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モラハラ夫はアルコール依存症⑬

夫の入院歴 その②

アルコール依存症である夫の入院歴について
⑪で少し書き記したが
その後がまだある。

急性硬膜下血種脳挫傷で約2か月入院をし
退院後は念のため2年間、運転禁止になった。

入院中、2か月呑めなかったのだから
少しはお酒の呑み方も変わるだろうと思っていたが甘かった。
内勤に異動となった後は酒量は増えてくばかり。
退院後から9か月後の6月。
今度は腹痛を訴え、救急にかかった。
ここで アルコール性急性膵炎 と診断された。
初めての膵炎である。
そこで一週間入院をした。

そしてその半年後、忘れられない年末年始となった。


親族を呼んでください

2016年の12月31日。
息子は大学生になっており、帰省していた。
夫は仕事が休みに入っていたので
だらだらと朝から酒を呑み続け、夜は体調が優れないからと
私と息子を残し、寝室に行ってしまった。

20時ごろだっただろうか。
寝室からうめき声が聞こえてきた。
幸い、息子もいたので一緒に寝室を見に行くと
夫はいつもより辛そうだった。
食事もまともに摂らずに呑む日々だったので当然だろう。
救急車を呼ぶべきか迷ったが
息子の手を借り、総合病院の夜間救急に連れて行った。
もはや歩くこともできず、夫を車いすに乗せ診察を待った。
診察の結果、そのまま入院。
何がどうなっているのかわからなかったが
とにかく深刻な状態であることはわかった。
いろいろ手続きだのなんだのやって
その日はそのまま付き添い
初日の出は朝の7時頃、帰宅途中の高台の公園で見た。
忘れられない年明けとなった。

夫はICUから一般病棟に移ったものの
あきらかに前回の入院と違うことがわかった。
モニターがついている。
ひっきりなしに看護師たちが立ち寄る。
そして、先生が言った。

「もし、親族とか近くにいる人がいたら呼んでもらった方がいい」

最初、言っている意味がわからなかった。
じわじわと感情が戻ってきた。
「危ないかもってことですか?」
そう聞くのが精いっぱいだった。
頭の中が渦巻く中
とりあえず、息子にバイトを休むよう伝えて
近くに帰省していた義理の姉にだけ連絡して
おろおろしていたら看護師さんが言った。
「耳元で話しかけてあげてね。そうすると戻ってくるって聞くわよ」
どんどん、血圧が下がっていく中
私はとにかく、声をかけ続けた。

帰ってきた夫

夫から聞いた話だが
夢の中で自分はどこか知らないところで座りながら
天の川のようなところを大勢の人が歩いているのを
遠くから眺めていたらしい。
そして、自分の隣りに知らない男性がいたのだと。
自分もその大勢の人たちについていこうとしたら
「あなたはまだ行かなくていい」と
隣りにいた男性に言われ
目が覚めたのだと。

夫は病室で目が覚めて喋れるようになった時
忘れないうちに話しておきたいと
その不思議な夢の話をしてくれた。

1月17日退院。
診断書には アルコール依存症に伴う低栄養
ビタミン欠乏症・高度脱水・敗血症






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