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映画「グランド・ブダペスト・ホテル」

 モノローグ気味に語られて好きな調子。シックだけど派手気味な画面も美しい。
 ある辺境の国の辺境の山奥にあるけど富豪に人気なホテル「グランド・ブダペスト・ホテル」のオーナーの変遷、という話しであるが、まじめにウィットに包まれている雰囲気な感じのお話しが始終面白い。

 結構序盤に好きなシーンがある。高慢なコンシェルジュ、グスタフと若いボーイのゼロは用事で列車の旅に出ると時期は戦時中、軍の取調べが。ゼロが移民で市民証が無いと分かると取り押さえられるが、グスタフはゼロのために必死で抵抗し「私のロビーボーイから手を離せ!」と軍人に向かって叫ぶ…。

 まだまだひよっこ扱いされてると思ってた。指示は横柄で前言撤回で振り回されっぱなし。しかし彼目当ての優良顧客が多いのも事実。そんな彼の小間使いと思っていたのに、自分なんか不相応だと思っていたのに、グスタフさんは必死で僕を守ってくれた…。

 いつもユニークな作風のウェス・アンダーソン監督の最高傑作。独英合作、2014年。いつでも観れる、お勧めの一品。

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