ある日の公園で〜幸せの瞬間
ビクトリア州の感染者数は5人以下の日が続き、規制も徐々に緩和されつつある。今週は5km以内という行動範囲制限も25kmに拡大された。
気温が少しずつ緩むのと同時に、制限解除に向けた期待感も高まる。
今日は、そんなふうにほぐれてきた空気の中で気づいた「幸せ」について。
久しぶりの公園遊び
登校が再開されたので、放課後初めて学校のお友達と公園遊びをした。
3月からずっと保育園を休ませていたので、お友達と遊ぶのは7ヶ月ぶり。
遊具からウイルス感染することもあると聞いて触らないようにしていたけど、ビクトリア州の感染者数は1桁に落ちているので、そろそろ解禁。
息子くんも大きなジャングルジムやアスレチックを見たら、遊びたくて体がうずうずしてきたみたい。
「今日はこれで遊んでいいの?」と聞いてきたので、大丈夫だよと伝えると、待ってましたとばかりにジャングルジムに駆け寄り、よじ登っていった。
ジャングルジムの上の方に登っては「ママ、見て〜」
滑り台を滑っては「ママ、見て〜」
「わー、すごいね〜。高いね〜」と合わせるワタシ。
ふと心に浮かんだ一言
ポカポカの春の陽気の下、夢中で遊ぶ息子くん。
ぼーっと眺めていたら、あー、幸せだなー、と心がつぶやいた。
生産性や効率性とは無縁の時間の過ごし方。だけど、すごく満たされた気持ち。
そういえば、この気持ちを前にも感じたことがあったのを思い出した。
前回の駐在のときも、仕事を辞めて帯同して、毎日毎日娘ちゃんと公園で遊んでいたんだったな……。
暖かい日差しの中で、娘ちゃんがロッククライミングの遊具によじ登るのを眺めたり。
そう、やっぱり同じように夢中で遊ぶ子どもを眺めながら、ホワッと幸せを感じていた。
こういう感じは、仕事を一度リセットしたからこそ感じられたのかもしれない。
知らないうちに張り詰めていたのかも
フリーランスを辞め、フルタイムで働いた半年間。
時間的な制約、新しい環境での緊張感、人道支援という重めのテーマにピリピリした職場の雰囲気、そして外に出ればコロナ感染に対する警戒心。
さらに赴任の話が出たものの年内に行けるかどうかもわからないという、先が見えない要素も加わって、気持ちが常に張り詰めていた。
でも仕事を辞めてオーストラリアに引っ越して、まだまだ落ち着いたとは言えないけど、ここにきて幸せを感じる余裕ができてきたのかな。
忙しい渦中にあるときはわからないけれど、忙しさは、幸せの感度も鈍らせてしまうこともある。
特に、目の前の仕事にのめり込んでしまう私のようなタイプは……。
幸福は瞬間的に感じるもの
佐久間裕美子さんの「ピンヒールははかない」という本の言葉。
幸福は、瞬間的に感じるもので、継続的な状態ではない
あの時浮かんだ「幸せだなー」という、ほんわかした気持ち。
それはまさに一瞬のことだった。
でも、確実に私の中にある幸せを感じる心が反応した。
もしかしたら見過ごしてしまうかもしれない幸福な瞬間を感じ取ること。
そんなことを大事にしていきたいなと思ったある日の公園での午後でした。
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