見出し画像

(H10) 東京から200キロ。大手企業が続々集まるワケ (2020.7.8) by 樽野章 より抜粋加筆しました。

⑴ 「10年先に起きると予測されていたことが新型コロナの影響で一気に来た」

今月、福島県会津若松市に拠点を設けたセイコーエプソンの執行役員の言葉です。


三菱商事、ソフトバンク、コカ・コーラ ボトラーズジャパンなど、この1年余りでさまざまな業種の大手企業が会津若松に続々と進出。


⑵ 会津のシンボル、鶴ヶ城のすぐ近くに、2019年4月、官民が連携してオフィスビルを整備

ビルの名前は、
AIZUとICT=情報通信技術を組み合わせて「スマートシティAiCT」。


1年余りの間に23社が入居し、そのうち7割が県外の企業。

東京から約200キロ。
なぜ数ある地方都市の中で会津若松なのか。


その理由は、
全国に先駆けて「スマートシティ」化を進め、市民生活に関するさまざまなサービスが生み出されているからです。

進出した企業はこのスマートシティと連携し、
新たなビジネスチャンスにつなげようとしているのです。


コンピューター理工学が専門の会津大学があり、ITの知識が豊富な人材が多いのも魅力です。


⑶ 企業進出の動きは、いま加速しています。

新型コロナで進む世の中の変化を先取りしようというねらいからです。


東京のITベンチャーは、リモートワークの普及で、
東京にいる必然性が薄れたと感じています。


ブリスコラ 末貞社長
「インターネットがあれば場所の制限はほとんどなくなる。
新型コロナがそれに拍車をかけた。

私たちの業界でも会津若松の事例はかなり有名で、いま東京で拠点を増やすのはナンセンスだ」


⑷ この施設のもう1つのポイント

それは“企業どうしの連携”だと入居企業は口をそろえます。


地元の会津大に在学中、IT企業を起業した前田諭志さんは、24時間無人のコンビニのシステムを開発しました。

スマホでQRコードを読み込んでカギを開け、お財布いらずで買い物ができます。

もともと夜になると店が閉まってしまう温泉街で、
ちょっとした買い物ができればという観光客の需要を見込んで開発しました。


⑸ 助言求めたのは“隣人”

ベンチャーでノウハウが少ない前田社長にとって今後の戦略の描き方が大きな課題となっています。

そこでアドバイスを求めたのが、
“同じ屋根の下にいる経験豊かな隣人”です。


1つ下の階にある三菱商事のオフィスを訪ね、アイデアを聞きました。

次世代のコンビニには、
モノを売る以外の付加価値を持たせることが重要になるという答えが返ってきました。


三菱商事 平竹雅人さん
「これからのコンビニの概念がどういうものか。
何を提供していく場所なのかということを考えるべきだ。

そこにカメラがあって遠隔医療が受けられるとか、小さなビジネスモデルで考えるのではなくて、地方自治体と企業、市民がどう連携できるかが重要だ」


これは日本版スマートシティです。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp