何も変わらない


けれどすべてが違うんだ

嫌いだった匂いが

鼻を突く

鮮明に

脳が反射的に

顔を歪める

なぜいつもこうなんだ

どうして何も変わらないのか

私が強く握った

思いの数々

それらはどんどん湧いてくる

とめどなく

ただ
それらはもう

力尽きた

残骸にすぎない


無に

返っていく


そのとき

それらが

新しさだったことに

驚く


無実

そのもの


誰も

何も

意図していない

誰も

いない

身体の中に

暴れ虫が

駆け巡る

それも

何も変わらない

だけど

まったく違うんだ


この無限の自由


あるようにある


それは誰のものでも無い


だからこそ自由なんだ





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