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ぼくらの物語 1話

9・11 ニューヨークテロに巻き込まれたブン君は帰国後程なくして退職しました。

前回・ぼくらの物語 0話

システムエンジニアだった彼が、転職先として選んだのは 炭火焼肉 を売りにフランチャイズチェーン展開をしていた飲食業の会社。
しかも本部とかではなくて店舗に。

ぼくは、業界トップの某ファミリーレストランの会社へ就職しました。
アルバイトもしたことがなく、全くの未経験で飲食業界へ飛び込みました。

ロスジェネ就職活動

「ファミレスなんてバイトでも出来るじゃん」
「なんで、そんなとこに就職したの?」

よく言われました。
大学生の認識なんてこんなものです(笑)

他の業界の選考も最終段階まで進んでいましたが、早々に就職活動を終えました。
ロストジェネレーションと呼ばれる世代なんで、就職戦線は厳しいものでしたね…。
(巷では、雇われる時代は終わったなどと言われてました)

漠然といつか独立しようと思っていたので、ベンチャー企業や小さな会社を中心に回っていました。その為、社長や代表の話しが聞ける『トップセミナー』ばかり行ってました。
 その中に、就職することになるファミレスの社長が話すセミナーがありました。
一部上場の大きな会社でしたし、希望していた就職先の候補にもなっていませんでした。

話しを聞いてみると、店舗には社員は2〜3名。
出店予定も多く、早く店長になる人材が欲しい。その為のカリュキュラムも作った。などということでした。

考えてみると、1店舗の年商、関わる人の数、食材・機材・備品扱う物の量…任されるものは小さな会社並みになる。
しかも、会社がカリュキュラムを作って成長を促してくれる。
「あれ、案外いいかもしれない」。ふと、そう思いました(笑)

“スピード感が大事”だなと思っていたので、「改善点を見つけた場合、御社ではどういうプロセスで動くのか」と質問しました。
返答は「すぐに店舗で改善に取り組んで良い」というものでした。

かくして、ぼくはアルバイトでも出来ると思われてて、大量採用の所謂ブラックな飲食の企業に就職しました。

ヒト、モノ、カネ、そして時間

入社してわかったことは、仕事のデキる人とデキない人の差が激しいということでした。

ファミレスの写真の仕事は、アルバイトがしているような接客・調理だけではありません。
もちろん、そういった仕事もしますが極端な話し、アルバイトが出来る仕事は出来なくても大丈夫です(笑)
…まぁアルバイトからバカにされますけどね。

管理・マネジメントが主な仕事になります。
その為に、マニュアルの徹底、オペレーションの指導があります。
よく「マニュアルなんていらない」とか耳にしますけど、マニュアルは“機械的にやる”という意味ではなく、基準や標準という意味合いですから必要です。働く人の心の拠り所になるものです(笑)

ヒト・モノ・カネは、経営の三要素なんて呼ばれてましたが、店舗運営において大事なものでした。

デキる人は、これに時間をプラスして管理・マネジメントしていました。この考え方が、今に活きています!
(今は情報も大事な要素ですね)

幸いなことに、周りにデキる人ばかりだったので多くのことを吸収させてもらいました。バイト経験すらないのに、半年で2回も新店の立ち上げに参加できたのは非常に良い経験となりました。
 
新店というのは、会社の最先端です。マニュアルもシステムも0から始めます。元々あるものを当てはめていくという単純なものではありません。採用されるアルバイトも経験0なので、戦力になれるよう教育していきます。
戦力になるまでは、社員が中心に店が回るように頑張ります。
また、ヘルプで周辺の社員が代わる代わる来てくれますし新しいマニュアル、システムを取り入れたとなれば、上層部の人たちも見にきます。
そうした人たちとの関わりの中から多くのことを学ぶことが出来ました!!

先輩や上司からインプットされたものを、アルバイト(時に同僚にも)へアウトプットする。これを繰り返す毎日でしたので、今考えると力がついて当然ですね(笑)
アルバイトの成長が遅いと店が回らなくて、それはもう地獄絵図です…。
この辺の教育や成長というところが、ぼくは得意でした。
最初はキツいし、頑張らないといけないのですが、アルバイトがメキメキと力をつけてくれるので、少しすればだいぶ楽になりました。
「人にやたら強い」がぼくにつけられた称号でした(笑)

ですが、ぼくは1年と少しで、店長目前というところで会社を辞めます。
ブラック企業な一面もありましたが、学生時代から不規則な生活をしてましたし、1〜2日寝ないなんて日常茶飯事でしたので、それは苦にはなりませんでした。
 
ただ、椎間板ヘルニアと胃潰瘍を併発し、会社の体制も変わったこともあってボーナスを貰って辞めることにしました。

カルビのない焼肉店

時間ができたぼくは、久しぶりにブン君に会いに行きました。

その頃には、ブン君は焼肉店の店長になっていました。

焼肉屋に行ったら、何を食べますか?
チョレギサラダ、牛タン塩、ハラミ、、、
美味しいですよねぇ。
中でも、焼肉を食べに行ったらカルビは外せませんよね。中落ちカルビ、上カルビ、〇〇カルビとカルビも色々あります。

でも、なかったんです。ブン君のいるお店に
カルビ…。
発注量が少なくて在庫切れで、カルビがなくなってしまったらしいです。
焼肉店として、あり得ないミスです笑

仕事も深夜まで及ぶのが常ですから、いつも寝不足だったようです。それでも車通勤ですので単独接触事故なども何度か起こしてました。怖いですね。

こうしたことが理由かはわかりませんが、数ヶ月後に本部勤務に異動となりました。
とにかく激務。会議が急遽、変更になることは当たり前。10分後の会議のために資料を作れという指示も飛んでくるという毎日だったようです。

まぁ、帰国後も会社に振り回されっぱなしのブン君(笑)
目標の金額も貯まり、いよいよ独立に向け動きます。
ぼくに相談はありません。全く知りませんでした。

ブン君は、300万の資金で移動販売を始めることにしました。
その頃はまだまだ移動販売車は少なくて、駅前にケバブの移動販売車が出店し始めたばかりの時代でした。

少しすると、軽自動車が主流の移動販売車ブームがやってきます!!

長々読んでいただきありがとうございます。
感謝です。

つづく。ぼくらの物語 2話


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