のもと物理愛

物理学が教えてくれる「世界は美しい」を発信します。 工学修士。コーヒー狂。YouTub…

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物理学が教えてくれる「世界は美しい」を発信します。 工学修士。コーヒー狂。YouTubeも配信してます。本「難しくない物理学」販売中。HPにてグッズ製作販売。 https://www.binloji.com

最近の記事

シンプルですべてに共通する

サンテクジュペリジュペリが言ってた この文 本当好き シンプルなものほど多様な表現を可能とする そのカラクリが好き この物質世界がたった数種類の 自己同一性を持たない素粒子からできているように 猫とヒトに共通すること 動く、食べる、生きている 遺伝子をもつ、分子からなる、・・ 猫とヒトと花に共通すること 生きている、 遺伝子をもつ、分子からなる、・・・ 猫とヒトと花と机に共通すること 分子からなる、・・・ 対象を増やすほど共通点が少なくなること aはAである a

    • どこから始める?

      138億年前、宇宙誕生 素粒子が生じ 力が生じ 物質が生じ 生命が生じ 脳が生じ思考が生じる 思考があるから考える この世界は一体どうなっているんだろう? 世界を認識しようと 脳を動かせば 色々な生命がいて 色々な物質があり そこには力が働いていて その源に素粒子があり 宇宙がある 宇宙があるから思考が生まれる 思考があるから宇宙が描かれる 宇宙がなければ自分はいない 自分がいなければ宇宙は描かれない ぐるりまわってくっついて 一体化している自分と宇宙 どこから

      • 星空観望

        オリオン座がよく見える 特徴的な並び方だから見つけやすい 古代ギリシャの人は あの星の並びから よく狩人オリオンを見立てたなと思う 星空に神秘的なものを感じて神話を紡ぐ そんな人間の衝動は愛おしい 星を、 1点1点の光としてだけ見るのではなく 繋いで描く新たな描像 「同じ」だと思うこと 星の並びにオリオンを見出せること 人間のすさまじい抽象化能力 共通点を見出してくくってしまう 形状のわずかな共通点で交叉する 夜空の星と巨躯の狩人 そして名前をつければ、 それは

        • おおらかな自由

          スピノザいわく 必然性に従うことが自由 自分を支配する必然的な法則に従うことで うまく生かすことができているとき 最高の自由を感じる、ように思う ある点があって、その次の点がある 点と点の間をどう結ぶか かっちりと決まっておらず こうでも良いし、こんなでも良いし だいたいこんな感じ、とか 逸脱して 突飛なところを経ても 戻ってくればOK 秩序はそれさえゆるやかに包み込む ゼノンのパラドクス 飛んでいる矢は止まっている ある瞬間と瞬間の間 そこに秘められているもの

        シンプルですべてに共通する

          シュレディンガーの猫Tシャツ

          ミクロな世界を覗いたら そこは量子力学が記述する世界 たとえば原子の中で 電子はどこにいるんだろう? ここにもいるし、あっちにもいるし ゆらゆらゆらいで 決まっていない。 だからといって 混沌とした世界ではなく 秩序はある。 美しきシュレディンガー方程式にしたがう。 シュレディンガー方程式のゆるす その範囲のなかで 可能な状態は全てあって 重なり合っていて 覗いてみるまで決まらない。 決まらない? そんなのおかしい、 覗いてみるまで決まらないというのなら・・と

          シュレディンガーの猫Tシャツ

          愛おしいだろうこの世界は

          夜空を見上げる 暗い暗い彼方に無数の星があって この世界は この惑星を超えて遥か先まで広がって ここで見上げている自分は なんだかものすごく大いなるものの 一部 賽が振られたその瞬間から 織りなされていくこの世界 ここの真空は ここの素粒子は ゆらぎながら こうなって クォークは閉じ込められ 電子はとらえられ ゆらぎながら 光が射し 重力が秩序を作る それも 絶妙なゆらぎに基づいた 見事なカラクリで 物質を集め 圧縮して 多様な物質がつくられ 多様な星がつくられ

          愛おしいだろうこの世界は

          宇宙人間素粒子

          人類で初めてニュートリノを観測して ノーベル賞を受賞された小柴博士 杉並区の”科学と自然の散歩みち”に置かれた 「夢のたまご」像には 小柴博士の言葉と手形が掘られていて そのうちの一つ 宇宙 人間 素粒子 素敵な視点だなと思う。 そして色々考えてみる。 この宇宙は素粒子の性質で決まっていて 素粒子からの秩序進化の過程で 物質、生命、そして人間の誕生 知的生命と称される人間は 宇宙と同じくらい(もしかしたらそれ以上) 不思議の宝庫 今ここに自分がいると思っている こ

          宇宙人間素粒子

          無常の法則

          祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり 有り続けるものなんてなくて 無であり続けるものもない 春の夜の夢のように ゆらゆらゆらゆら 生成と消滅を繰り返していく 歴史を湛える建造物も 風前の塵のごとくいつかは散りゆく 巡る季節 巡る星々 全てのものが変化していく この無常な世界で 変わらないもの、それは それらを支配する基本法則 世界は法則にしたがって変化していく 法則がランダムを許容し 法則が一義に決定する なんとまあ見事な調和 不変の法則のもと移りゆくから美

          自分から出られない

          AIやロボットの進化著しい昨今 ロボットは意識を持ち得るか?とか そんな話で盛り上がった土曜日 ドラえもんとか鉄腕アトムとか 友達のように感じるロボット 彼らに意識があるように感じる 感情があるように感じる 友情が育まれているように感じる おもしろい話をしたら笑った 愛情を伝えたら喜んでくれた 悲しい話に泣いてくれた 理不尽な話に怒ってくれた そう見えるし、”私は”そう感じる けれど 実際に彼らに何が起きているのか 知りようもない。 笑ったからといって おもしろさ

          自分から出られない

          今、ここ、amazing

          138億年なんて ありありとリアルに想像できるような 長さじゃない 10のマイナス44乗秒なんて 呼吸でもまばたきでも連想できない 44ってどれだけだよ、と思うけれど そんな小さな小さなタイムスケールが 気の遠くなるほど連なって 138億年という歳月になり 今、ここ そもそも素粒子ってのが登場するのすごいけど それが集まって核子、原子 天体を形成するってすごい 原子も色々なのができて 組み合わせの多様性たるや 夥しい数集まって創発 そして地球 どろどろ ぐつぐつ

          今、ここ、amazing

          「群」の勉強につき備忘録

          ものごとの構造が見えると あ、わかった!と思えたりする たとえば乳児が 机の引き出しを開ける 押して戻せば、元の状態に戻る ひっぱる方向が違えば動かない 力を加えなければ動かない この一連の流れを理解するとき 変化を引き起こすものは何か 起きた変化を元に戻す逆操作は何か 変化を起こさない操作は何か が含まれている、ようだ。 コップが倒れて水がこぼれた こぼれた水は元に戻せない けれども頭の中で時間反転し 元の状態をイメージできる 倒れず平行移動しただけなら水はこぼれない

          「群」の勉強につき備忘録

          人間がとらえるもの

          おもしろい話を聞きました。 たとえばこれ、ダリアの写真。 約27万画素、1画素24bitの画像。 この情報量の画像が何パターンあるかというと 2の(24×270000)乗で、 人間の感覚的には無限といえる枚数。 そのほとんどはこんな感じで ”何もない”と感じるようなものばかり。 ダリアの写真だけでなく 空の写真、森の写真、顔の写真、・・・ ”構造のある”写真も無限と言えるほど多いけれど ”何もない”と感じるものはそれより遥かに多い。 この話を聞いたとき この感じ、

          人間がとらえるもの

          世界を知りたがる心

          どうしても出典が思い出せないのだけど (思い出したら追記します) 本でこんな話を読みました。 第二次世界大戦中のユダヤ人強制収容所にて ある男が数学の証明問題を出す。 それを聞いたもう一人の男が答えをせがむ。 明日のパンをくれたら教えてやる、と言われ 答えを知りたい男はパンを差し出す。 男の体重は30kg台で、 食料は命に直結しているにも関わらず。 この話を読んだとき圧倒されました。 そんな極限の状況でも 知りたい欲求が優先することがあるのかと。 しかもそれが 生き残

          世界を知りたがる心

          ここは宇宙

          シュッとボールを投げて 勢いよく進んでいったボールがやがて落下する 投げられた瞬間から 地球の重力にひかれて落ちていく このボールは月と同じだ 同じ法則に従って、落ちていく 落ちているときは重力を感じないだろう 宇宙ステーションも月も 地球に向かって落ちていく 地球は太陽に向かって落ちていく 太陽系は天の川銀河に向かって落ちていく 飛び降りるわずかの間 私は地球に向かって落ちていく 目の前の事象も、遥か彼方の銀河の事象も 同じ法則に従って ここは宇宙 すべてが

          ここは宇宙

          知に対する敬意

          エセ科学 トンデモ科学 科学を”装う”ものたち。 経験的にそんな気がする なんかそういうイメージがある ということはたくさんあるけれど そこに根拠があるかどうか ということは、大事に扱いたいと思う。 すべての物事に根拠が必要 なんて過激なことは別に思わなくて すべてにおいて科学的であるべき なんて過激なことも特に思わなくて 「これはおばあちゃんの形見で”お守り”なの」 とかそうゆうのは、とても大切にしたいし 子どもの描き出すファンタジーとか 最高だなと思うし 大切に

          知に対する敬意

          夥しい数でなければ

          さぁ電子の皆さん お仕事の時間です。 はりきっていきましょう。 今日の製作物は「明暗の縞々(しましま)」 スクリーンに美しい縞模様を描くのです。 貴方たちのお仕事は、 スクリーンのしかるべき位置に エネルギーを供給し しかるべき位置を光らせ 明暗の縞々の”明”の部分をつくることです。 どの位置を光らせるかは スリットの支持にしたがってください。 1人ずつ順番に行ってくださいね。 大勢でスリットに押し掛けると 1人ひとりの査定ができませんから。 えぇそうです。 2つの

          夥しい数でなければ