日本語になったインドの言葉
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日本語になったインドの言葉

メタバラッツ

カレーという料理はインドにはないらしい。ポルトガルの人かイギリスの人が何かを聞き間違えてスパイスが入った様々な食べ物がカレーということになり、世界中に広まっていったそうである。聞き間違えたおかげで「カレー」という言葉が生まれ、料理を説明しやすくなり、伝えやすくなったのかもしれないのだから聞き間違えてよかったのかもしれない。もしスパイスを使ったそれぞれの料理が別々の名前で伝わっていたのなら日本ではカレーはここまで浸透しなかったかもしれない。

そんなカレーも今では「国民食」ともいわれたくさんの人々に愛されている。

カレーはインド生まれの言葉ではないけれど、日本語の中にはたくさんのインド生まれの言葉がある。例えば「瓦」。こちらはサンスクリット語の Kapala が語源といわれている。他にも「馬鹿」はサンスクリット語の無知を意味する baka,moha が転じたといわれている。バンガローにパジャマ、シャンプーもそうである。ジャングルはもともとサンスクリット語の「荒れ果てた土地」、「人も住めないような場所」と言う意味が英語になり日本に伝わったそうである。色を表す「カーキ」も元々はインドの言葉でその由来はペルシャ語の「埃(ほこり)」だといわれている。その昔、インドにイギリス兵たちが白い制服を来てやってきた。乾燥した大地では砂埃がすごく、すぐに服が汚れてしまう。そこで汚れが目立たない服を作って名付けたのがカーキ色と呼ばれるようになったといわれている。バンダナやベランダも元々はインドの言葉が旅をして日本に伝わったそうである。

そんなインド由来の日本語が多々あるが、最近身近でもはや日本語となったインドの言葉が「キーマ」だと思う。キーマカレーなどといわれるひき肉を使ったカレーのことで、カレーとしてももちろん食されているがカレーパンなどの具材としても使われている。バターチキンカレーやタンドリーチキンにナンにサモサなど様々な有名なインド料理があるが、日本で一番知られているインド料理は「キーマカレー」であろう。元々はヤギ肉などをひき肉にした料理が語源の qeema、kheemaといったインドの言葉が語源である。それが日本に伝わり国民食ともなったライスカレーと出会ったことで新たな「キーマ文化」を生み出していった。肉に限らず魚や野菜などでもキーマカレーは作られるようになり、独特のキーマ文化が発展しているようにも感じる。

スパイスを使った料理やインド料理がもっと身近になっていくとまた新たな日本語が登場するのかもしれない。

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メタバラッツ
鎌倉・極楽寺にあるスパイス屋・アナン㈱3代目。 オリジナル商品の開発や、スパイスの面白さを伝えるため料理教室などで全国を飛び回ったりしている。 好きな映画は『男はつらいよ』シリーズ。 アナン公式サイト:http://www.e-anan.net/