飲むために2度利用した。

オムライス:中はチキンライスではなく
普通の白いご飯、そのせいかあっさりめでうんざりしなかった
スープは小さく見えるけれどたっぷり
天井が高いのがよい
お昼前なのに空いていて、
店員さんも今日は(忙しいのを)覚悟して来たんですが、と。
私は静かで嬉しい。
カフェ・オ・レ
たっぷり
この時は何組もお客さんが入っていた

珈琲8代葵カフェというところだった。
他にもお店があるらしい。

美術館のホームページにもメニューが載っている。

KAIIの森

カフェのすぐ外に小さな庭がある。

KAIIの森
小さな小さな庭だけれど
緑があるのは嬉しい


グッズ

画集や、便箋、カード、クリアファイル、カレンダーなどが販売されている。

美術館サイトのこちらに詳細が掲載されている。

私の好きな「たにま」のクリアファイルがあったので購入。
あとは便箋。「年暮る」の便箋もあったが今回は買わなかった。

画集は迷った末、店員さんお薦めの1冊にした。


こちらのショップで、チケットを栞にしてくださるのでお願いした。
100円。

栞のリボンの色は選べる
今回はブルーにした
また次回行ったときには違う色で作りたい


JR総武線の快速が停車しない駅が最寄なのでちょっと不便だけれど、静かで小さな美術館で私は好き。

満足した。

*美術館のスタッフさんも、カフェの店員さんもハートフル、親切だった。

おまけ:美術館に行く途中は法華経寺門前町

お寺や神社が多かった。
中山商店会という法華経寺門前町

下総中山駅を降りて美術館に行くのに参道を通った。

赤い旗には、
「ご参拝ご苦労様です
今日一日幸せに過ごしましょう」
と書いてあった。

途中、お花屋さんやお肉屋さん、八百屋さん、お菓子屋さんなどの商店が並び昔ながらの風情が残る。

これが見えたら、
美術館へは左折
左折して少し進むと安房神社
この手前の坂を下っていく
坂道
ここを降りて右折
100m進んで左折したら後は道なり

途中の道も、楽しみながら散策していたらあっという間に着いた。
帰りはバスに乗ろうと思ったが結局歩いてしまった。

思い立って、出かけた美術館だったけれど行って良かった。
以前は車で行ったので駅前の周辺は記憶がない。
椿の時期だった。美術館の駐車場はなんとなく記憶があった。

地元の友達も行きたいと言っているので、また来年展示が変わったら訪れようと思う。

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