ホイスコーレ78日目 地獄のアウトドア2日目 前編


極寒の中待っていると先生のラスモスが来て、チームリーダーだけを呼び出し何やら説明している。
1〜2分後チームリーダーが帰ってくると手には2つの紙。
新しい地図と何やらスタンプラリー的な紙。
そしてその紙をもらってから待つ事30分、やっと移動開始。
20分ほど歩き、両側が斜面で奥に湖が見える場所に到着。
その両斜面には何個か先着のチームがいました。
もちろんチーム同士固まらせてはくれないので、スタッフが指示した斜面に私達は待機。
湖が近くにあるせいか、さっきの場所よりも一段と寒い。
しかも斜面なので立ってるのもきつい。
足踏みしたり、スクワットしたりして気を紛らわせる。
50分ほど待ち、ようやく移動。
どうやらゲームをするそうです。
荷物を置いてスタッフについて行くと、湖に面した斜面に到着。
おもむろに渡される目隠し。
斜面の木に渡してある細いロープ。
不穏。
スタッフからゲーム内容の説明を受け、男の子が英語に訳してくれました。
やっぱり想像していた通り、目隠しをしてロープを頼りに斜面を歩き、ゴールに向かうゲームだそうです。
列の中央に入れてもらってゲームスタート。
左手にはロープ、右手は前の人の肩を掴みながらおっかなびっくり進んで行く。
ここで問題発生。
前の人達が「ここに段差あるよ」とか多分叫んでるんだけど、デンマーク語でみんな喋るからさっぱり分からん。
何かを伝えようとしてるのは分かる。
だが、大事な何かが本当に分からん。
仕方ないから、自分で周りを蹴ったりして状況確認。
なんとかゴールまで辿り着き、ミッションコンプリート。

荷物を取って再び移動。
20分ほど歩き、原っぱの様な場所に到着。
そこで30分ほど待ちやっとゲームスタート。
今回はカットされたペットボトルの底の部分に水を入れてなんかするらしい。
プレイヤーは1人で他の皆んなはアドバイスしながらゲームをすすめます。
もちろんデンマーク語なので、私はさっぱり分かりません。
やっと終わったので、また移動。
いつになったら夜ご飯を食べれるのか。

30分ほど歩きバンガローがある広場に到着。
バンガローが7棟ほど建っていて、広場の真ん中には焚き火小屋。
もちろんすぐ焚き火小屋に入れる訳はなく、30分ほど指示されたバンガローの裏で待つ。

お願いだからこのバンガローで今日は泊まりますと言ってくれ、、、。

やっとスタッフに呼ばれ、焚き火小屋へ。
そこには酸っぱいパンとパックに入ったレバーペースト、スライスチーズ、袋に入った人参(もちろん皮は剥いてない)、ココア1.5L×2が用意されてあった。
そしてまた違うバンガローの裏を指示され、そこで食べるように言われたので、皆んなでいそいそと移動。
男の子が持ってきていたヘッドライトの明かりを頼りに食べる。
人参はヒゲも生えっぱなしのスーパーに売ってるそのままの人参。
うさぎにあげる時だってスティックにするのに、、。
俺はうさぎじゃねぇ。
酸っぱいパンは1人2切れ。
私は人参は食べられなかったっす。
絶対サバイバルに向いてないっす。
しかも極寒の中の食事。
歯が鳴っちゃってろくに食べれない。
本当に寒いのよ。本当に。
こんな寒さだし、私はてっきり焚き火小屋でご飯を作るものと思っていたから、外で食べろと言われた時の絶望感たるや、、。
筆舌に尽くしがたい。

なんとか食べ終え、次の場所へ移動。
一体いつになったらこの寝床につけるのか、、。
きっとこの後も各場所でミニゲームを繰り返すのだろう。
私は暖かいお部屋で無料開放中のゴールデンカムイを読んでいたいのだ。
早く帰りたいのだ。

何度かゲームを繰り返した後、また違う原っぱで待機させられていると、スタッフの人から上下の防寒着を借りる事が出来ました。
その防寒着は恐らく本格的なアウトドアのもの。
だがサイズがXL、デカすぎる。
しかもめっちゃモコモコ。
着てみたら案の定ビバンダム君。(分からない人はミシュランを検索)
小さいのにめちゃでかい、チームの皆んなから「ヨーコどうした笑」と言われてしまいましたよ。
寒くなくなったので、もういいです。
私はもうビバンダムやら実写ドラえもんやら言われてもいいんです。
寒くなければ。

そしてまた歩き続け、気付くと空が白み始めてました。
とうとう夜明けです。
なんてことだ。
12時間は歩き続けている。
眠いわ、疲れたわ、腹減ったわ。
アウトドアを嫌いな気持ちがどんどん強くなる。

もうだいぶ朝らしくなってきた頃、ようやくゴールに到着。
スタッフに指示された場所で寝ることに。
そこは少し広めの八角系の形をした焚き火小屋。
八角形の二面が少し広がっていてそこにマットを敷いて寝袋で寝ます。
もちろん風呂にも入れず、歯磨きすらしていない状態での就寝。
既に朝なので、きっと数時間しか寝させてくれないのだろう。
寝袋の中で考えてみた、どうしてここまで過酷なアウトドアなのだろうかと。
思いつく理由は二つしかない。
1、災害時を想定したアウトドア
2、戦時下を想定した避難訓練アウトドア

恐らく後者の方だと思うがー、、。
真意は分からん。
歩いてる時はずっと「これは自衛隊の夜間行軍では?」と思っていました。

突然のアウトドア宣告
携帯電話、時計、食料の所持禁止
目隠し連行
地図のみ配布
団体行動
長距離歩行
極寒の長時間待機
配当式の少ない食事
夜通し行われるミニゲーム
ミニゲームで求められる頭の回転と団結和協
そして限られた睡眠

やっぱり仮想戦時下の避難訓練じゃない?これ。
そんなことを考えながら就寝。
嗚呼、早く帰りたい。

後半へ続く。












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