人をパワフルにする目標設定のしかた
こんにちは！子どもと共に人生を育む 共育コンサルタントの金澤です。
目標を立てる上で「目的」が大切だという話がありましたが、ちょっと違う言い方（自己流）で表現してみると、「自分ごと」になった目標かどうか、ということが大切です。自分ごとになっているかどうかで、同じ目標を持っていても全然行動力が違ってくる、というお話です。
今日も具体例を挙げながら考えてみたいと思います！
「いい大学」とはなんなのか
私は教育業界で20年以上過ごしてきましたが、大げさじゃなくその半分くらいは「いい仕事」「いい大学」「いい高校」との戦いでした。
高校受験の難関校コースの責任者をやっていたので、高校選びをするときに大学進学はある程度重要なファクターになります。そこで大学はどの辺を考えているの？と聞くと、相当な割合で
「せめてMARCHくらいは行きたい」
という返答が来ます。（いい仕事でもいい高校でもほぼ同様）
ん〜っと、MARCHくらいとか言ったらMARCHだけじゃなく多くの大学生敵に回すよ、とかいうことは置いといて（笑）、私が一番引っかかるのは
「MARCHくらいってのはどういうこと？」
ということです。その5つの大学はどういうグループなの？と。
言わずもがな、MARCHというのは大学の名声というか、難易度というか、レベルというか、そういうもので分けられたものですし、それぞれ特徴のあるいい大学だと思うんですね。それはそうなんですけど、それらを横並びにして「その辺だったらどこでも行けたらいいんですか？」と聞きたいわけです。
もっと言えば、人によってはMARCHっていい大学と思うかもしれませんが、人によってはいい大学と思わない人だってたくさんいると思うんですよね。「いい」「悪い」なんて人の価値観でしかない。
「はっきり言って、そんな選び方で大学に行ったら、大学出ようが将来使えない大人になる可能性が高いよ」
と、何度子どもたちに言ってきたことでしょう・・・(^◇^;)
それだけ、この考え方は打破すべきものであり、これこそが「自分ごとになっていない目標」です。
「MARCHくらいに行けたらいいと思っている人が、MARCHくらいに行くために努力しますか？」ということです。絶対できないとは言いません（個性によってはできる人もいます）が、多くの人は「MARCHくらいに行くこと」は努力のドライブ要素にはなりません。
自分ごとになった目標は人をパワフルにする
一方で、明治大学に行きたいと思っている人がいるとしましょう。それも、明治大学のどの学部でもいいというわけではなく、総合数理学部の先端メディアサイエンス学科に行きたくて、理由は「情報技術産業に高い付加価値を付与することができる人材を育成する」という学部の目標と、自分が進みたい進路が合致しているから、という理由だったとします。
どうですか？先ほどの「MARCHくらいに行けたら」と言っている人と比べて、どちらが頑張れそうですか？どちらが目標として機能しそうですか？
一目瞭然ですよね。目標とは自分ごとになって初めて、強く機能して努力と成長に繋がるものなのです。おそらくこの生徒は、人に無理だと言われても一生懸命努力するでしょうし、実現する可能性も前述の生徒より高くできるでしょう。
自分ごとの目標を持つために
目標を自分ごとにするためには、次のことが必要です。
１：目標ができる限り具体的になっていること
２：目標に根拠のある期限があること
３：目標を立てる「目的」が明確であること
１については、MARCHと明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学部では、全然違いますよね。ダイエットなら「痩せる」より「80kgになる」、本を読むなら「年10冊」より「月1冊」とか「週1冊」のように粒が細かい方がより具体的で行動に繋げやすくなります。
２に関しては、大学受験だと勝手に期限が決まります。検定試験とかテストもそう。でもダイエットで痩せるのに期限を設定するのは、なかなか根拠をつけるのが難しいものです。だからこそ「今年の夏に」と具体的な時期を決めるのは効果的。さらに研ぎ澄ますなら、「夏」じゃなくて「6月30日」とか、もう飛行機を取っちゃって「沖縄に行くまで」とか、そういう風に日付まで決めてしまうとより良いでしょう。
そして３。これは前回の投稿に書いた通り、それをやってどうなるのかが明確になっていることが大切です。明治大学の例だと、おそらく情報技術産業の中で自分が働きたい、実現したいことがある、ということが明確になっているのでしょう。でもMARCHくらいに行ければいい人は、行ってどうなるかはまず考えていないはずです。これでは目標は目標になりません。
ということで、「自分ごとの目標」にして、目標を自己成長の糧にするためのアイデアを書いてみました。おそらくこれだけじゃなくて、もっとこうするといいよ！というアイデアもあると思います。ぜひ気軽に投稿して教えてください！
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