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食べ物とスパイスの未来

約1万年以上前の人類は様々な食物を食べていたそうである。それが1万年前くらいを境に食べられている食物の品目が少なくなっていったそうである。



「農業の興り」である。人類が最初の方に栽培を始めた一つとしていわれている玉ねぎ。以前は何十、何百種類といわれている玉ねぎを採れるときに採り、食べていたそうである。農業を始めたことによって栽培しやすい品種を画一的に作ることができ、安定して食料を確保できるようになっていったそうだ。そのため人々は同じところに定住していくことができインダスやメソポタミアといった古代文明に発展していったそうである。



同じ品目を画一的に大量に作る農法は時が経つにつれて拡大していった。今では人類が食べている約80%の食べ物は12品目からなっているそうである。そして90%になると15品目といった数字だそうだ。12品目は小麦粉、芋類、米やコーンなどほぼデンプン質なものであると言うのも驚きである。世界のコーン畑の方が自然のジャングルなどより面積は広いのだとか。

単一的に同じものを作っていると弊害も出てくる。それは一つの食物が病気になった場合、一気に広まってしまい食料がなくなってしまうのである。それが実際に起きたのが1845年のアイルランドだといわれている。イギリスから輸入されたジャガイモの一つが病気に犯されていたためアイルランドのジャガイモ畑は次々にダメになっていってしまったらしい。人の力ではその伝染力のスピードは抑えきれず年を追うごとに飢餓が増え、たくさんの死者を出したといわれている。その後開発されたのが農薬だとも言われている。



人口が増えていくと言われている昨今、何を食べていくのかが日々叫ばれているような気もする。



アナン邸で植物の講座を新しく始めるにあたって先生がアナン邸の庭に生えている様々な食べられる野草を摘んできてくれた。どれもなかなかに美味しい。早速チャートマサラ、オリーブオイル、レモン汁などと混ぜドレッシングを作り、家にあった柑橘ときゅうり、生えていたパクチー、ミントと合わせて即席でサラダを作ってみた。



私はそのサラダに食べ物とスパイスの未来を見ているような気持ちになった。


農業と自然に食べられるもののつなぎの役割としてスパイスがある。



食べ物が足りないと叫ばれているなかで余ってしまっているもの、食べられるのに食べていないものなどがたくさんある。自然と調和する食べ方の助けにスパイスがなれるのであればとても嬉しい。

スパイスができるであろう食べ物や食べ方の未来にワクワクする。



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