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(D29) 日本型雇用の良さは残す「ハイブリッド型」雇用システムへ-2 (2019.6.7) by 庄司将晃 より抜粋加筆しました。

⑶ 終身雇用はなくし解雇も簡単にして、
「誰もがいつでもクビになり得る」米国のような国にすべきなのか

「日本の強みは『ふつうの労働者』のレベルの高さです。
これは終身雇用を前提に、企業が人材育成にしっかり取り組んできたことによります。

この長所は、すでにあるものを『カイゼン』し、
より良いものにしていくことには適していて、
日本製品の品質の高さにつながっています。

日本型雇用をすべて否定すれば、
そうした強みまで失うことになります」


キャリア自律が重視される欧米では、
新卒やそれに近い若者でも、長期インターンシップなどで一定の実務能力・経験がある人を職種限定の欠員補充型で通年採用するのが一般的。

優秀な人材は最初から高給をもらう半面、
「その他大勢」の就職はハードルが高く、若い世代の失業率は高めになりがちです。

とくに米国では若者に限らず、
働き手の「二極化」が激しく、所得格差が極端に大きな社会になっています。


⑷ 日本型雇用の良さは残す「ハイブリッド型」へ

山田さんが提案するのが、
日本型雇用の良さは残しつつ、米国型や欧州型の良い部分を採り入れる「ハイブリッド型」の雇用システムです。


大卒なら、入社して最初の3~5年は、
自身が専門としたい分野以外も含めた複数の仕事を経験しながら、基礎的な職業能力や「変化への対応力」を身につけます。

その後10年ほどは、
腰を落ち着けて自身の専門分野でキャリアを重ね、スキルを高めていく。

30代半ばから後半以降は、
自立したプロ人材として社内外でのキャリアパスを自主的に選び取っていく。


「入口」はあまり変えずに若者の失業率が上がらないようにし、「ふつうの労働者」のスキルの底上げをはかった上で、独り立ちしてもらうというわけ。

「時代に合わなくなった日本型雇用をハイブリッド型にアップグレードし、雇用の流動化を進めることは必要です。

その一方で、もちろん雇用の安定も大切です。
これからは一つの企業ではなく、社会全体で雇用安定をはかっていくことが求められます」


現在、私の息子は中国の大学4年生で就活中です。
上海では、外国人の場合世界トップ300以内の大学生は、就労経験が無くても自由貿易区に登記している企業であれば就業ビザが取得でき、入社可能です。


中国の新卒予定者は、長期インターンシップなどで一定の実務能力がある人を職種限定で募集します。

6月に卒業しますので、それまでの間にインターンを募集している企業に応募して働き始めます。

採用面接というものはなく、インターンとして採用された後、卒業までの働きぶりを見て6月に正式採用されるかどうかが決まります。


逆に6月まで採用が決まらないため、
在中国大卒日本人は、保険をかける意味で、日本にある日本企業にも就職活動する必要が出てきます。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp