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Melody's Echo Chamberのニューアルバム「Emotional Eternal」


2010年に発売された彼女の1stアルバム「Melody's Echo Chamber」は私の2010年代のベスト・アルバムのトップ10に入るほど好きなのですが、そういえば2010年代の私のベスト・アルバムを発表しようとしたまま早2年がすぎてしまいました。それもこれもコロナのせい。ひとまずコロナのせいにして怠けていた人生の季節も終わってしまうはずですが、我々日本人は夏前にマスクを外すことができるのでしょうか。もちろん私は外したい気満々ですが世間からはヤバい人間の位置に存在してそうなので敢えて世間が外してからと決めています。それ以外は世間に関係なく好きなことをやらせていただき生活できているので気持ちとはうらはらな行動をとっているだけです。そもそも世間体など気にしていたら私はこんな商売しておらずこんな場所にも存在しておらずこんなnoteも書いていないですけど、その辺は大事にしたい感じ。


この話が微妙であるように世の中は微妙なことがとても大事です。Melody's Echo Chamberは微妙でそれは良い意味だけでない部分もあるのだけれどそこがまた微妙で良い。嗚呼、朝まで微妙を語る友が欲しい。それはまた微妙で微妙で微妙だけど。


9年前のライブ。この時はこの時で観ておけば良かった。お客様からこの時代のバルセロナのプリマベラ・サウンドで観て1番良かったと教えていただき彼女飲んライブは良くなさそうと思っていた私は驚き、よって彼女にさらに興味を惹かれた記憶があります。



2ndアルバム制作時に起きた危うく生死に関わるような大きな怪我からの本作は本格的な復帰作でもありますが、彼女のように10年の月日を経ても色褪せない楽曲を制作するアーティストはなかなか私の中にはいません。歳や経験を重ねるとどうしてもメロディやアレンジのどこかに甘さや緩さが逆に出て来てしまうのがミュージシャンの不思議なところですが、彼女はそれを意識し理解しているかのように本作でも要所要所でここぞと締めてきています。ナイスー。



全体のセンスとしてはデビュー当時から危うさを持つ人なのだけれど。おそらくまたそこは彼女が意識していない部分でこれまた危ういのだけど。私個人としてはそれでも好みといったミュージシャンは珍しいしとても不思議。私はミュージシャンが歳を重ねればなんでもかんでもちょっとくらいディスりた最低な人間であるのに。たぶん彼女が天然ほどに本気だからではないかと思います。今一瞬だけ浮かんだただのイメージですけど。




MELODY'S ECHO CHAMBER 'EMOTIONAL ETERNAL' LP

こちらはそんなボケボケのイメージではありません本当のブツです。初回限定レッド・ヴァイナルにBIG LOVEには世界で唯一プロモ用ミニ・ポスターが特典でつけてくれました。これ厚い紙なので飾るのもよしそのままレコードとともに棚にしまうのもよしといった代物。先着です。




金曜日発売でさらに良かったレコード。


MITCH DAVIS 'THE HAUNT' LP

ミッチーどうした!めちゃ良いやんけ!私は世間のシティ・ポップな音楽などは毛の生えてない中学生が聴く音楽と1980年代に家庭教師の大学生19歳に教えられた中学2年生以来この21世紀に世界的ブームが来ようが美人にせがまれようが大嫌いを公言しながら内緒で裏で聴いているタイプなのですがこれは美人にせがんでもらったら5万円のフレンチ・コースと共に聴いてもよろしとマジ思う、とシティでポップな夢のひとつレベルにマジで良い。こういう誰もが無視しそうなおっさん(こう見えても私の半分くらいの歳の可能性はあるが…)がいきなりこのような作品に出会うのは新譜のレコードを買い続けている醍醐味のひとつであります。


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