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(D80) 動画×SNSがビジネスシーンを「すでに変えた」ことを痛感させられる1冊『TikTok 最強のSNSは中国から生まれる』-1 (2019.12.30) by 神保慶政 より抜粋加筆しました。

⑴ 中国政府もお達しを出すほどの勢いを持つSNS×動画アプリ

全ての産業は動画化します。

「そこまで言っていいのか?」と思う人を納得させる黄未来著『TikTok 最強のSNSは中国から生まれる』は、
中国のショートムービー・アプリTikTokの既にすごい現状と、さらなる展望を概括しています。


たとえば、電車の中。
中国では、半数以上の人がなにかしらの動画、しかも長くて数分の短尺動画を見ているのです。

中国では、屋台のおじさんやおばさんも暇つぶしで頻繁に動画を観ていて、
著者の肌感覚では店番をしている人の99%は動画を観ていて、5~10人に1人はライブ配信をしています。


TikTokは、
動画視聴とSNSの要素をかけ合わせたアプリで、
15~60秒の動画を投稿・閲覧する機能を基本としています。

中国国内では、ローンチ後以下のような人が続出するムーブメントを起こしました。
「TikTok動画を眺めていたらいつの間にか数時間経っていた」

中国政府は、
この「タイムキラー」と形容されるアプリを警戒して、
90分以上を使用しているユーザーにアラートを出すように通達を出したといいます。


⑵ YouTubeやインスタよりTikTokが強い理由はコミュニケーション要素

TikTokは、2016年にアプリ配信が開始されました。
特徴は以下。
①投稿・閲覧
②動画クリップに特殊効果の追加
③リストの中からBGMを選んだりする編集機能
④動画のダウンロードができる


中国では生活のさまざまな場面で本人確認がされ、
「利用履歴は吸い上げられている」という意識があるため、個人情報の保護意識が希薄だといいます。

そうした中国独自の背景が、
ダウンロードした動画を自由に編集することで連帯を生み出すというスタイルのSNSの誕生につながったという分析がなされています。


⑶ 爆発的ヒットのもうひとつの秘訣は、
下記に例示しているような「ハードルの低さ」

①「#TikiTokで有名になりたい」というハッシュタグなど、承認欲求を前向きなものとしている雰囲気

②つながりが顔見知りベースではなく、「映え」を気にする必要がないし、SNS疲れもない

③BGMや特殊効果で、容易に「それっぽい」動画がつくれる


音楽もフォーマットも用意されているので、極端な話、自分でネタを考える必要すらありません。
さらに、SNOWのような加工フィルターやクールな音楽のおかげで、誰でもかわいく自分を映すことができます。


最近、中国で目にするのは、
❶日本の数段先を行くキャッシュレス文化の浸透
❷本書のテーマである動画革命

世界で、5G環境が当たり前の状況になれば、
言葉の障壁が無い「動画SNSの全盛時代になる」と予想されます。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp