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(J23) テレワーク時代の“評価フィードバック”は「言語化力がすべて」…しかし、日本人には難しい-1 (2020.6.25) by 曽和利光 より抜粋加筆しました。

⑴ テレワークでのコミュニケーションの成否は「言語化力」で決まる

テレワークを前提として、
マネジメントを行っていく際に必要なことは、できる限りすべてのことを「言語化」「明確化」していくことです。


テレワークはそもそも基本的には、姿が見えない中での協働です。

オンラインでのコミュニケーションでも、
表情や姿勢、身振り手振りなどの非言語的情報が極端に減ります。

そのため、
これまでの日本の組織の特徴であった「あうんの呼吸」「以心伝心」「空気を読む」といようなことが、すべてやりにくくなります。


以下で成り立っていたマネジメントは通用しなくなります。
「皆まで言わずに、非言語的情報を通じて相手に察してもらう」

つまり、何でもかんでも「言語化」して、
マネジメントを行うことが必要ということです。


⑵ 「言語化」は改善の機会であり、基本的には良いこと

「言語化」に自信がなく、
自分が動いている姿を見せることで指導をしてきたようなマネジャーにとっては、なかなか厳しい状況になりました。


しかし、私は「言語化」によって、
マネジメントにおける様々なものが「明確化」することによって、改善の契機になるのではないかと考えています。

というのも、組織の中で最も変えにくいものが、
「言語化」されない「不文律」だからです。


既に賞味期限を終えたルールでさえ、
「言語化」=「明確化」されていなければ、それを変えようという意識もなかなか芽生えにくい。

言葉にしてみる過程で、
「あれ、もうこのルールは不要では」となれば、
マネジメント全体の断捨離が行われ、合理的なマネジメントへとなっていくでしょう。


⑶ 言語化の難しい最たるものが「フィードバック」

ただし、「言語化」は良いことばかりではありません。
私達日本人にとって、最も「言語化」をしにくいものがあります。


それは、人事上の「フィードバック」です。

フィードバックとは以下を言います。
「仕事における目標を達成のため、行動の修正をしたり動機付けをしたりするために行う評価、指導、教育」


要は以下のような話を伝えることです。
①あなたはこういうところはよい
②しかし、これはもっとこうした方がいい

難しいのは以下です。
「注意して改善を促すようなネガティブなフィードバック」


在中国日系企業で、日本人上司が部下の評価をすると、5段階評価でオール3になるケースが多いそうです。

これは以下の理由からと思われます。
❶低い評価をして部下から嫌われたくない
❷評価が苦手なので一律にする

つまり、各社員の評価に違いが出ないことが問題なのです。


評価で差が出ない。
だから、報酬も大きな差が出ない。
これでは社員のやる気が起こりません。
公平に差が出る評価方法が求められます。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp