【2022年下半期キックオフレポート後編】サステナビリティのある組織・環境づくりへ
ビットキーnote編集部です。2022年下半期の幕開けとなる7月1日に、下半期のキックオフが全社員に向けて開催されました。本記事では、そのキックオフの様子から一部抜粋し、前編と後編にてお届けしています。
記事の前編では、CEOの江尻が組織づくりにおける「失敗」と「これから」について。そして「サステナビリティ」をテーマに、メンバーが安心して長期で働ける環境を整えていく方針を語る姿をまとめました。
本記事の後編では、サスティナビリティの具体的な取り組みについてまとめています。
「立ち上げ、生き残る」から「継続、発展」のフェーズへ
ようやく着手できる時期がきた
江尻:年初のキックオフでもお話ししましたが、これからの3年間はまさしく「成長と拡大」をテーマに、これをしっかりと図っていく時期だと捉えています。計画的に、かつ確実に、世の中へ大きい価値を届けていけるフェーズを皆さんと共に歩みたい、という話を今からの時間を使ってお伝えしたいと思います。
これまでは「事業を立ち上げ、生き残らせる」ことを優先せざるを得なかったこともあり、個々のメンバーに対するケアが充分ではなかったというのが正直なところです。
これからは、ビットキーで働く一人ひとりがちゃんと組織の中で活躍する土壌であったり、長期で働き続けながらも個人のキャリア形成に寄与したり、また、それぞれのライフステージに対応できるような環境づくりに関しても、きちんと構築していきたいと思っています。
これは方向性の転換ではなくて、創業時から会社として機が熟したらやりたいと思っていたことでもあり、まさに今こそ着手し始めるタイミングだと確信を持っています。今後は、そういったメンバーに向けたサステナビリティを重視して取り組んでいきます。
江尻:「今しかできない立ち上げに関わりたい」「圧倒的に成長できるような経験を積んでおきたい」というような気持ちでビットキーに入社してくださった方々が大勢いると思います。
しかしながら、ベンチャーマインドを持って入社してくれた方が、今後も同じような状況とは限りません。例えば、ご結婚やお子さんが生まれるといったライフスタイルの変化。他にも、親御さんの介護に関するご相談を受けることも実際にあります。
メンバーがそういった変化に直面した時、「このままビットキーで働き続けるのは難しいな」と決断せざるを得ない環境になってしまっているのは非常にもったいないですし、ご本人にとっても、会社にとってもお互いに機会損失だと言えます。
そういったライフステージの変化に対応するためには、しっかり対応できる環境や制度面の整備が必要不可欠です。そして、お子さんが独り立ちした後、そのメンバーが無理なく戻れたり、新たなフィールドに挑戦したりといった、柔軟かつ大胆なサポートを確立していくことも併せて必要だと思っています。
つまり、個人のライフステージの変化に対応できる制度の多様化が必要で、それによってビットキーにいるメンバーが「働いていて楽しいな」や、「自分にとって価値がある」と感じてもらえるように会社として整えていくことで、今後も継続的に働いてもらえる状況を生み出すことがすごく大事だと思っています。
江尻:創業して以来、当社の主流となっている働き方(*4)もありますが、今後、リモートワークや副業なども、より選択しやすい制度の導入を検討する余地は十分にあると思っています。すでに先行して試験導入をしている例もあって、最近であれば、親御さんの介護を理由に「地元に3年ぐらい戻らないといけない」といった相談にも対応しているので、それを一歩進めて、多様性のある制度や環境風土というものを段階的に作っていきたいなと思ってます。
これについては、私自身の中にももちろんビジョンはありますが、多様性はそれだけが全てじゃないと思っています。今いる皆さんのご意見やご要望が集まらないと、多様性を実現することはできないと思っているので、これからどんどん皆さんの声を募っていくつもりです。繰り返すようですが、ビットキーのこれからのステージの組織基盤は、みなさんと一緒に作り上げるものだと思っています。是非協力してもらいたいです。
「2つの環境」を同時に用意していく覚悟
江尻:先ほど、個人のライフステージの変化に対応できる制度を作っていく話をさせていただきました。今度は、それに逆行しているように聞こえるかもしれませんが、もう一つ、約束をしておきたいことがあります。それは「尖った人にも、最高の環境を用意し続ける」ということです。
ビットキーは、私、江尻がCEOである限り、世界で戦うことのできるグローバル企業へ圧倒的な成長を遂げること、どこよりも尖って価値を追求していくことに対しては、一切妥協するつもりはありません。なので、「非連続的な成長」や「変化」を求めるメンバーにとっての最高な環境も継続的に作っていきたいと思っています。
やはり、将来的にはグローバルでしっかりと価値を発揮し、提供し続けられるように応えていくことが重要です。世界中のどこでも今と同じように価値を出すことができれば、それだけ世界に対して大きい影響を与えることができます。そして、きちんとその価値に対する対価を得られるような素晴らしい会社にしたいと本気で思っています。
そのためにも、尖った人材や優秀な人材が興奮し、活躍できるフィールドは、会社として絶対に用意していきます。この「ライフステージの変化に対応できる多様性の確保」と「尖った人が最高に興奮できる環境づくり」の両軸を用意すること自体、難易度が高いことだと思いますが、ここにこだわっていくことが我々が最も大切にしている考え方だと思っていただきたいです。
「最高に面白い会社」を作っていこう
江尻:最後に、サステナビリティな組織や環境づくりに向けた今後の取り組みについて、お話しさせていただきます。
順次アップデートを行い、その都度社内にはアナウンスをしてきていますが、人事制度のアップデートに関しては引き続き実施していきます。他には、人材育成ですね。これまで、こういった「育成」に対して明言してきていなかったと思いますが、本格的に着手していきます。
まずは、ミドルマネジメントから着手する予定です。これは、外部の力も借りながら、レベルアップのための取り組みを用意していく予定です。
当たり前だと思われかねないことですが、ミドルマネジメントを執り行うメンバー自身のレベルや質の向上は言うまでもなく、それに加えて最低限の『標準化』が必要だと思っています。
皆さんにご理解いただきたい部分として、あえてお話しさせていただきますが、今マネージャーを担ってくれているメンバーって、ある日突然プレイヤーからマネージャーになるケースが多いんですね。「新人1年目に相当するマネージャー」と「10年選手のマネージャー」とでは、差があって当然です。私も今となってはこうやって皆さんの前で平然とお話しできていますが、かつては緊張したことがあったはずなんです。
なので、マネージャーとなるメンバー自身が自信を持って「マネジメントができる」となるために、会社からいろんな支援をすることが大事だと思っています。また、そういった底上げによって、メンバーがどのようなマネージャーと働くことになっても、一人ひとりが活躍できるフィールドが用意されている状態を安定的に作ることも実現していく必要があると考えています。
また、入社初期のギャップの把握も重要です。採用における「つまずき」でもお話しさせていただきましたが、採用プロセスにおける「ミスマッチ」や「ギャップ」はできる限り解消したいと思っています。
入社後に配属されたフィールドや、そこにおけるフォローの手厚さなどといった条件や状況によって、メンバーが真に活躍できるまでの期間に差がでたり、そのメンバーのポテンシャルの引き出され具合に「ばらつき」が出るケースもよくあります。そういった入社初期のギャップをできるだけなくしていくこと、入社後にもチューニングしていくといったことも、今後組織にとっては重要な課題だと思っています。
そして何よりも、今述べたこれら全ての課題の解決を特定の個人の人に責任にするのではなく、属人的状態から脱却し、「仕組み」で解決することを重視していくことが、会社としてのスタンスです。
長くなりましたが、これまでの振り返りと、今後、会社として皆さんとともにより良い会社にしていきたいという決意表明でした。私としては引き続き、最高に面白い会社にしていきたいので、どんどん皆さんが活躍することのできる仕組み、環境を整えていきたいと思っています。今日は、その目線合わせとしてのお時間をいただき、ありがとうございました。
最後に改めて、今日から下半期が始まりますが「Skyrocket」通称「うなぎのぼり」の部分を、皆さんと一緒に達成して、笑顔で2022年を終わりたいなと思ってますので、ぜひとも引き続きよろしくお願いします。
編集部より
以上、ビットキーの2022年下半期キックオフレポートでした。
この全社向けのキックオフが実施されたあとに、部門別(*5)のキックオフミーティングも後日開催されています。編集後記的に、その様子も少しだけお見せしちゃいます!
まずは、Workspace&Experience事業。ミーティング全体のテーマに『みなさんの「活躍」「価値」にスポットライトを』と掲げ、2022年上半期の振り返りとともに、事業部内の各チームからも成果共有がなされました。
下半期のさらなる「うなぎのぼり」に向けた発表内容に、メンバーらの真剣な眼差しが降り注ぐなか、7月よりWorkspace&Experience事業部門の共同責任者に着任した引地よりコメントがありました。
柔らかい言葉ではあるものの、そこには、今回からより大きな権限を移譲された事業責任者としての覚悟が感じられました。
そして、Home事業は『地図を描き、コンパスを持って進んでいこう』を全体テーマに、キックオフミーティングが行われました。
BtoC、BtoB、アライアンスパートナー等、さまざまなステークホルダーを擁するHome事業。プロダクトやソリューションの幅が非常に広いため、改めて、それぞれのステークホルダーに対する提供価値と優先順位を定め、事業展開の方向性やステップについて、事業に関わる全てのメンバーで認識合わせを行いました。
7月にソフトウェア開発部門の共同責任者に着任した町田より、コメントがありました。
両部門にて共通して語られていたことは、カスタマーサクセスに関して、よりレベルアップをした形でこだわっていくフェーズに入るということ。その顧客体験を通じて、価値を感じてもらうことでした。
そして、それらを実現できる「サステナビリティのある組織・環境づくり」が、「カスタマーサクセス」の体現につながるのだということが語られています。
また、日々増加するユーザーの日常の一部に、ビットキー製品が当たり前のように浸透していくこと、その積み重ね一つひとつが会社や事業の価値につながるという認識をミーティングを通して得られたはずです。
編集部では引き続き、サステナビリティな組織・環境づくりに関する取り組みについても情報発信を行っていきます。ぜひお楽しみに!