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歩きだしてからはじめての雨。豪雨。6月27日

葡萄畑から麦畑へ

昨日の葡萄畑から一転、麦畑が延々と続く。

来る日も来る日もいくつもの丘を越え、町を越える。頭の中で奥田民生のイージュライダーという曲のフレーズがループする。

《何もないな 誰もいないな 快適なスピードで 道はただ延々続く~》

雲行きが怪しくなり遠くで雷鳴が聞こえ、ポツリポツリとなったかと思ったらすぐに滝のような雨が襲ってきた。

たまたま見つけたアルベルゲに飛び込むと、続いてスペイン人6人組とアメリカ人も雨宿りで入ってきた。

スタッフの人が「どうせだから自分の家のようにくつろいで。食べ物もどうぞ」と優しくしてくれてリンゴとクッキーをいただいた。

2時間休んだら雨が弱まってきて、また歩き始めた。

ところが次の町に入ると、またさっきと同じ滝の雨。ポンチョとゲイターで装備したが、あっという間に靴の中も濡れてきた。

なんとか見つけてたどり着いたアルベルゲだが電気が点いていない。ベルを鳴らしても反応無し。このまま軒下で野宿をするか、この雨の中をさらに1時間歩くのか、スマホを操作していたらドアが開いた。

「この雨じゃ誰も来ないと思っていた」とスタッフ。

5ユーロ支払って泊まらせてもらえることになった。

洗濯する気にもなれずにぼーっとしていたら、前のアルベルゲでも雨宿りしていたアメリカ人コナー(25)も飛び込んできた。

「ひどい、ひどい、この雨は」と彼は、Awful(ひどい)というフレーズを繰り返す。

「夕食は無いそうだよ。マーケットもないし、途中で見かけたレストランは高そうだったよ」

「ひどい、ひどい、荷物も靴もずぶ濡れだ。とりあえずシャワー浴びてくる」

仕方なくレストランへ行って2人とも安いものを注文した。

コナーはウィスコンシン州の学校でカメラの勉強をしていて卒業旅行で来た。

日本に四国のお遍路があるように、アメリカにも巡礼道のようなルートはあるの?と聞いたら、西海岸にも東海岸にもあるという。

彼が言うにはだが、西海岸はカリフォルニアからカナダまで、東海岸はジョージア州からメイン州まで。3千キロ以上歩くのだそうだ。コナー曰く「東海岸を3ヶ月歩いたけれど途中で病気になってリタイアした。到達率は10%程度」らしい。

食事を終えて外に出るともう快晴。

ビロリア・デ・リオハでの泊りはコナーと2人。自分たちの濡れた服が放つ汗と雨の匂いのなかで眠りについた。

今日の写真

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