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あの子の不在

去年の12月、1人の女の子が辞めた。 一年半くらい同じ部署で過ごした。 この職場は離職率が高い為、何年か勤めている人が辞めていく事は特別な現象ではなかった。だから自分は、また戦力が1人減ることに辟易としながらも、自然とその子の事は忘れようと務めた。その子には、人の懐にスッと入る明るさがあった。それは自分には持ち合わせていないもので、どれだけ願っても手に入らない人間性だった。 結局自分は、その子の人あたりの良さを忘れる事ができなかった。自分はしばらく逡巡していた。プライベート

    • メモ #3

      知り合ってから2年経つ女の子に縁を切られた。その出来事が2021年のハイライトだった。そこからは自分は1人で、自分の為だけに余暇を使わなければならなくなった。職場と親族以外の人の繋がりが、もうほとんど無くなってしまったから……。だから今は、1人で休日を過ごしているのがとても辛いと感じている。過酷だ、すらとも。 去年の時点では2021年は1年間、演劇学校がんばって通おう、みたいなテンションだった気がする。でも結局は授業内容と、そこに居た人たちと合わなくてあっさりと辞めてしまっ

      • メモ #2

        昨日は、いつか住んでみたいと思えるほど好きな……好きだと思い込んでいた摂津本山エリアを歩いた。でも今の自分には何も響かなくて、もうここへ来る事は2度と無いかもしれない、とも思った。有名な冷菓店の向かいにあったイタリアンは潰れて、唐揚げ専門店に変わっていたのがショックだった。あそこの店のオイルパスタが微妙だったことを覚えていたから。行きたいと思っていた洋食屋は臨時休業しており、定食屋は開店時間が噛み合わず行けなかった。夕食候補がふたつともダメだったので仕方なく帰り道のイオンでス

        • メモ #1

          働き始めて3年経った。食品部として3年過ごした。石の上にも3年というが、、3年で得たスキルなどほとんど何もない。スキルが無い=転職が厳しいという事であり詰み人生なうである。最近は、、また新店舗ができるのでそれに向けて会社はバタつきはじめて(?)いる。入社して最初の1週間は寿司を作って過ごした。自分は惣菜部に配属という契約だったから。でもそこには勤続が長く仕事のできるオバチャンパートが居て、自分はこっぴどくいじめ抜かれる事になった。向こうからすれば、、毎日決まったリズムの中で作

        あの子の不在

          2021/8/8(日曜)

          これ、JR京都の百貨店に入っている叙々苑から見た風景である。京都タワーが見える。このビルには駅周辺を眼下におさめて食事ができるレストランがいくつかある。叙々苑の肉は、それはもうのけぞるほど美味しかった。観劇まで時間が無かったので泣く泣く網焼きを諦めてどんぶりにしたのだが、それでも充分満足できた。全てのメニューが高価ではあるが、焼肉屋、というよりもザ・レストランな接客サービスとドリンク&デザートが込みなのだから仕方あるまい。テーブルごとは半個室になっていて、完全に壁で仕切ら

          2021/8/8(日曜)

          の、背景。

          一昨日の出来事。 お客様のお宅に返金対応をしに行った。こういう場面は年に何度かある。上司が休みの日は自分が行かなければならない。今回はこちらの商品管理の不手際で余計な額のお金を支払わせてしまったので50円返しに行った。いつもこの、お客様の家に行くまでの道中に抱かされる緊張はどうも慣れない。毎回心臓がばくばくしている。今回のお客様は人当たりの柔らかいオバさんだった。心から安堵した。幸いまだ自分は一対一の機会に激情型のお客様にはバッティングしていないが、もしバッティングしてしま

          の、背景。

          2度寝の中では悪い夢ばかり見る

          とても鮮明な夢を見て目が覚めた。 スマホを見たら23時過ぎだった。 21時には寝ているので、こんな時間に起きてしまうのは珍しい。 内容が何かの示唆的だったので忘れないうちに書き留めておきたい…。 場所は野外で、パフォーマンスが繰り広げられていた。もう活動を辞めたと思っていた劇団が活動していた。その様子を、劇団を卒業していったOBは暖かい眼差しで見つめている。僕は、その劇団は存在こそしていても、こんな状況下になって活動は諦めたと思っていたから嬉しかった。そして何よりその活動を

          2度寝の中では悪い夢ばかり見る

          食べ食べ日記20

          最近食べたものたち。 下に行くほど時系列が古い。 1.ラーメンこれこれ。地元にある大きめの公園の近くを自転車で通り過ぎようとしたら、たまたま見つけた新店。みつか坊主からお祝いの花が届けられていたので、従業員の独立店かもしれない。その証拠に、自分が食べた味噌ラーメンの味噌ブレンド感がみつか坊主のそれと同じだった。この場所を、ひとつの飲食店が勝負地として選んだことにエールを送りたい。 2.リンクス梅田側のデカい交差点にあるファーストキッチンの並びにあるバルでの、洋食ランチ。い

          食べ食べ日記20

          7月19日日曜現在

          レジ部には1人マドンナが居る。 勤続年数がとても長く、自分より3学年下の女の子。オッサン社員に愛嬌を振りまくのが上手くて、いつも僕以外の社員とはにこやかに話している。実質彼女がレジ部のシフト管理や、新人の研修をおこなっている。彼女は毎朝顔を合わすけれど、向こうから挨拶してくれることはほぼない。ほぼというか100パーセントだ。だからいつも自分から挨拶している。でも、1度目に顔を合わせた時にこちらから挨拶してしまうと何だか負けた…、マウントを取られたような気持ちになってしまうので

          7月19日日曜現在

          就業日誌②

          正直、あまり書くような出来事は無いのだがとりあえず書き出してみる。 幼馴染みが結婚した話。 小学校時代、頻繁に遊んでいた同じマンションの同級生が結婚したと聞いた。 その子はちょっと変わっていて、男の子が遊ぶような趣味を持っていた。自分もカードゲームとかプラモとかが好きだったので、家に遊びに行った思い出もいくつかある。ロックマンエグゼやデュエルマスターズ、タミヤのダンガンレーサーがわかる女子なんて、周りにはそうそう居なかった。彼女は中学からは私立に進んだので、小学校の卒業

          就業日誌②

          阪急神戸線に乗って

          今週末から稽古が再開される。 ここ2か月はオンラインでの練習だった。 本番まで残された稽古期間は3か月だ。 どうやら自分は台詞が数行のちょい役が当てられるような気配がしていて、ホッとしている。 この所の休日は、激しい品出しの繰り返しで身体の節々が痛くなり、何処にも出かけられずブッ倒れている。 台詞を覚える気力が全く無いのが現状だ。 それはそれでちょうどいい。 大半が演劇未経験者の座組で、チケット代が2000円の上演時間60分の芝居を作る。 週に1回2時間×5か月の期間で。

          阪急神戸線に乗って

          就業日誌①

          「私、こんなの聞いてなぁ〜い!」 この台詞だけで仮面ライダーダブルを思い起こせたら、筋金入りの平成ライダーファンだと思う。この台詞は、かの作品でのヒロイン枠だった登場人物が第1話で発していたものだ。(記憶がおぼろげだが、もしかしたら口癖的な位置付けだったかもしれない)こういう台詞を発するような状況に巡り合った時、いつも、この一応「ヒロイン枠」を演じていらっしゃった女優の方を思い出すのだ。なにせ仮面ライダーダブルという作品が終わってから、他の作品や媒体で一度も姿を見かける機会

          就業日誌①

          北陸

          自分は金沢で生まれて1年を過ごした後、小松市に3年ほど居たらしい。記憶はまったくない。だけれど、その当時の写真には雪の積もった街で遊ぶ幼い自分が記録されている。父の転職に伴って、大阪に引っ越して来るまでの、わずか数年間の家族の物語に想いを馳せる。今回は、昨夏の1泊2日の旅行記。このプチ旅行の帰り道、電車の中で考えていたのは「かもしれなかった人生」についてだった。いわゆるイフ的な意味での。父が転職を選ばず転勤族のままで、まだしばらく北陸のどこかで暮らすことになっていたなら。自分

          プレゼント

          失意しかない。 なんにも上手くいかなかった。 働き始めて2か月経った頃。職場の同じ部門の、歳もさほど離れていない子を食事に誘ったのだ。顔立ちと声質がど'タイプだったから。 でも共通の話題は何ひとつ見つからず、彼女は75分間ずっとキレっぱなしだった。待ち合わせ場所に現れた時点で苛立っていたし、解散前にも苛立っていた。まるで「無駄な時間をこれ以上過ごさせるな」とでも言うように。 初めて差し向かいで話そうという機会に、こんなにも「不機嫌」を態度に出された経験は無か

          プレゼント

          月曜日

          毎週月曜日は遅番だ。 閉店時刻まで店に残る。 6時08分に出勤のタイムカードを切って、21時03分に退勤のタイムカードを切る。 休憩時間を引き伸ばし引き伸ばし、働いた事になるのは10時間だ。 従業員の勤怠管理のルーズな企業のこういう所には、もう慣れた。 最初はおかしいと思っていても、いつしか感覚が麻痺してしまう。 そんな月曜日にはたまに、家族が車で「買い物に来た」と迎えにやって来る日がある。 大抵、到着の直前に連絡は来ているのだけれど、勤務中にスマホは見ないのでいつも突

          月曜日

          喫茶についてはなす

          見出しに載っている写真は千里中央にある喫茶店で食べられるカツサンドだ。千里中央にはカツサンドが名物の喫茶店が2軒あって、どちらのカツサンドも美味しいので是非行ってみてほしい。きっと記憶に残るはず。 自分は千里中央というエリアが好きだ。突拍子もなくワンルームを探し出した時は、内見を千里中央で1軒済ませてしまったくらい。その時に案内してくれた営業マンは同い年で、たわいもない話題を振ってくれた。それなのに自分は部屋探しを突拍子もなく始めてしまったものだから、契約を急かす営業マンに

          喫茶についてはなす