見出し画像

どこかで便りが準備されている

時々、思いがけない便りをもらうことがある

封書という形は減ったものの、メールやLINE、DMなど
思いがけない相手から予想しなかったタイミングで連絡が来る

仕事の依頼の場合もあれば
古い友人からの食事の誘いのこともある
近況を知らせる連絡も

そういう時にふと思う
私のところに突然、届いたこの便りは
いつぐらいからこの世界に存在していたのだろうか、と

私の手元に届くまでに、相手が私のことを想起し
どういう文章にしようか考えながら作成し
どのタイミングで送信ボタンを押そうかと逡巡する
その一連の流れはどの時点から始まっていたんだろう

もちろん、それは私が知ることのできないこと
3ヶ月前からかもしれないし、3日前のことかもしれない

そうだとすると
今こうしている時にも
まだ私が知らないところで、思いもよらない誰かが
私のことを思い出し、誰かに相談したりしながら
依頼や誘いを温めているのかもしれない

そうだとすると
なんだかとても楽しくなる
本当にそうだったらいいのになぁと思う

私の知らないどこかで
私のことを想起している人がいる
私あての便りが準備されていて
私の元に届く瞬間を待っている

そう考えると
世界は私にいつでもサプライズを用意してくれていて
欲ばりな私はそれを全部見届けるまで
まだまだ死ねないな、とか思う

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?