マガジンのカバー画像

BIGTANKオンライン

BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記事を再編集して順次掲載。バックナンバーの… もっと読む
1998年に創刊。世界のエンデューロ、ラリーのマニアックな情報をお届けしています。
¥740 / 月
運営しているクリエイター

#Enduro

ENDURO GPの新プロモーター - No.238より

プロモーター不在だった2021年  FIM(国際モーターサイクリズム連盟)は、ポルトガルに本拠を置く企業「プライムスタジアム」との間で、ENDURO GP(エンデューロ世界選手権)のプロモーター契約を締結。最初の契約は2022年から2031年の10年間であることを明らかにした。この契約締結は、2019年の公式入札の結果に基づくもの。2020年いっぱいで、前プロモーターのABCコミュニケーションとの契約は終了。2021年シーズンはFIM自身がプロモーターとしての役割を果たして

人間とテクノロジーの挑戦 - エンデューロ日記 No.32

ツインシリンダーエンジンでトップカテゴリーのオフロード競技に挑戦する。もちろんイロモノとしてではなく、あくまで真剣に勝利を目指す。その過程を通じて生み出されるものこそが、芸術の光だ。モータースポーツを経済活動としか認識できないものには理解できない世界がそこには存在する。 アプリリアVツイン。イタリアのモータースポーツ魂、その結晶は、エンデューロ世界選手権で活躍した後、舞台を南米に移す同時に、450cc規制が行われたダカールラリーで短い期間活躍し、さらなるスピード抑制のために

No.228記事 - 暗闇から栄光へ - ビリー・ボルト

復帰が危ぶまれるほどの負傷からわずか1年。イギリスのロックスターは、険しく困難な回復の道を乗り越えて栄光のポディウムに立った。FIMスーパーエンデューロ世界選手権における彼の成長は、間違いなく今シーズンのハイライトだ。 キャンセルされた最終戦 3月14日に予定されていたFIMスーパーエンデューロ世界選手権の最終戦ポーランドGPがCOVID-19の影響で中止。当初は延期して開催の可能性も検討されたが欧州全土で感染拡大が止まらないことから結局、シリーズは閉幕となった。そのためラ

BIGTANK No.228の紹介 - 「暗闇から栄光へ」

Cover image : Future7Media このnoteでの定期購読マガジンは、下記で構成されています。 1. 隔月刊で発売されている雑誌BIGTANKの主要な記事を再編集して、雑誌の発売日から順次掲載しています。(雑誌発売は偶数月の25日前後) 2. BIGTANKのバックナンバーから人気のあった記事を掲載。(不定期) 3. 書下ろし : noteのために書いた記事を掲載。(不定期) 紙に印刷された雑誌もぜひご利用ください! オンラインショップはこちら

ハードエンデューロ初体験

ハードエンデューロというのは、その名の通り、普通のエンデューロよりも、もっとハードな(難しい)コースにあえてチャレンジするというぐらいの意味でとらえてもらっていいと思う。そもそも、エンデューロとはそれ自体がハードな要素を内包しているものだが、それよりもさらに、難しさを強調したものというべきだろうか。それはともかく。 文 / 春木久史

BMW R75/5 ISDTトロフィモデル - - GSの誕生へと続く6日間競技への挑戦

 BMWのGS、あるいは最初のエンデューロモデルと考えられているR80G/Sを語る時、必ず登場するのが、その原型になったとされているR75/5 ISDTトロフィモデルと、シェックの名前です。すでにププやマイコのファクトリーライダーとして活躍してきたシェックは、6日間競技で勝つためには、このボクサーツインを150~160kgまで軽量化しなければならないと考えました。一見、それは不可能と考えられますが、シェックはそれに挑みます。

思い出のMY RIDE - カワサキKDX220R

IAワタライ : モトクロスIAから現在は全日本エンデューロ選手権IAクラスに参戦中。ライディングスクールを主宰するなど、後進の育成にも意欲的。彼が紹介してくれたのは、1994年式 KAWASAKI KDX220R 文 / 渡會修也 ― わたらいのぶや  今回紹介する私の忘れられない1台は、カワサキKDX220R。19080年代後半~1990年代に起こったエンデューロブームの立役者の一人、2サイクルのKDXシリーズ(125/200/220/250)。そのなかでも後期のモデ

モータースポーツが持っているチカラ

これはしばらく前のエンデューロ世界選手権。イタリアのベルガモ近くで開催された大会で撮影した写真です。 見てほしいのは子供たちの表情。 モータースポーツには彼らを夢中にさせる力があります。 もちろん北イタリアがそんな土地柄だということもあると思います。 ちょっと前に掲載したインタビューで、タディ・ブラズジアクが、FIMスーパーエンデューロの話題の中でこんなことを話していました。 「スタジアムでレースを観た週末は、ガレージから自分のバイクを出して郊外に走りに行きたくな

マエストロは、ぼくのようなライダーの気持ちを見抜いていた。謙虚に学ぶことの大切さ。

当時KTMジャパンが企画し、レジェンドを招いてライディングスクールを行った。エンデューロバイクというのは、ハードウェアであることはもちろんだが、こうしたソフトウェアがあってこそ、魅力ある道具として完成する。バイクを売る会社はこうであってほしい。さて…

ハスクバーナで散策 東京都三宅島 - 思い出

Southern island in Tokyo 南の島、ショートトリップ 2009年、三宅島への小旅行の話です。 文 / 春木久史

3名様にプレゼント KTMアドベンチャーのスペシャルマガジン ― アンバウンド note

KTMがアドベンチャーシリーズのユーザーのために2015年に発行したスペシャルマガジン「UNBOUND アンバウンド」を3名様にプレゼントさせていただきます。70ページぐらいあって、6色刷りという豪華仕様。マルク・コマ、エアレーサーのハンネス・アルヒ(故人)のインタビューや、KTM950の誕生秘話も! note定期読の方に。2020/4/7応募締切

これ以上のエンデューロレジェンドはいないのです - イタリアが誇るヒーロー - ジオ・サラ

北イタリア、ベルガモに行って、ジオを知らない、と言ったら、たぶんみんなびっくりします。(長いので何度かに分けて読んでください) イタリアエンデューロシーンのヒーロー、オフロード界のレジェンド。ISDE、エンデューロ世界選手権だけではなくラリー、エルズベルグやジルラレイクラシックなどのエクストリームイベントでも大活躍。ダカールもKTMの開発ライダー兼サポート役として参戦を続け、2006年にはコマ、デプレに続く3位でフィニッシュする活躍。950ラリーを全開で走らせるなど、豪快な

エンデューロの強さとは何か - 危機的状況に負けない理由

ジョルジュ・ヴィエガス氏がFIM(国際モーターサイクリズム連盟)の会長にに就任したのは2019年。歯に衣着せぬ物言いをする人物として知られるポルトガル出身の人物は、着任してすぐに難しい問題にとりかかった。 文 / 春木久史 カバー写真 / 稲垣正倫 ISDE2019より 馬場大貴

tm製の卓越した性能のエンジンと、前衛的シャーシの融合。初期のGASGASはすごいバイクだった

GASGASの軽快な操縦性は、おそらく、以後のエンデューロマシンの設計に少なくない影響を与えている。もしハードエンデューロがもっと早く流行していたら、GASGASというメーカーの位置づけは今とは違ってものになっていたのではないか。