マインクラフトと『サピエンス全史』の第一部
娘のマインクラフトへのモチベーションが上がっている。
買ってしばらく遊んだが、向きが変えられない、道具を使えず、夜になったらゾンビにたかられるしで散々だった。
彼女がもっていた知識は、夜までに「たいまつ」が必要だというだけだったが、作り方がわからなかった。
目標は「かまど」を作ること。
何度やっても一晩を越せず、イライラがつのるばかり。
マイクラは創作意欲をかきたて、これからに有効であろうプログラミング的な思考を身に付けてもらいたいと思い買ってあげた。
できることといえば、村を見つけて略奪をするか、野生の動物たちを素手で狩ることだった。
低学年には難しいのか、思いのほか残酷なゲームである。
「マイクラつまらない」と次第に遠ざかっていった。
ここで、親が介入してしまっては、子どもの成長機会を奪ってしまうとぐっと我慢して見ていた。
しばらくして、どんなきっかけか分からないが、Youtubeでマイクラ関連動画を見ていた。
するとどうだろう。
クラフトができるようになった。
そこからは水を得た魚のようであった。
木のボートを作って、海を渡り、原始的な家は作れるほどだ。
作りたいものを作るために、素材から作る。
夜になれば、たいまつをつけて明かりをとる。
まだ肝心のかまどは作れないのだが、その日は近そうだ。
ちょうどわたしは、ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」をAmazonオーディブルで聴いたところだったのでこの進化を知っていた。
Youtubeから生み出される虚構を共有し、個から集合知によって難局を切り抜ける。それが積み重なってマインクラフトのおもしろさを知る。
娘に起きたことはまさに「認知革命」であった。
娘のワールドは旧石器時代に別れを告げて、縄文時代に突入した。
これから農耕がはじまれば弥生時代へと進んでいくだろう。
娘よ、世界を切り拓け!
都会で実践できる農ライフ、読書、ドイツ語、家族などについて「なぜかちょっと気になる」駄文・散文を書いています。お読みいただき、あなたの中に新しい何かが芽生えたら、その芽に水をやるつもりでスキ、コメント、ほんの少しのサポートいただけると嬉しいです。