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どうして学校[会社]に行かなきゃいけないの?

学校は何のためにある

「学校ってどうして行かなきゃダメなの?」
と子どもが突然聞いてきたら何と答えようかな。小学校教育実習が始まる直前、こんなことを考えていました。

「将来に叶えられる夢の選択肢が増えるんだよ」
「将来に必要な知識がたくさんあるんだよ」

なんか、ありきたりというか。将来って具体的にいつ?どこで?とさらに疑問が増えそうな答えしか思いつきません。

『すべての教育は洗脳であるー21世紀の脱・学校論』(光文社新書)  では、当たり前のように義務教育で教わった "常識" が、将来の幸せの足枷になっている、と教育論を展開しています。

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常識を植え付ける機関

子どもは人格的に完成していない、だから「あるべき人間像」としての道徳を教え「完成」に導かなければいけない‥‥‥日本の学校教育の芯にあるのはこうした考え方だ。一方では子どもたちの人権を語りながら、もう一方では子どもたちを未熟で不完全な存在として断じている。

堀江貴文『すべての教育は洗脳であるー21世紀の脱・学校論』(2017) 光文社新書

「こんな人間にはなりたくない」
「常識がないなんて信じられない」

と誰かに言ってしまった過去があります。

今思うと、"こんな人間" ってどんな人間?そのときの "常識" って本当に常識だった?と疑問だらけです。

問題の本質は、国家が人間の規格=「常識」という鋳型を作り、そこに人間を無理やり押し込めようとするところにある。その教育システムそのものの誤りに気づいていないから、今でも学校は恣意的な常識の洗脳機関なのだ。

堀江貴文『すべての教育は洗脳であるー21世紀の脱・学校論』(2017) 光文社新書

学校は「禁止」という手法で洗脳を行うと著者は述べています。
確かに、自分が尊敬している人から「それをやってはいけない」と言われると、それが本当にいけないことなのか議論をする前に、「ダメなことなんだ」と感じてしまいます。それが段々と 「"常識的に考えて" ダメなことなんだ」となっていくような気がします。

理想の学びは「没頭」

ゲームにハマるとそのゲームをいつの間にか極めている自分がいますが、勉強もその類にすればいいじゃないかと著者はいいます。興味のないときに勉強を強制するのではなく、ハマるときに勉強をすればいい。自分から「知りたい!」と思って勉強に没頭することが、「真の勉強(学び)」だと。

私はこれに賛成です。中学生になってから初めて算数にハマっていいし、小学生のうちからハイレベルな数学にハマってもいいものだと思います。

「自由にしていたら遊んでばかりで何の教養も身につかず、ダメな大人になってしまうではないか」

そんな不安もありますが、そう考えてしまうのは失敗を恐れ、変化を恐れるが故の感情なのかな。

自分の「これが好きだ」「これがしたい」という感覚を信じ、それに従って下した判断を誰のせいにもせず生きる。そして、価値のゆらぎを恐れてはならない。むしろ変化するのは正常だ。毎日、瞬間ごとに自分の判断を更新していくべきなのだ。

堀江貴文『すべての教育は洗脳であるー21世紀の脱・学校論』(2017) 光文社新書

この「学び」の考え方について読んだ時、アメリカにあるサドベリー・バレー・スクールが頭に浮かびました。著者のいう「学び」を見事に実現化したような学校だと思います。YouTubeサイトに動画も上がっており、「カリキュラムがない学校」の中で、自由に過ごす子ども・将来が不安な親・学びたいと思ったときにサポートする教師のリアルが、約40分の映像に収まっています。

会社も学校と同じ

日本の会社には、驚くほどたくさんの「学校制度」が残っている。それはつまり、「軍隊制度」だと言っても過言ではない。会社のために過労死したビジネスパーソンたちは、国のために死ぬ兵士と同じマインドを刷り込まれているのである。

堀江貴文『すべての教育は洗脳であるー21世紀の脱・学校論』(2017) 光文社新書

「些細なことであっても誰かに評価されるのは嬉しい。組織に従順な人間が評価されるなら喜んで従順になります」といつか友人が話していました。
著書の中では「従順な家畜」と表現されていましたが、友人を思い浮かべたらなんだか「従順なかわいい犬」のようにも思えてしまいます。

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それでも学校[会社]に通う

従うことが求められる社会の中で、従うことにハマって楽しむことができたら面白いだろうな。

教師「廊下は走ってはいけません!」
生徒「すみません。次は気をつけます!先生も一度は走ったことがあるでしょう。今のは見逃してください!(笑顔)」
教師「(ぐっっ)わかった。次はきをつけるように!」

毎日何かに没頭して生きていけたらもっと面白いだろうな。

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ぶらっくこーひー * 読書
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