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女性とモータースポーツ - ニコル・ブラッドフォードの場合 No.210より

Women in Motorsportsと題した特集は、エンデューロやラリー、モトクロスといった世界で、女性が置かれている状況を知ろうとした企画だった。まずは、USAのエンデューロシーンで女性選手の活動をリードしてくたニコル・ブラッドフォードのインタビュー記事。


Nicole Bradford
ニコル・ブラッドフォード

1972年6月17日 コロラド出身。国籍USA、既婚。2016年を最期にプロライダーとしての活動から引退、服飾メーカーのオーナー兼デザイナーとしてビジネスに専念している。ISDE(FIMインターナショナルシックスデイズエンデューロ)では、2度のゴールドメダル、2度のシルバー、2度のブロンズメダルを獲得。AMAナショナルヘアアンドハウンドでは2012年、2016年にウイメンズチャンピオン獲得という戦歴。

 初めて自分のバイクを買ってもらったのは4歳の時でした。SUZUKIのJR50。でも、1歳の時には、父がタンクの上に乗せてくれて走っていたそうです。父の友人たちも私を乗せてくれていたと聞いています。とにかくバイクに乗るのは大好きでした。
 毎週のようにライディンングに連れて行ってくれました。初めてレースに出たのは、7歳の時、コロラドのスチームボートというところで毎年開催されているウインターカーニバルの会場で、スノーレースがあったんです。
 それからはいろんなレースに出て楽しんできましたし、努力もしました。どのイベントも好きで、再び出たいと思うものばかりですが、どれかひとつを挙げるというなら、私にとってはISDEですね。すごく大変な競技ですが、この6日間が一番好きです。
 だから、一番思い出に残っているのも、ISDEでの出来事です。特に2007年のチリ大会。決して簡単な大会ではなかったと思いますが、私は、6日間、すべてのタイムチェックで一度も遅着せずに完走することができたんです。それをとても高く評価してもらえたのもうれしかったです。
 逆に一番きつい思い出は、2003年のSSDT(スコティッシュ・シックスデイズ・トライアル)です。6日間ずーっと冷たい雨と泥。トライアルバイクに乗ってあの中で長時間を過ごすのは、本当に大変でした。とにかくMUD! な6日間でした。
 モータースポーツにおける女性の地位は、残念ながら低いと言わざるを得ません。


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