見出し画像

モチベーションのスイッチ8つ

こんにちは、のぐです。今回の書籍は、Heidi Grant Halvorsonさんの「やる気が上がる8つのスイッチ」です。訳者の方は林田レジリ浩文さんです。今回もいつものように、本記事でご紹介する内容をA4にまとめてみました。
もうすぐ新生活がスタートし「今まで手がつかなかったことに取り組んでみよう」や「初めてみたけどモチベーションが続かない」という方、必見の内容となっています。

画像1

画像2

0. タイプに合った治療

筆者の方の最初の主張かつ本書の結論は

モチベーションをあげる方法は人それぞれ異なる

です。そこで本書では、人のタイプを8つに分類し、それぞれに最適な治療を施すことが語られています。8つのタイプに分けるために「3つの軸」を用意する必要があります。どういうことでしょうか。A4の図を見ていただければわかりやすいかと思いますが、

- マインドセットの軸「成長マインドセット or 証明マインドセット」
- フォーカスの軸「獲得フォーカス or 回避フォーカス」
- 自信の有無「自信があるか、自信がないか」

という3つの軸は、それぞれ二択となっていて1つ1つ選択していくと8通りのタイプが現れるということになっています。「自分がどのタイプなのか」を考えながら聞いていただければと思います。

1. マインドセットの軸

筆者の方によると、人のマインドセットは2通りあります。それは

成長マインドセット or 証明マインドセット

です。それぞれ解説していくと

成長マインドセット...コトを成す際に、自分の能力を向上させることが目標

証明マインドセット...コトを成す際に、自分の能力を証明することが目標

というものです。例えば、資格やテストで合格するために勉強する際に、その「合格する」という目標が

自分の人生をより豊かにできるため」という理由から来ているか、
自分の能力を他人に見せつけるため」という理由から来ているか

の違いで、その人のマインドセットが異なります。もちろん前者が「成長マインドセット」で、後者が「証明マインドセット」です。どちらがいいという訳ではなく、最終的な治療のための「最初の岐路」と考えていただければいいと思います。

2. フォーカスの軸

次に「フォーカスの軸」に参りましょう。その二択は

獲得フォーカス or 回避フォーカス

です。それぞれ解説していくと、「高いレベルの仕事」の捉え方が

獲得フォーカス...獲得しうる最大限の利益であり、最小限の機会損失

回避フォーカス...損失を最小限に抑え、今持つリソースの減少を避ける

というようになっているかによって「何にフォーカスするか」が分かれます。例えば、「勤めている会社の命運が分かれるプレゼン」において、

「ここでプレゼンを断ったら損だ。最大限にものにしてやろう

「プレゼンを失敗したら今の地位から転落するかもしれない。危ないことは避けたいな

と考えるかで、その人が「何にフォーカスするか」が分かれます。もちろん、前者が「獲得フォーカス」で、後者が「回避フォーカス」です。こちらの軸も、どちらがいいという訳ではなく、最終的な治療のための「2番目の岐路」と考えていただければいいと思います。

3. 自信の有無

3つ目の軸は「自信があるか、ないか」です。筆者の方によると、これを分ける要素は、生まれつき決まっているものは少なく、実は、後天的なものが多いようです。その人に今、「自信があるか、ないか」は次の4つの要素で大方決まってくると仰っています。

- 成功体験
- 他者の体験を追体験
- 他者からの保証・警告
- 気分

最後の「気分」は多少、先天的なところがあるかもしれませんが、それ以外の3つに関してはおおよそ後天的なものでしょう。また、ここで注意しておきたいことが、「自信があるのと、ポジティブシンキングは異なる」というものです。ポジティブシンキングとは「物事に関して楽観的に考えすぎることが多く、隅々の具体性までは考慮していないことが多々見受けられること」です。一方で、自信があることは「ただの楽観主義者ではなく現実的楽観主義者である」ということです。現実的楽観主義者とは、隅々の具体性まで考慮した上で自分の今の能力なら達成可能であるという道を選び進む人のことです。

4.8つのタイプ

ここでは、上記3つの軸を使って、人を8つのタイプに分類していきたいと思います。具体的には、全てのタイプに関して、その「症状」と「最適な治療」を示していきますので、「自分がどのタイプに当てはまるか」を考えながら読んでいただければと思います。可視化したものはA4の内容をご覧ください。

中二病(証明マインドセット&獲得フォーカス&自信なし)

「症状」として、「引っ込みがち」「努力しない」「自信を失敗に導いている」「すぐしぼむ」があります。
「最適な治療」は「成長マインドセットを持つ」「オンザジョブトレー二ング(OJT)」「環境づくり」の3つを順に実施していくことです。OJTと環境づくりに関しては後ほど説明します。

うざいやつ(証明マインドセット&獲得フォーカス&自信あり)

「症状」として、「自慢多し」「批判聞かず」「何でもかんでも飛びつく」「向こう見ず」「同僚と競い合っている」があります。
「最適な治療」は「成長マインドセットを持つ」「環境づくり」の2つを順に実施していくことです。

臆病者(証明マインドセット&回避フォーカス&自信なし)

「症状」として、「いつも不安」「予期せぬ事態に弱い」「変化を嫌う」「防衛意識強め」「ミス恐れ」があります。
「最適な治療」は「成長マインドセットを持つ」「オンザジョブトレー二ング(OJT)」「環境づくり」の3つを順に実施していくことです。

退屈な人(証明マインドセット&回避フォーカス&自信あり)

「症状」として、「注意深い」「得意なことのみ実施」「変化に抵抗」「ミスに気にしい」「頑固さ」があります。
「最適な治療」は「成長マインドセットを持つ」「環境づくり」の2つを順に実施していくことです。

やる気の空回り(成長マインドセット&獲得フォーカス&自信なし)

「症状」として、「意欲あり」「能力低いが学びたい」「楽観的」「色々引き受けすぎ」「認められることで伸びる」「困難には建設的に対処しようとする」があります。
「最適な治療」は「オンザジョブトレー二ング(OJT)」「環境づくり」の2つを順に実施していくことです。

真面目な見習い(成長マインドセット&回避フォーカス&自信なし)

「症状」として、「美学を持つ」「能力低いが学びたい」「ネガティブシンカー」「行動苦手」「真摯なフィードバックで伸びる」「困難には建設的に対処しようとする」があります。
「最適な治療」は「オンザジョブトレー二ング(OJT)」「環境づくり」の2つを順に実施していくことです。

新星(成長マインドセット&獲得フォーカス&自信あり)

「症状」として、「エネルギッシュで楽観的」「ピンチに強い」「アイデアの宝庫」「リスクを恐れない」があります。
「最適な治療」は「環境づくり」のみです。

熟練の匠(成長マインドセット&回避フォーカス&自信あり)

「症状」として、「責任感がある」「信頼性」「第二第三の矢を準備」「ミスなし」「揺るぎない専門性」「周囲の士気も高める」があります。
「最適な治療」は「環境づくり」のみです。

5. OJTや環境づくりについて

OJT

オンザジョブトレーニングとは

小さな成功体験を積み重ねて自信をつけていくこと

です。ポイントは「1つ1つの目標は小さく掲げる」ということです。まだ未熟な時期には「小さい成功体験」が意外と活力になったりします(自分はそのような実感があります)ので、これを積み重ねていくことが大きな自信に繋がっているという理論には納得がいきますね。

環境づくり

この「環境づくり」は自分が「獲得フォーカス」か「回避フォーカス」かによって違います。

for獲得フォーカス
1. 褒められる
2. 目標が明確
3. アイデアを自由に出させる環境
4. なんでも早く片付けられる
5. 大きな絵(ビジョン)を描く
6. 決断の際にはプラス面を強調させる

for回避フォーカス
1. 建設的な批判と悲観主義でアプローチされる
2. 何を得るかより何を避けるべきかを重視する
3. 出されたアイデアを分析し、評価する
4. じっくりと仕事に取り組める環境が良い
5. 具体的に指示される
6. 決断の際にはマイナス面を強調させる

まとめ

いかがでしたでしょうか。自分にあった「モチベーションが上がる治療法」は見つけられましたか?本書では、それぞれのタイプについてもう少し詳しく説明してくれたり、治療法についても具体性を持って解説してくれています。気になった方はぜひお手にとってみてはいかがでしょうか。

「やる気が上がる8つのスイッチ」のリンク

最後に筆者の方のお言葉を借りまして本記事を締めさせていただきます。

これからは自分にも相手にも適切な「治療」ができるでしょう。
呼ばれていますよ、先生。最高の診断と治療をしてあげてください。


本記事を通して皆様のお役に立てたなら幸いです。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
それではまたの出会いを楽しみにしております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?