ホッピンガレージ・ナイトラリー
ホッピンガレージとは……サッポロビールさんによる、多様性のあるユニークなビールと人生ストーリーをテーマにしたプロジェクト。らしい。
「クラフトビール」と名乗らないのは偉い。大企業→クラフトビールへのアプローチとして好ましいと思う。飲もう！サッポロビール！黒ラベル！
人生ストーリーがテーマについてはわからぬ。
さて、さらに前置きだが、このホッピンガレージ・ナイトラリーをプロデュースしたのは森シュンロウさん。大阪のビアバー「EDEN特急」の店長さんで、全国のビアバーのマスターの中でも有数の人物だと思っている。
見た目とのギャップは裏切り？腹黒い一杯
ひと口飲んで、パッと隣の人の顔を見て「こんな味だったんだ！」と言いたくなります。人と人とのつながりを生む、まだ誰も知らないビールの魅力を詰め込みました。すっきりとした黒ビールをベースに、ベルギーのクリークを思わせるチェリーの香味。見た目の黒さと裏腹に、軽い飲み口とほんのりフルーティな香りで魅了します。
森さんは「腹黒店長」ってよく名乗ってるから、それで捻ってチェリー果汁も使ったダークエールになったわけですかね。
■実物
プルを開けると漂うチェリーの香り。
あぁこれ、ベルギーのサクランボビールっぽいな。ポーターかスタウトっぽくロースト利かせてコーヒーチェリーだろうか……と予想を立てつつ口に含むと、ハイ、裏切り。そんな安直な予想は通用しませんでした。
思ったより軽い！そして黒くない！
見た目の真っ黒さに対して深煎り感はない。軽快な黒い焙煎感とブラウンなカラメル風味。それにチェリー果汁の組み合わせで程良い酸味のチェリーコーヒーのような味わい。
味の認識としてはビールというよりチェリーリキュールとコーヒーのカクテルに、ひとさじウオッカを加えてから軽くソーダでまとめたような、そんな不思議なカクテル味。
チェリーのせいかちょっと味が平坦な感じもするしケミカルで金属っぽいよなぁとか、もっと甘くてもいいなぁとか、私の好みからはボール3個分くらい離れてたものの、他に見かけない味であるし「よく出来てる」のが感じられる。楽しい味。いじりたくなる味でもあり、個人的にキンキンにしてレモンちょい足しでグイグイ飲むのも面白かった。
ホッピンガレージ・ナイトラリー
スタイル：フルーツビール
醸造所：サッポロビール株式会社
原料：麦芽、ホップ、スターチ、チェリー果汁/香料
アルコール度数：5%