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需要と供給の原理:「①市場と競争」

当マガジンを読む人は、下記を想定しています。

試験(編入試験や公務員試験など)でミクロ経済学を使う人
学期末試験でテスト対策に追われている人
経済学全般に興味を持っている人

また、自分がYouTubeに定期的に動画を上げていくために、上手く話すための原稿っぽい位置付けで書いています。最初は、原稿通りにしか話せないかもしれない。

しかし、言葉や理論のストックが溜まっていくことによって、自分の教える力も少しずつ上がっていくと信じている。まずは、1年かけてやってみる。


ミクロ経済学とは

経済学入門でミクロとマクロの違いについて説明したよね。ミクロは、家計や企業といった経済主体が、限られた制約条件の中で自分がどのように意思決定するかを分析する学問だよね。

ミクロ経済学で大事なアプローチ:需要と供給

夏になるとアイスの消費量が増えたり、生産技術が向上すると企業は生産量を増やしたりする。これらは需要と供給を用いて説明することができる。

中学校か高校の社会の時間に一度は需要と供給について習ったことあるよね?

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経済学は需要と供給を専ら使う学問であり、需要と供給によって一つひとつの財と価格が決定する。

この単元では、需要と供給それぞれについて説明する前に、市場と競争について話していくね。

経済学における「市場」とは

まず、「市場」について定義をしておくね。

市場
1つひとつの財・サービスにおける売り手と買い手が集まる場所。

一般的に、「市場」と聞いた時、どんなイメージを浮かべるかな?

自分だったら、魚市場をイメージするかな。漁業者(生産者)が採ってきた魚に札がつき、卸売業者による競り(せり)によって、価格が決まって取引が成立するんだよね。

だけど、多くの市場は競りによって直接取引するよりかは、売り手がそれぞれ自分で売りたい価格を提示し、買い手は価格を元にどれだけ商品を購入するか決めるよね。

コーヒーチェーン店とかそうだよね。アフリカの農園でコーヒーを栽培した人と、コーヒーを購入した人は直接取引はしていないけど、間接的(コーヒーチェーン店)に関わっている。つまり、市場を形成しているんだよね。


競争とは何か

先ほど、魚市場の話をしたときに、競り(競争)によって価格が決まると言ったよね。つまり、それぞれ単一の市場は競争的な市場であると。

そこで、競争市場について定義しておくと、

競争市場
多数の売り手と買い手が存在し、1人の売り手や買い手が市場価格に影響を及ぼさない市場

経済学では市場を分析する時、完全競争的であると仮定して議論を進めていくんだよね。完全競争が成立する条件を言っていくと、

完全競争の条件
①売り手も書いてもプライステイカー(市場価格を受け入れること)であり、市場価格に影響を及ぼさない。
②売り手も買い手も財やサービスに関する情報を知っている
③生産されている財は全て一緒で代替可能
④財の交換や取引において、費用がかからない
⑤生産者は市場に自由に参入・退出が可能

しかしながら、現実問題として市場価格に影響を及ぼすプレイヤーがいたり、売り手だけ財やサービスに関する情報を知っていたりする。

あるいは、独占企業なんかもそうだよね。


と言ったように、現実問題はあれど完全競争を想定することで、分析が簡単になるんだよね。また、ほとんどの市場はある程度の競争があるから、完全競争における市場と供給で得られた結果は、他の複雑な市場についても適用することができる。


では次回は、需要曲線について話を進めていくね。以上です。





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