ビールって何よりもストーリーが大事だと思うんです。
今日は緊急事態宣言が出るそうですね。僕は金窮事態宣言を出すところです。べくんです。
先日クラフトビール女子の同期とお話をしていたのですが、「最近ビールを飲まなくなったんだよね」とつぶやいてました。なんでかって?それは外で飲めないからです。
なんで家で飲まないんでしょう。なんで外で飲みたくなるんでしょう。なんなら、なんで外で友達と飲むビールはあんなにうまいんでしょう?
今日はちょっとコラムチックな、そんなお話。
クラフトビールにハマったきっかけ、少し話してもいいですか?
もう3年以上も前のこと。
僕はビール、正直苦手でした。苦手というか、ビールを初めて飲んだ時、「なんだこの未知の味は...!!!」という感覚でした。初めてコーラを飲んだ時に近いかも。別にビールを特別好きになることもなく、そのまま時は過ぎていきました。
そんな僕に転機が訪れたのは、21歳。ノルウェーへ留学に行く数ヶ月前のことです。
大学時代の親友がビアパブで働いていたこともあり、彼がそこで働いて見つけた格別おいしいビールを紹介してくれました。名前は「Breaking Bud」。アメリカの「Breaking Bad」というシリーズドラマをモチーフにしたアメリカ西海岸のIPAです(ちなみにドラマもめちゃくちゃ面白い)。
その時なんてまともにクラフトビールの味もわからなかったので、「わ〜うんめえ!」という感想しか出ませんでした。
でもなぜだか、その時の感覚とか、感動とか、ビールの裏側の話とか、とにかくそのモーメントが忘れられないんですよね。そこで初めて、「クラフトビールってこんなにも奥が深いんだ...!!!」という気持ちになりました(今でもこのビールを飲むときは特別な時しか飲みません)。
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それからというもの、気づけばクラフトビールを買っていました。
留学直後は、初めて見る可愛いパッケージのクラフトビールをジャケ買いして、一緒に留学に来た大学の同期と「これうめぇな」とか言いながら、慣れない自炊をしたりして。
どんどんビールの味を知ってくると、「あ、これ絶対好きなやつだ」とか思いながら、好みのビールを探すことに必死になっていきました。
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でもある時気づいたんですよ。
「ただ好きで飲んでるだけじゃ、全部同じ味に感じちゃうな」って。
それこそ、ただ好きでコーラだのカルピスだのを飲むのと変わらないんじゃないかってね。いっときは、ビールが好きという感覚からビールが好きであるという自分が好き、という感覚にすらなったものです。
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それでもやっぱり僕はビールのマジックにかかっていたみたいです。
留学も終わりに差し掛かった頃、ビールを通して仲良くなったチェコの友達、フランス/ドイツのハーフの友達、そして日本/ブラジルのハーフの友達と船に乗って島に行き、思い思い好きなビールを買って飲んでました。そこでお互いにそのビールの感想とか言い合ったり、留学中の思い出の話とかするんですよね。その時のこともまた鮮明に覚えていて。
なんでしょうね、なんかエモいシチュエーションの時っていつもすぐそばにビールがいる気がするんです。心と心が通い合う気がするんです。そこではじめて、「ビールには人と人を繋ぐ力があるな」と感じました。
いつもは苦手なビールだけど、今日は飲んじゃおうかな、ってね
何が言いたいかって、たかが1杯のビールかもしれないけれど、そこにはその人にしかないストーリーがあるということです。
面白い飲み物だと思いません?
1人だったり2杯目以降だったりするときは、ビールを自ら選ばない人は多いと思います。
でも、最初の1杯だけは、「今日はこの仲間と頑張ったしな...」とか「みんなが飲むなら一緒にたのんじゃおっかな...」とかいってビールを頼んじゃうことあるじゃないですか。しかもそれが満場一致になったりするじゃないですか。カクテルだったらならないのに。ハイボールだったらならないのに。ワインだったらならないのに。
それくらい、ビールって「誰と一緒に飲むか」「どんなシチュエーションで飲むか」が重要だと思うんです。そのビール1杯に隠れた、あなただけにしかないストーリーがあると思うんです。昔から愛され続ける理由はそこにあるのかな、と思ってます。
みなさんにはどんなビールストーリーがありますか?忘れられないあの瞬間がありますか?
コメントお待ちしております。
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