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日本の美しい風景

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日本は南北に細長い島国です。北から南までその土地ならではの自然があり、美し光景があります。その四季折々の美しい姿を一瞬切り取ってみました。いつもは気づかない風景も、改めて見るとど…
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世界自然遺産登録

ユネスコ世界遺産委員会が7月26日、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の登録を決定。5月にユネスコ国際自然保護連合(IUCN)は、世界でも貴重な希少種・固有種の重要な地域として4島の生物多様性を評価し、世界遺産委員会は世界遺産リストへの登録を認めた。  登録区域は4万2698ヘクタール。地域別では、沖縄島北部7721ヘクタール、西表島2万822ヘクタール、奄美大島1万1640ヘクタール、徳之島2515ヘクタール。 4島には、国の特別天然記念物のアマミノクロウサギ(

青森・津軽のリンゴ畑

例年、青森で桜が咲くのはゴールデンウイーク頃。今年は4月中旬には見事な桜のニュースが出ていたので、かなり早かったようです。そして桜が終わると青森ならではの光景、弘前を中心に岩木山を望む津軽地方では、りんごの花が満開になります。桜に似ている花は、つぼみのときは桜色ですが咲くと白くなるので、りんご畑は白い花で溢れます(リンゴの品種によってピンクの花もあるそうです)。桜よりも花は大きいのですが、桜よりやや地味な感じ。津軽地方はともかくリンゴの木が多いので、アップルロードと言われ

初夏、自然が美しい大沼公園へ

ここは函館から25キロほど離れた大沼国定公園です。初夏の爽やかな空気を満喫しながら、雄大な自然を散策できるおすすめスポットで、大沼湖・小沼湖と北海道駒ケ岳の迫力ある光景が楽しめます。春には生命の息吹を感じる木々を見るのもよし、初夏の新緑を身体で感じる頃もよし、真夏の暑さから離れ涼しさを味わうのもよし、また秋、絶景の紅葉を観るのも最高です。 大沼の地名はアイヌ語の「ポロ・ト」に由来していて、ポロは「大いなる」、トは「湖沼」など「水溜まり」をいう意味だそう。寛永17年(1640

藤の花

例年ならば、関東は4月から5月にかけてのゴールデンウイークが見頃の亀戸天神の藤。境内に咲く藤の花は見事だ。今年はかなり早まってしまい、4月上旬から中旬が見頃となって、今はすでに散ってしまったという。関東で藤の花というと最も有名なのは、足利フラワーパークの大藤だろう。 実際に見てみると、樹の大きさといい房の長さといい、その迫力に感動する。藤はマメ科つる性の植物。花が枝の先端に出て次第に垂れるように伸びていく。豆の花に似た花は紫色で、藤色というのは、この花の色から名がついたもの

純白のモンスター

冬の間見られる自然が作りだす芸術、幻想的な樹氷。その迫力ある姿からスノーモンスターとも呼ばれています。樹氷とは0℃以下で吹き付けられた水の粒が樹木に凍結して付着し、白くもろい氷層が出来る現象。初めは樹木(アオモリトドマツ)に氷の花が咲いたようになり、次第にその隙間に雪が入り込んで固まりながら成長して樹氷になります。大きく育ったものは、まるでモンスターのような形となります。 ここは八甲田山。八甲田山といえば、世界的な豪雪地帯で、かつて高倉健産と北大路欣也さん主演の映画『八甲田

双龍図

冬の京都にぴったりのお寺といえば、建仁寺ではないでしょうか。 建仁寺は祇園の花見小路を下がったところにあるお寺なので、アクセスが良いのも利点です。中に入ると祇園の町の喧騒と打って変わってピーンと張り詰めた空気感に気持ちも引き締まります。冬は京都は底冷えで一層寒く、さらに澄んだ空間に感じられるでしょう。このお寺の中で最も見て欲しいところは、法堂です。法堂に入ると天井画「双龍図」の水墨画の迫力に圧倒されます。建仁寺創建800年を記念の平成14年(2002)に、小泉淳作氏が約2年

天日干しいりこ

晴天の小春日和が続く、11月。山口県萩市の海に近い地区では、天気の良いこの時期、ちりめんやいりこの天日干しが行われています。萩市は日本海に面した地形で魚食王国。魚の豊富なこの地区、地元の方々の話によると、「小さな頃はポケットにいりこを入れて遊びに行き、ぽりぽりとポケットのいりこをおやつに食べていましたよ」。カルシウムいっぱいのおやつは子供の骨を丈夫にし、元気な子供になること間違いなしでしょう。ちりめんを箱いっぱいに広げ、干している様子は、のどかで気持ちの良い光景です。 雲ひ

奥山に・・・

奧山に 紅葉踏み分けなく鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき  三十六歌仙の1人である猿丸大夫が古今集によんだ詩が思い浮かぶような秋の奈良公園です。ところで、鹿肉のことを紅葉と呼ぶのをご存知ですか?それはまさにこの詩からきているとか。それにしても秋はなんとなく公園の鹿も寂しそうに感じてしまいます。奈良は京都のように紅葉の名所はあまりありませんが、奈良公園や東大寺、福寿院、正暦寺などをはじめ、市内を少し離れれば、名所も多いのです。特に奈良公園は、東大寺や春日大社に近いこともあって観

城を見る

城マニアの人は、多い。古いまま残っている城、復元した城などを観るというならわかるが、今は建物はないが、石垣だけが残っているという城もある。大きな石垣はかつての城の大きさと建物を思い浮かべることができるというわけだ。しかし本当のマニアは、今は山や森になっているが、かつてはそこに城が建っており、かすかな石垣が残るところを探して楽しむのが、城マニアらしい。まあ、わからない訳でもないが、それはベテランの城マニア。一般人は復元してある城を見学する方がわかりやすいだろう。 その中でも金

サラサラと時には急流に、奥入瀬の涼

青森県の観光名所といえば、十和田湖の子ノ口から焼山までの約14kmの流れ、奥入瀬川の流れが有名。澄んだ空気の中、緑の木々、勇壮な姿で現れる十数か所の滝、奇岩など、様々な美しさを見せてくれる流れが、素晴らしい景色を生み出しています。四季折々の楽しみはありますが、夏の濃緑いっぱいの景色から徐々に色づいてくる頃の奥入瀬は格別です。 幾つもの滝を見ながら歩きたいのなら、雲井の流れから銚子大滝まで9つの滝を見ることができる50分コース。 急な流れやサラサラとした流れなど、川の流れを楽

八甲田山の夏

本州の北のはずれ青森県も、さすがに真夏は暑い。しかし青森県の中央に位置する八甲田山の山頂あたりは、市内と比べるとぐっと涼しさを感じます。常宿にしている八甲田ホテルから、時々早朝に歩いて酸ヶ湯温泉まで散歩すると、途中に地獄沼という沼があります。 この沼は爆裂火口の跡としてできたもので、別名は「底なし沼」。水面は美しい緑色をしていますが、この色は沼の中から温泉が湧き出ているからだとそう。周りからは硫気ガスが立ちのぼり、硫黄臭が漂い、70度〜90度の熱湯が噴出しています。そこで柵

金沢の涼

金沢市内、長町武家屋敷跡の土塀沿いを流れる「大野庄用水」は、金沢で最も古い用水です。犀川から取水して、市街地の防御や防火、融雪、灌漑や運搬などに利用される多目的用水のために作られました。今も悠然と流れる様は、昔と変わらぬ風情と情緒があり、暑い夏に涼しげに感じられます。 長町界隈で武家屋敷跡と庭園を公開している「武家屋敷跡 野村家」は、加賀藩の藩祖前田利家に仕えた直臣、野村伝兵衛信貞の屋敷跡です。代々奉行職を歴任し、広大な屋敷を拝領していましたが、武家制度解体とともに住人

能登、珠洲へ

夏の能登半島は、美しい日本海がさらに美しさを増して最もいい時期になります。とりわけおすすめなのが、珠洲市。能登半島国定公園にある見附島の美しく、迫力ある姿は一見の価値ありです。高さ28メートルの大きな岩がそびえ立ちまさに軍艦が停まっているようにも見えるので、軍艦島とも呼ばれています。浜から石が並んでいるので、引き潮の時は近くまで歩いて行けるのだそう。 能登の夏祭りで有名なのがキリコ祭り。7月から10月まで催される祭りで、能登の137地区で行われています。能登、珠洲市のキリコ

能登のはま塩

能登半島の珠洲市で一番知られているのは、NHK朝ドラ「まれ』で一躍有名になった「能登の塩」。500年前から続く伝統製法の「揚げ浜式製塩」で作った自然の味の塩です。 この塩は晴天の日に、はまで作業します。塩田の潮汲み、潮撒き、塩を乾かして砂を集めて塩分濃度の濃いかん水を採ります。この工程は「潮汲み3年、潮撒き10年」というほど年季のいる仕事。この作業の様子が見られるのも夏がいちばん。 海に降りて海水を汲んで運び、しこけという大桶にため、おちょけといううち桶で撒きます。この塩