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(E66) スタートアップは北京がアツい、深圳は日本でいう秋葉原?-3 (2020.3.31) by 坂井直樹 より抜粋加筆しました。

⑷ スタートアップはどこが一番イケてるのかを聞くとだいたい北京という答えが来る

藤井:深圳は起業家が新しいものをどんどん生み出しているし、モノづくりの高速化は得意。

でも14億人に配るほどのスケールもないので、
ドリーム投資のようなことが起きるのは北京が多い。


陳暁:重要な会社は北京か上海に集まっています。

日本では深圳ばかりが注目されていますが、
深圳は、中国人からすると電気街、東京でいう秋葉原みたいな感覚なんです。

今は、家電よりも利益率のいい化粧品問屋に転換してる業者も多いですが。


⑸ 中国ビジネスがいつの間にか世界に浸食して行ってる

例えば、中国は出前アプリがおそらく世界一使われている国だと思いますが、そのおかげで出前に関するAPPや配送の知見がかなり溜まった状態です。


写真アプリの美顔補正では、
中国の美的センスでつくられたアプリを、アジア系の人たちが小さい頃から使っていくと、今後、中国人が美しいと思う顔やメイクが、ステイタスになって行くかもしれません。

ビジネス面での実利のみでなく、思想までもが影響を及ぼす規模になってきたとは思います。


⑸ 新しい事業を興すならアフリカ、東南アジアで

藤井:中国の起業家は、結構、国の言いなりなのかな、と思っていたのですが、アリババに10年間勤めていた人に話を聞いた。
「国もユーザーや企業と変わらない。
国は基本的には、デジタルを推進したいと考えているけれど、具体的にどうすればいいかわかっていない。
そこで、企業が国にサービスを提供するという形だ」


なので以下の具合に持って行くと、案外、自分たちのやりたいようにさせてもらえるそうです。
「国のためにやりたいことがある。
定期的に報告するので、できれば一緒にやっていきたい」

坂井:その「報告」が大事なんだろうね。


坂井:起業について、日中の違いはどうですか。

陳暁:江戸時代の日本を今の中国に当てはめて考えると、
誰もが商いとして醬油を売ったり、米売ったり、傘や下駄を売ったりしている時代なんです、今の中国は。

だから起業したと発表しないし、副業とか本業とかいう概念もない。
昼間、会社に行ってる人が、夜はスマホでライブ配信して稼ぐという国だから、根本的に日本とは違うと思います。

40代以降は老後を暮らしている感覚です。
25~35歳が現役です。


藤井:日本との違いや、中国の環境をちゃんと理解することは重要ですが、そこにビジネスのヒントがある、今すぐ使えるネタがあると考えるのは、少し短絡的と思っています。

環境があまりにも違うので、
相当、抽象度を上げてものを見て行くか、グローバルで市場を捉えないと。


陳暁:世界中の先端事例を知識として持ってるか持っていないかで変わってきます。

中国にこだわってる時点で成功しないと思う。

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