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(D17) ZOZOテクノロジーズが「デジタル心理的安全性」のためにやったこと-1 (2019.11.23) by 鈴木陸夫 より抜粋加筆しました。

⑴ 誰もが気兼ねなく意見を言える風通しの良さが重要ということには、概ね同意するのではないでしょうか。

リモートワークや副業の解禁などで働き方が多様化し、
デジタルでのコミュニケーションが増えると、以下の必要が出てきます。
「心理的安全性をどうにかしてデジタル空間上で実現する」


今回は、ZOZOテクノロジーズの代表取締役 金山裕樹さんにお話を伺いました。

機密性の高い情報を扱うがゆえに、ほんの1年前まで同社もまた、社内の風通しに問題を抱えており、
そのことが社員の心理的安全を脅かしていたのだそう。


⑵ 今のポジションに就いたのは2018年の4月。どんな状況だったのか?

風通しが良くありませんでした。
弊社では普段のコミュニケーションにチャットツールの「Slack」を使っています。

限られた人しか参加できないプライベートチャンネルが多発し、やりとりの何十パーセントかがダイレクトメッセージ(DM)で行われ、
チャンネルの命名規則もなかったので、誰がどこで何を話しているのかが、まったく分からない状況でした。


そうなっていたのには、
「ZOZOSUIT」のような新規事業をはじめとする機密性の高い情報を常時やりとりしているから、という事情はあります。

しかし、情報の扱いに関して、いかに漏洩しないか、いかに事故を起こさないかといったディフェンス面の意識が強すぎて、
いかに社員の生産性を高めるかというような、
ポジティブな施策が打たれていなかったんです。


——その結果、どんな問題が起きていた?

「これ、どうしたらいいの?」という困りごとがあっても、気軽に誰かに「助けてほしい」と言えない状況でした。

そもそも誰に助けを請えばいいのかも分からない。
逆に、困っている人を見つけて自主的に手を差し伸べることもできません。

そうすると余計に困った状況に陥るので、仕事はどんどんやりにくくなリます。


このまま悪循環が進んでいけば、最終的には社員が離職してしまう未来まで見えていました。
なので、早急に対処する必要があるだろうと思いました。

誰もが気軽に意見を言えないというのは、
社内でイノベーションを担当する自分にとって、
望ましくない状況でもあったんです。


在上海日系企業では、
日中はキーボードを打つ音しか聞こえない事務所を見かけます。

昨今はテキストによるデジタルコミュニケーションが主流になっています。


日本人総経理の方が中国人社員に対して、よく言っている言葉があります。
「日報を毎日提出しなさい」

在上海日系企業における、
デジタルコミュニケーションの難しさは、
報告情報量の少なさに本質があリます。


情報共有の問題以前に、
報告情報を出したがらない中国人の方が多く、
中国人部下の情報発信に苦労している日本人上司の苦悩があります。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp