見出し画像

つまりは芝居がしたい。-海外でも俳優活動するようになったきっかけ-

もっと芝居がしたいから、海外でも俳優活動を始めた。


今から約1年前。文化庁新進芸術家海外研修生活が終わる頃に「わたしと演劇とその周辺」の企画と運営をしている干城さんから連絡をもらいました。
文化庁海外研修のこと、カナダでの出来事、生活、俳優、演劇、演技など、
僕が今何を考えているのか
それをどのように語るのかを知りたい。
それを月に1回、1年間、文章にしてみないか。という内容でした。
毎月好きに書かせていただき、今回で12回目。最終回となります。

2022~2023のお仕事状況

なのでまずは1年間、文化庁海外研修後は
どんなことをしてきたのかを

(🇨🇦)インプロショーに出演
(🇯🇵)舞台1本出演
ハリウッド(🇺🇸)TVドラマ 2本出演
(🇨🇦)短編映画2本 出演と制作


あとは、こちらの現場で出会った人からのご縁で、殺陣教室をカナダでも活躍している俳優の新山はるのさんと共にコキットラム(バンクーバーの隣の隣くらいの場所)にあるお寺で定期的に開催している。最初はお断りしようと思っていました。一番の大きな理由は僕が人に教えるまでに達していないから。でもいただいたご縁と、僕たちから教わりたいと思ってくださっている方々がいる。そして背中を押してくれた方がいたので、教えるというよりは、僕たちが日本で学んできたことを俳優としての目線で出来る限りシェアをする。という形でやらせていただくことにしました。色んな方に引き続き協力をいただいております。ありがとうございます。
そしてご縁が繋がり4月1日に日系ミュージアムのステージで刀を使ったライブパフォーマンスをすることになりました。

https://centre.nikkeiplace.org/events/ohanami2023/


日本に帰るつもりだった。

文化庁海外研修が終わったら日本に戻って俳優活動を続けるつもりでいました。
でも本当に運良く色んなご縁が繋がり、ハリウッド作品への出演が決まりました。

日本でずっと舞台を続けていた縁が繋がり、The Arts Club Thetreのことを知り、現地へ。そこで日本でずっと続けていた殺陣のことを劇場関係の人に話したり、動画をみせたりしていたら、劇場の関係者から殺陣とか侍の作品があって、Yukiにぴったりだと思う。とお話をいただきました。
最初はよくわかっては、いなかったけど、後にそれがハリウッド作品だと知りました。

いつか大河ドラマに出る!と決めて、殺陣を始めてその目標はまだ達成してないけど、殺陣を続けていて本当に良かった。

それがこうして繋がるとは思ってもいなかった。
また、研修先であった、The Arts Club Theatreからも文化庁海外研修の期間は終わったけど、オフィシャルにVisiting Artist として関わりつづけるのはどう?提案してくださったり。Thank you, Stephen!!!!
そんなこんなで、今は日本だけではなく、北米も拠点に活動するように
正確には、こちらでも活動していけるように短期の予定から長期的な計画へと変更しました。

10年ぐらい

舞台に立ち続けて、気づいたら10年ぐらい。

毎年数百本くらい舞台現場に行き、もぎりやパンフレット配りをしつつ、
観劇をさせてもらって色んな作品に出会って、面白かった時は、すぐにどうしたらこの作品に出られるか、この人たちと一緒に芝居ができるんだろう。
そんなことをずっと考えてました。オーディションがないか、探したり、直接聞ける時は、出たいです。オーディション情報はどこで手に入りますか?と聞いてました。今思えば、たくさん失礼もあった気がする。。。。。

気づいたら少しづつ舞台のお仕事がいただけるようになり、
小劇場を中心に、たまに大きな劇場にも立たせていただけるようになりました。
舞台を見てくださった映画とかドラマの監督やプロデューサーさんから映像のお仕事やオーディションを少しづついただけるようになりました。

海外ではエージェントが大切と聞いたことがありました。
なので、仕事がある時にこそ動くべきと思い、
運と縁とタイミングで決まったハリウッド現場の撮影が終わる前に
北米エージェントをなんとか見つけねばっ!!!と思って動いて、
これもまた色んな人に助けていただき、なんとか決めることができました。

そして、撮影が終わった後も、
もっと他の海外作品にも挑戦したいと強く思うようになりました。


出会い

色んな俳優と出会い、クルーたちと出会って
自分自身の心が豊かになっていく実感があります。

去年の初のハリウッド作品の現場で一緒だった衣装部のAlex。先日のトロントの現場で再会しました。また同じ作品で働けてうれしい。

Lin Flora:
Sana Matsuda:
Haruno Niiyama:
Yuki Matsuzaki:

ハリウッドをはじめ世界中で活躍されている俳優 松崎悠希さんが
バンクーバーに来られていて、急遽集まったバンクーバー在住俳優の集まり。またバンクーバー俳優の繋がりが増えました。

元事務所の先輩、日野誠二さん。
海外作品に関して右も左もわからない僕に色んな事をシェアしてくださる心強い先輩 俳優。

トロントの現場で久々に再会しました。
海外作品の現場で再会とか熱いっ!

LA在住俳優のSoji Araiさんとバンクーバー在住の新山はるのさん。

楽しいトロントの夜。
LAを知らないはるのさんと僕は、SojiさんのLAの話、
今までの俳優生活を聞いて、とてもとても濃い時間を過ごしました。帰りの雪道はとても寒かったけど、身体と頭は熱っていました。

LAに行かれるまでずっと日本で演劇を続けられていたそうです。僕が演劇をはじめた時はすでにLAに渡られていたので、残念ながら舞台は拝見したことがありませんが、いつか拝見したいです。

舞台で共演して、彼の演出作品にも出ました、演出家、俳優の田中壮太郎さん。
そして初めましてのLouis Ozawaさん。

Emi Yasuo
Yui Ugai
Ryota Kaneko
Haruno Niiyama
Hidetaka Ishii

トロントで活動している俳優たちと。



トロントに撮影で行き、
現場で前回の作品のスタッフと再会したり、

日本でご一緒した俳優と海外作品の現場で再会したり、

海外で活躍している俳優たちと会ったりして

刺激的で、面白い作品や俳優さんがたくさんいて
この作品に出たい、また一緒に仕事がしたい、
この人と芝居がしてみたい。。。
と10年前に舞台を観て思ったことと同じことを感じています。

ただ前と違うのは、今の僕はどうすればいいのか
何をすればいいかわかっていることです。

とても時間がかかるけど、もう動きはじめている。
まずは3年後。それまでにどれだけ今より成長できているか。

次。
次の段階へ。

前にも書いたけど、
これが形になったら
絶対にもっと自由に
世界中で芝居ができるようになっている。

文化庁海外研修を終えて、
そしてカナダと日本で活動をしていて、
とても強く感じているのは
芝居を舞台を続けていてよかったということです。

あの10年。いっぱいいい作品に出会って
それが今の自分を支えています。


今後の予定

(🇨🇦)日系ミュージアム ライブパフォーマンス
(🇯🇵)舞台1本
ハリウッド(🇺🇸)TVドラマ 2現場

舞台は2001年に第55回トニー賞(演劇作品賞)とピュリッツァー賞戯曲部門を受賞し、『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』のタイトルで映画化された作品
『Proof』に出演します。

文化庁新進芸術家研修の同期で米国ニューヨークで演劇を学ばれた
小林春世さんにお声かけいただきました。
演出はこの前トロントで同じ現場で再会した田中壮太郎さん。

Proof
作:David Auburn
アメリカ、シカゴ。天才数学者・ロバートを父親に持ち、同じく数学を学んで育ったキャサリン。精神を病みながらも数学の証明を続けようとする父を看病していたが、彼は亡くなってしまう。ロバートの研究を引き継ごうと、教え子のハルが家を訪れ、妹キャサリンの身を案じる長女クレアは、ニューヨークから帰ってくる。やがて、未発表の「証明:proof」が書かれた1冊のノートが発見される。すると、キャサリンが打ち明ける。この証明は…。

舞台詳細: https://harunatsu.studio.site

本作は書かれた元の言語、英語でも上演します。
そして翻訳され、母国語である日本語でも上演します。
さらには英語と日本語の両言語を使ったバイリンガルでも上演します。

自分でもどうなるか予測がつきません。でもその作品が描かれたオリジナルの言語で理解をして、その言語を使って演技をして、さらには母国語でも理解をして、演技をすることにより、戯曲の理解は深まるだけではなく、何か新しい発見があるのではないかとワクワクします。

セリフをセリフとしてではなく、どれだけ自由に
そしてその場に居て発することができるようになるか。


Zoomにて英語版のリーディング

ワクワクして引き受けたのはいいのですが、いざ
本番に向けての英語版リーディング稽古がオンライン
で始まると

英語だからなのか、
Zoomでのリーディングだからなのか、
エネルギーを使う芝居だからなのか、

もーーーーー
とーーーーてもっ

疲れます。

その理由は、全てだと思います。

まずはこの芝居をしっかり届ける力をつけなくてはいけません。


7月21日から29日シアター風姿花伝にて。お会いできたらうれしいですっ!!!!
ではまた!!

1年間読んでくださった方、時々でも読んでくれた方。
今回初めて見た方。
ありがとうございました!!!!

この記事はおそらく俳優や制作などそう言った関係の方も見ていると想像します。

この記事を書いていた1年間、
俳優さん、時には制作さん、演出さん、監督さん、はたまたライターさんなど
いろんな方から、
文化庁新進芸術家海外研修制度に関しての質問、カナダでの生活の質問などを
知り合い経由でいただくことが多くなりました。
僕は本当に運と縁とタイミング、そして周りのめっちゃ素敵で優しい人たちに助けてもらって、今ここにいます。
なのでどこまで読んでくださった方々のプラスになったかはわかりませんが、
この制度に挑戦したい。と思っている方々、海外で活動をしてみたいと思っている方々、そして、僕に問い合わせしてくださった方々の少しでもプラスになっていたら嬉しいです。



祁答院雄貴の記事はこちらから。
https://note.com/beyond_it_all/m/ma8d0b9a1a15c


読んでくださり、ありがとうございます。 このnoteの詳細や書き手の紹介はこちらから。 https://note.com/beyond_it_all/n/n8b56f8f9b69b これからもこのnoteを読みたいなと思ってくださっていたら、ぜひサポートをお願いします。