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「世の中の役に立つ仕事」を再考する


①エッセンシャルワーカーとは?

最近、「エッセンシャル・ワーカー」という言葉をメディアで耳にするようになりました。

コロナ危機でわかった“エッセンシャル・ワーカー


日本でもコロナ危機をきっかけに「社会にとって本当に必要な仕事は何か」がよくわかったのではないかと思います。いちばんわかりやすいのは医療関係者ですが、その他にも介護や保育、障がい者支援といった「人のケア」をする仕事は大切です。生きていく上でいちばん重要な食料や安全な水の供給に関わる仕事、医薬品や食料の運送に関わる仕事、バスの運転手さんや駅員さん、保健所や市役所で感染症拡大防止や生活支援に携わる地方公務員、警察官や消防署の救急隊員、スーパーやドラッグストアの店員さんなど、多くの人たちが社会を支える「エッセンシャル・ワーカー」です。


※立憲民主党の山内代議士のブログより引用致しました。(当方が立憲推しという意味ではありません)


エッセンシャルワーカーとは、私たちのライフラインを支えて下さっている皆さんのことを指します。まさにコロナ禍の今、最前線で働いてくださっている方々です。

前回記事では「在宅勤務」を取り上げましたが、私のように在宅勤務が出来る職種・人はごく一部。エッセンシャルワーカーの皆さんは休むことが中々許されず、感染のリスクを負いながら日々社会を動かすために働いてくださっています。
twitterでは「医療従事者なので、自宅勤務が出来ない、職場が自宅勤務を認めてくれない」と悲痛な声をあげる妊婦さんの声が沢山上がっており、同じ妊婦として胸が痛みます。他にも、非正規雇用なので、休暇を取ったら解雇されそうだから言い出せない、という声もあり、複雑な思いです。(この件については別途書きたいと思います)

②大企業で働く自分って何なんだ

今回のコロナ禍になって身に染みるほど感じたのは、日常を支えて下さっている方々が、いかに有難い存在であるか、ということです。

就職活動をしていた大学生時代。あの頃私は「社会へのインパクトが大きい仕事をしたい」「社会の役に立つ仕事をしたい」と思い、誰もが知るような大企業に目が行きがちでした。
そして実際大企業に就職したのですが、今になって思うのは「エッセンシャルワーカーの方々の方が、いち大企業社員の私なぞより、よほど世の中の役に立っているな…」ということ。

大企業は内部統制が厳しいこともあり、間接業務が増えるんですよね。月次の決算分析をしたり、M&A検討をしたり、会計処理の相談をしたり、業務改善の工夫をしたり。それなりに研鑽を重ねて、自社の収益拡大のために身を削って頑張ってきたつもりではあります。

どの業務も企業の存続上大切ではありますが、社会貢献に直接つながらない仕事が多いのは事実。それどころか、上司や同僚との人間関係や、社内政治で頭が一杯になったりして…何やってんだ自分、と思うことは多かったです。

もちろん大企業だからこそ出来ることも沢山あると思いますが、いち社員として社会貢献を実感出来る機会は限定的、というのが現実でした。

うちの主人ともよく話していました。「我々の仕事なんかより、近所の八百屋さんの仕事の方がよっぽど社会に役立ってるよなぁ」と。
で、今回のこの事態になってみて、その気持ちが尚更強くなったわけです。

③エッセンシャルワーカーは守られていない

また、コロナ禍に陥って思うことが、前線で働く人の方が、健康上大きなリスクを負っているにも関わらず、大企業で働く人の方が給与が多く、福利厚生が充実している。果たしてこれで良いのだろうか?ということです。資本主義上、末端に行けば行くほど給与は安くなる構造なので、仕方のないことかもしれません。しかしお世話になる自分としては、非常に気持ちが悪いものです。なぜ自分だけ安全な家でぬくぬくしているんだ、とも思います。

④「世の中の役に立つ仕事」ってなんだろう

ここまで、大企業で働く自分とエッセンシャルワーカーの皆さんを対比して書いてきましたが、これでは「私の仕事は社会の役に立っていない」と卑屈になってしまいそうなところです。

しかし、自分の場合は、「納税することで、間接的に世の中の役に立っている」のだと思っています。補償金の出所は税金です。物資を調達するにはお金が要ります。国や自治体は所得の再分配をすることで国民の色々な格差を埋めてくれているわけです。
だから、例え自分の業務内容が世の中の役に直接立っていないとしても、フルタイムワーカーとして、会社として、また個人としてキチンと納税をしていることそのものだって、ひとつの社会貢献だと思うのです。

じゃあ、エッセンシャルワーカーでもなければ、納税者でもない人は、世の中の役に立っていないのか?と言われると、それは違うと思います。
例えば専業主婦の皆さんについて考えたいのですが、専業主婦は家事、育児、介護などの沢山の労務を無償で行っておられる労働者です。育児は将来の納税者、日本の将来を担う人材を育成する行為です。家庭での介護は人材不足の医療業界を後ろから支えています。また、主婦の皆さんがモノを買い、消費することで支えられる雇用があります。また旦那さんの企業にも役立っています。企業が従業員の給与を減らした場合でも、主婦が工夫し頑張ることで衣食住が維持されていきますし、従業員の健康は、奥さんが支えているのですから。

と、色々考えてみると、世の中に役に立たない仕事は無いな…という気持ちになるのです。私たちは(脱税や反社会的な行為を除けば)どんな仕事をしていても、それはそれで尊いと思います。

前線で働いておられる皆さんをテレビ越しで見て、「私は世の中の役に立ててるのか?」と凹んでるあなただって、何らかの形で立派に社会貢献されておられるはずです!

⑤今こそ行政が機能すべき時

ただし、上記は全て、全て行政が正常に機能していることが前提になると思います。社会の貢献度が高いエッセンシャルワーカーの皆さんは、経済的にも衛生上も一番危険にさらされています。いわばコロナとの戦争の中で、最前線で闘っておられる兵士です。しかし、経済の仕組み上、彼らの給与体系や福利厚生、勤務体系を企業は一瞬で改善することはできません。

前例のない異常事態の中、さまざまな補償案を早急に決めねばならぬ今、行政関係者は本当にしんどい時期と思いますが、日常を支えるためにリスクにさらされながら今も現場で働いておられる皆様が安全に健康に働き続けられるよう、適切な措置を取っていただけることを祈っています。



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