子育ての心得
「子育ての心得」として知られる「子育て四訓」
という教えがあります。これを提唱されたのは,
山口県下関市の教育者である「緒方 甫」さんと
いう方です。
子育て四訓とは
1.乳児の時は、肌身離さず
2.幼児の時は、肌を離して手を離さず
3.少年の時は、手を離して目を離さず
4.青年の時は、目を離して心を離さず
子供の成長段階に合わせて、親の距離感の取り方について短い分で表されています。
「1.乳児の時は、肌身離さず」
(0歳〜1歳)
乳児の時期は目が離せません。授乳やミルクをあげたり、オムツを1日に何度もかえます。動けず、喋れない赤ちゃんは、泣いて表現するので、抱っこをして手が腱鞘炎になるなんて事もありますね。本当に命懸けでお母さんは赤ちゃんを守っている、"肌身離さず"の時期ですね。
肌と肌の触れ合いで
この時期は可愛い赤ちゃん時代でもあり、本当にあっという間に過ぎていってしまいます。
「例えば、幼児期に母親から添い寝などを通じて肌にたくさん触れられて育った子どもは、成長してからも情緒が安定しており、社交性が高く、他人を攻撃する傾向も低い。反対に母親とのスキンシップが少なかった子どもは、人間不信や自閉的傾向が高く、自尊感情も低いことなどが分かりました。
それには、肌に触れた際に脳内に分泌される「オキシトシン」というホルモンが大きく関わっています。オキシトシンにはストレスへの反応を和らげたり、他人への信頼感を高めるといった様々な作用があるのですが、特に子育てにおいて重要なのは、親子の間に深い愛情の絆が生まれる「愛着の形成(アタッチメント)」です。」
(引用元:致知出版社|「スキンシップ」が子どもの脳と心を育てるーー山口創が語る最新科学が明らかにした子育てのヒント)
また、母親はお腹にいる時から赤ちゃんを育てていますが、父親は生まれてから父になります。なので、なるべく父親に抱っこしてもらうと父としての自覚が生まれます。
「2.幼児の時は、肌を離して手を離さず」
(2歳〜5歳ぐらい)
幼児になると、歩き出した子供は一丁前に自立したいと自我を出し始めます。保育園や幼稚園で過ごすようになると、お父さん、お母さんから離れお友達との関わりはじめます。人との距離感を学ぶ時期ですね、いけないことをしたら「それはいけない」と教える事が必要です。
イヤイヤ期は手がつけられない事もありますね。望むことをまだ言葉で上手に表すことができないから、子供もイライラし、そんな子供にも親はイライラします。お店なら話を聞けない時は外にでる、外なら連れて帰る、どんな時も見放されなかったという経験が必要な時です。
これが肌を離しても手を離さないだと思います。
たくさん、見て、触れて、転んで痛かったなど、たくさん経験できるといいですね。
3.少年の時は、手を離して目を離さず
(6歳〜12歳程度)
小学校へ上がると大分手が離れ、ご飯を食べる、お風呂に入る、着替える、用意をするなどはほとんどの子が自分でできるようになりますね。
行動範囲が広がり、親と遊ぶよりもお友達と遊びたいなど、親の知らない事も出てくるかもしれません。子供の事なら全部把握していたのに、知らない事も出てくるかもしれません。
子供の様子を毎日観察しましょう。
今日の顔色は?今日の声色は?直視するよりも何となく毎日子供の様子をみてみてください。
今何を頑張りたいと思ってる?頑張ってる事を応援してもらえると何歳になっても自信となり、自分を見てもらえていると安心感にも繋がります。
手を離して目は離さない時期ですね。
4.青年の時は、目を離して心を離さず
(13歳〜20歳頃)
この時期は更に親との関わりは減っていきます。
赤ちゃんの時からもこれは同じことですが、子供は親の所有物ではありません。小さい時から1人の人間として尊重して接します。子供を信頼する、何か変だなと思ったら助ける、目は離すけど心は離しません。
子供が安心して外の世界に羽ばたいていけるように必要な時にだけ、長く生きている1人の先輩としてサポートしてあげてください。
子育ての四訓
1.乳児の時は、肌身離さず
2.幼児の時は、肌を離して手を離さず
3.少年の時は、手を離して目を離さず
4.青年の時は、目を離して心を離さず
短い文ですが、子育てに必要な心得がまとまってるなと感じました。
子育てのヒントに心の片隅にとめておいてみてくださいね。