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ベテラン移動販売者としてnoteを始めた訳

ホンモノだけが生き残る業界であって欲しい

今回は改めて、そもそもなぜ僕がnoteを始めようと思ったのかを書きたいと思います。

「ホンモノだけが生き残る業界であって欲しい」という想いが1番です。

僕が始めた頃に比べて、情報も多いですし、お店の数も認知度も格段に上がってます。巷ではキッチンカーブームと呼ばれていたりするみたいですね。

とは言え、キッチンカーブームはこれまでも何度かきてます。

特に景気が良くなった時、悪くなった時にブームがきます!

景気が良くなると、お金も貯まったし売れそうだからやってみよう!!  景気が悪くなると、このまま不安定なままじゃ嫌だ。思い切ってやろう!

というような心理になるようです(笑)

始めるまでの敷居の低い業界ですから、新規参入は簡単にできます。ですが、生き残っていける人、生業として続けられる人はあまり多くはありません。

出てきては消え、消えては出てきての繰り返しです。この状態にすごく危機感を覚えてます。

夢見がち

あまり自分の業界をネガティブに言いたくはないのですが・・・

こんな僕のところにも「移動販売、キッチンカーをやってみたい」という方が相談に来たりします。

総じて言えることは、”現実的な数字”、”リスクに対する対策”、”自分が提供できるもの”に関して考えきれていません。

なんとなく”夢の実現”、”楽しそう”、”自由” というイメージで相談にくる方が多いです。

夢や情熱は大事です。モチベーションにもきっかけにもなると思います。

でも、それだけじゃ食べていけません。生き残れません。

「思っていたよりも大変だった」「そこまで考えてなかった」・・・こんなことを言ってやめていった人を何人も見てきました。

保障もありませんし、誰かが守ってくれる訳でもありません。むしろ、思い通りにならないことの方が多いです。それに耐えられない人も多く、現場は混乱してます。

業界が安定していません。この先も混沌としそうです。

スキーム(仕組み)

TVや雑誌では、”人気”、夢を形に”、” 儲かる ” などといった言葉で開業希望者の気持ちを刺激しているようですね。

そんな簡単に本当に、人気のキッチンカーで夢が形になって儲かると思いますか?


キッチンカー制作会社になったつもりでちょっと考えてみてください。

メディアでその気にさせる → 有料のキッチンカーセミナーに参加 → 相談(割引) → キッチンカー制作 

キッチンカーを制作してもらうためのスキームが出来てます。さらに

→ 開業後数年で辞める → 中古車として買取 → 再販売 → ・・・

②→開業後軌道に乗る → 成功例として紹介 → 宣伝に使う → ・・・

完璧な囲い込みができてます!

良いとか、悪いとかではなくてこれがリアルです。事実です。

開業希望者が、この流れに乗って夢を掴めればwin-winですから否定するつもりはありません。そうなればとてもいいと思います。

 僕もやろうと思いましたから・・・制作側を。

なにを心配しているかというと、こうしたメディアなどに煽られ、踊らされて始めた方が増えると業界全体が成長出来ません。

ブームの弊害の実例

場所は東京都内。出店料の条件が25万(事前振込)+売上15%。集客の実績は初めてのイベントだからなし。同様のイベントでは出店者あたり100万円売上。普段から人通りも多い、大きな公園。

出店条件は以上で、人は集まると思うんで出ませんか?というお誘いがあったとして。 

どう思いますか?

絶対に出店したらダメです。特に始めたばかりなら尚更。

仮に聞いていた通り100万円の売上があったとしても、出店料が40%になります{25万円+(100万円x15%)=40万円} 。

100万円売るための原価はいくらになりますか?時間内に100万円売るには何人のスタッフが必要になりますか?純利益はいくらになりますか?

そもそも100万円の売上は約束されたものでもありません。それでも出店者を募集する側は、売上関係なく1店舗あたり25万円上がります。

出店者のリスクが高すぎます。出店料は10%くらいに抑えたいところですが、現実的にはこうしたイベントの場合20〜30%位でしょうか。

 今回の場合、出店料を25%位にしたいと思ったらいくらの売上が必要になるでしょうか?

売上250万円が必要になります。

出店料の想定を30%までと考えても売上167万円が必要となります。

どう考えても出店してはダメな仕事です。断る仕事です。

ですが、「経験を積みたい」「実績が欲しい」「やらなきゃわからない」などの理由を挙げて出店してしまう方々がいます。

始めたばかりだったら、大きな仕事もしたいし、儲けてみたいですよね。わかります。でも、明らかに断らなきゃいけない仕事もあります。

苦しいだけの仕事になってしまいます。

それでも、仕事を受ける方がいるならば、出店募集する側は次回も同じ条件で出店者を募ります。

こうした苦しい出店先が残ってしまうという弊害が生まれています。


ちょっと極端な例でしたが、同じようなことはザラにあります。

ちなみにベテラン達は瞬時に断りますし、あり得ないと言い返します!

誰かのヒントに

簡単に儲かるんじゃないかと思って始めて、不利な条件での出店をして、すぐ辞める。経験の浅い方ばかりが増えていく。

キッチンカーブームが来るたびに繰り返されてきました。

僕はこの流れを止めたい。

だから、リアルな情報を伝えたいですし、安易に始めないでもらいたい。誰かのスキームに組み込まれるだけにならないで欲しい!!

情報収集能力、判断力、ノウハウがない、経営のバランス感覚がない・・・

始めたばかりでは当たり前です。

それでも、『この業界で生き残るんだ!簡単には諦めない覚悟がある!』という方がいるなら、この業界のベテランとして、なにかヒントを与えることができたらいいなと思って書いてます。

少しでも「ホンモノだけが生き残る業界であって欲しい」という想いが届けば幸いです。

長くなりましたので、今回はこの辺で。ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。では・・・

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