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【2022WIN5】なぜ逃げなければならないのか?「下手糞こそ逃げろ」の威力をチェック

 稼いでるか?黒い太陽だ。

 小生のTwitterを見ている人は「下手糞こそ逃げろ」とつぶやいているのを頻繁に目にすることがあったと思う。これは至極単純明快なことで、後ろにいたり馬群に突っ込んでいる騎手ほど、ヘマをやらかしやすいからである。

 古くはメジロパーマーとレガシーワールドが行ったままの有馬記念、クイーンスプマンテとテイエムプリキュアが行ったままのエリザベス女王杯、ラブリーデイが勝った宝塚記念、ビートブラックやイングランディーレが勝った春天など、枚挙にいとまがないほど逃げ馬が波乱を起こしてきた歴史がある。

 こういったレースで波乱の犯人となった馬は、大抵が後ろから競馬をしていた馬だ。秋天のパンサラッサやホープフルSのドゥラエレーデにしても逃げがハマった好走だったといえる。

 実際に昨年のWIN5対象レースでも逃げ馬の活躍は目立った。これは最近に始まったことではなく、昔からのお約束みたいなもの。先頭でゴールした馬が勝つのだから、そりゃあ前にいた方が有利に決まっている。

 そして、なぜこういったことが起こるのかというと、答えは非常にシンプルだ。前にいるほど内側に進路を取ることができ、距離のロスを少なくして走れるからだ。

 また、トップクラスとボンクラ騎手の決定的な差が出る進路取りや仕掛けのタイミングが相殺されるからだ。外枠を引いた馬でもスタートを決めて内へ潜り込むことさえできれば、枠の有利不利はあっという間になくなる。

 だからこそ人気のない馬に乗る騎手や腕の足りない騎手ほど、前々で競馬をするべきなのである。

 これはデータを見ても一目瞭然。対象285Rにおける脚質別の成績を載せたものが以下だ。

脚質上り 着別度数 勝率
平地・逃げ 41- 36- 23- 197/ 297 13.8%
平地・先行 119- 111- 95- 713/1038 11.5%
平地・中団 91- 105- 115-1192/1503 6.1%
平地・後方 32- 30- 50-1096/1208 2.6%
平地・マクリ 2- 4- 2- 16/ 24 8.3%

 ご覧の通り、位置取りが前にシフトするほど勝率が高いことが分かるだろう。一言に「逃げ」と定義するにしても先頭を走る馬だけでなく、2番手の馬も含む(騎手の意識も関係するため)とさらに数字は高くなるはずだ。

 3コーナーから4コーナーまで2番手以内をキープした騎手を逃げる意識の強い騎手として集計してみると、その数字は41勝から79勝まで跳ね上がる。これは倍の勝利数となり、285勝中の27.7%を占める。イメージとしては3回から4回に1回逃げ馬が勝っている計算。対象レースが5つあるのだから、そのうち1回または2回が逃げ切りと考えたら、出現率の高さに気付いてもらえると思う。

 まずは芝から。

芝のレースで逃げ切り勝ちした馬
ダートのレースで逃げ切り勝ちした馬

 ここでまず最初に違和感を覚えたのは外枠の馬。我々はどうしても外は不利という先入観が強く、それは逃げ馬にでも同様なのだが、このデータを見る限りは、そうともいえなさそう。

 むしろ外の馬の方が、積極的に内前を取りに行って結果を残している。前述したように逃げ馬でも、外枠なら問題ない説の裏付けとなるはずだ。上位人気から人気薄までバランスよく出現しているのだから非常に効果的だ。

 芝も悪くないが、ダートの外枠は圧倒的に勝利しているね。もはやダートの逃げ馬の場合は外枠が有利とすら言っていい。

 そしてこれのどこが素晴らしいのかというと、平均オッズが9.1倍で平均人気が7.1人気ということだ。ちなみに回収率も当然ながら100%を超えているどころか120%という驚異的なもの。

 もう「狙わないと損」というか「狙わないでどうする」というレベルまでいっている。

 ホントはもう少し複合的な要素もあるのだが、言語化するのも面倒というか伝えにくいため、今回は騎手の話をしたいと思う。

 つまり、前々を常に意識している騎手のこと。これはもう有能アンド有能で、絶対に覚えておきたい情報となる。

逃げ馬で好成績を残した騎手

 これを見ていると、当方がなぜ坂井瑠星をガシマンガシマンとよくいうのか、克駿は乗れる若手といっているのかが明白だろう。

 では一応芝とダートに分類したものも補足する。

芝限定

 アスクビクターモアに乗っていた関係で田辺がトップ。馬との組み合わせはともかく、騎手がしっかりと前で競馬をしているからの結果だからOK。和生もこれタイトルホルダーパワーだろう。ルメカスの2勝もバトルボーンか。

 石川君の2勝もウインシャーロットだろどうせ。野中もリフレイムだね。

 いやいや、待て待て。そうはいっても、ちゃんと前にいるから負けにくいのだ。上位人気でしっかり前にいた祐一も悪くないしね。

 というのも踏まえた上で評価したいのは、幸と克駿と岩田じゃないかな。

 池添の2勝は春の東京でゾーンに入ってた時のだね。

ダートのみの成績

 もうね、克駿無双といっていい。ところがこの克駿、少し前はダートで全く勝てなかったのよ。それが昨年はダートで大ブレイクしちゃったの。今では芝もダートもトップクラス。最推しだね。ガシマン君は勝率高くないけど逃げ馬はきっちりと逃げるのが好感。ゴ三浦は芝で用なしだけどダートは買える。これはいつも言っている。

 という訳で本稿のお勧め騎手は克駿、幸、坂井の3人かな。

 逃げ馬狙いの何がいいかってそりゃ、負けるときは交わされるから納得できることよ。クソスローのを意味不明に後ろでチンタラやられて展開が向きませんでしたとか、レースに動きがなかったのでとか言ってるクソ野郎にストレスを溜めないで済むのは大きいデス。

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