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ラノベしか読まずに東大入った人たちに読書と国語について聞いてみた

ライトノベルしか読まなかったけど東大に受かりました。」と豪語する東大生に、読書と国語について語ってもらいました。

シンイチ(仮名):東京大学教養学部文科三類2年生。読書は小学校高学年の頃から、ほとんどライトノベルしか読まなかった生粋のオタク男子。受験時代の武器は現代文。
ユウヤ(仮名):東京大学工学部3年生。ライトノベルとネット小説をこよなく愛するオタク男子。理系ながら現代文は割と得意。

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馬の画像を使って座談会してくれたユウヤさん

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ほとんどライトノベルしか読まないシンイチさん

ライトノベルを読んで国語力はつくのか?

編集部:ライトノベルを読んで国語力はつくと思いますか?

シンイチ:つくと思います。

ユウヤ:はい。少なくとも読まないよりは良いと思います。

編集部:なるほど。二人とも、国語力はライトノベルでつくと思うわけですね。そもそもお二人は国語自体は得意だったんでしょうか?

シンイチ:中学受験、大学受験共に国語が一番の得意科目でした。特に小説は、たくさん物語を読んでいたために得意だった。逆に評論や随筆だと、普段全く読まないので、小説に比べると伸び代はあったと思います。ただ、センター試験はほとんど間違えないくらいにはできました

ユウヤ:そうですね、僕も現代文は得意でした。センター試験の現代文は間違えなかったと思います。

編集部:それは、相当得意ですね。その上で、ラノベで国語力はつくと考えている。シンイチさんから理由を聞かせてください。

シンイチ:僕はある時期から、ずっとライトノベルしか読んでいません。その一方で国語力はついたので。読書自体の経験は無駄にならないと思うし、「ソースは俺」ということですね。

編集部:いつからライトノベルを読んでいるんですか?

シンイチ:最初にライトノベルに興味を持ったのは小学校二年生の頃でした。同じクラスの女の子が持ってきていたんですね。その時、表紙のイラストに興味を持ったのが始まりでした。ただ、本格的に読み始めたのは、小学校五年生になったくらいからだと思います。もともと、青い鳥文庫がとても好きだったんです。特に「黒魔女さんが通る」がお気に入りで。

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青い鳥文庫≒ライトノベル?? 「実質ライトノベル」とは

シンイチ:今にして思えば、青い鳥文庫はかなりライトノベルに近いんですよね。イラストが綺麗で、主人公が青少年で、魅力的なキャラクターがたくさん出てくる。青い鳥文庫はライトノベルの卵だと思います。

編集部:なるほど。もともとライトノベル的なものが好きだったと。

シンイチ:そういう意味で、素養があったんだと思います。

編集部:本格的に読み始めたのは五年生ということでした。きっかけはあったんですか?

シンイチ:西尾維新という作家の「クビキリサイクル」という作品に出会ったことがきっかけです。図書館に置いてあったのを手に取りました。背表紙のところがキラキラしていたりして、そこに惹かれたんですね。ちょっとそのものの本はないんですが、同じシリーズの作品があるので、今見せます。

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クビキリサイクルを第1巻とする「戯言シリーズ」の番外編である「零崎双識の人間試験」。確かに文字がキラキラしている。

シンイチ:あと、ライトノベルを選ぶ決め手としては「表紙」が大きかったですね。普通の本より選びたくなる。それから「あらすじ」。あらすじが書いてあることが、自分の中ではすごく大事でした。普通の本ってあまりあらすじが書いていないことも多くて。題名しかわからないから、自分の好きなお話なのかどうか、読み始めないとわからない。そうすると、迷った結果読むのをやめてしまうことが多かった。

一方で、ライトノベルだと、あらすじが絶対書いてある。だから、「こういうストーリーだったら自分は好きだな」というのがわかるんですね。それはラノベに手を出しやすかった大きな理由でした。

編集部:ユウヤさんが本格的にライトノベルを読み始めたのはいつ頃ですか?

ユウヤ:小学校高学年になってからですね。周囲で「ソード・アート・オンライン」という作品が流行して。その影響でSAOは読んで、それから「アクセルワールド」に行って、「とある魔術の禁書目録」を読み始めましたね。あとは「狼と香辛料」とかを。

シンイチ:王道だね(笑)

ユウヤ:ただ、小学校時代は、ライトノベルだけでなく色々な本を読んでいました。重松清さんの小説や、森絵都さんの「DIVE!!」は印象に残っています。また、「リアル鬼ごっこ」や「ぼくらの七日間戦争」も愛読していました。こちらは、どちらも実質ライトノベルと呼べる作品だと思います。

編集部:なるほど、実質ライトノベルとは?

ユウヤ:ぼくらシリーズなんかは、ストーリーも小学生中学生が「こんなことできたらいいな」と妄想するような内容ですし、たくさんのキャラクターが魅力的です。ライトノベルに似ていると思います。他に、「デルトラクエスト」も愛読していましたが、やはりライトノベルに近い部分があると思います。

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シンイチ:僕もデルトラクエスト大好きでした。

ユウヤ:ですから結局、面白そうだと思う本をひたすら読んでいたらライトノベルに行き着いたというのが正直なところです。

最近読んでいる本は?

編集部:お二人とも、大学生の現在はどのような本を読んでいるのでしょうか。

シンイチ:いまだにほとんどライトノベルしか読んでいません。ただ、昔に比べてスマホに魂を奪われきっているので、ライトノベルといっても好きな作家を追っているだけですね。
最近読むようになったのは、ライトノベルと普通の小説の間のジャンル。ゴシックとか、図書館戦争とか、ビブリア古書堂とか辺りをイメージしてもらえばわかりやすいと思います。

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ユウヤ:僕はネット小説が好きなので、ずっとそれを。ネット小説は玉石混交なのですが、駄作の中から、たまに面白い作品を見つけることができる。それは楽しいですね。ただ、校正がされているわけではなく、日本語としておかしいものも散見されるので、小学生にはオススメできません。ライトノベルは編集者の目を通しているだけ、まともな印象があります。

小学生にお勧めしたいライトノベルは?

編集部:小学生にお勧めしたいライトノベルはありますか?

ユウヤ:「なれるSE」と「狼と香辛料」です。前者はお仕事ライトノベルで、大人ってすごいなあと思いながら読むことができます。後者は、王道の作品で、面白いのでオススメです。

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「なれる!SE」を紹介してくれるユウヤさん

シンイチ:西尾維新の「クビキリサイクル」ですね。ジャンルとしては厳密には推理小説なんですが。推理小説でありながら、シリーズ後半では異能力者バトルものに徐々にシフトして行くので、ライトノベルへの導入として優れていると思います。あとは吉野匠「レイン」もオススメです。

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まあ、それでも小学生は「デルトラクエスト」を読み、青い鳥文庫に親しみ、街トムに行き、No.6に手を出して、そこから隣の棚にあるライトノベルに入ってくる。これが黄金ルートですね。それがいいんじゃないかと思います。

座談会を終えて

二人とも、ラノベとそれまでの読書の連続性を感じていたことが印象的でした。青い鳥文庫とライトノベルは、言われてみると似ている部分が多いのかもしれません。「ライトノベル」「普通の本」と考えすぎず、ジャンルの幅を超えて関心を広げて行くこともできるのかと感じます。

また、「ライトノベルしか読まない」と語る二人でも、デルトラクエスト、青い鳥文庫、街トムなど、小学生時代は定番と呼ばれる小学生向けの小説をかなり読んできているようですね。

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