三島

或る日の出来事

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屋久島旅

 お久しぶりです。屋久島の暑さに項垂れている三島です。  今回は7月の三連休何して過ごそうか考えた末に、屋久島への一人旅を決行しました。屋久島での目的は縄文杉を見ることとただひたすらダラダラすること。 出発前までに、移動手段の確保、登山用のリュックに、登山用のおにぎり等エネルギー補給用の食料を用意しました。  いざ出発の日、屋久島まではバスやフェリーを使い12時間ほどかかってようやく到着しました。フェリーが着いた港から宿までは徒歩で4時間かかるとのことで、調べてみたら屋久

    • バイト先

       旧知の友人とバイト先に出向いた。  大学時代の友人であり、共に働いていた仲間である。足を踏み入れると訪れた人の話し声、それに対して呼び掛けを行う店舗側。これがここの日時だ。  私はコロナの流行が始まった年に大学を卒業し、大いなる社会という海に出た。連日メディアは感染症に関する報道を行い私はその聞いたこともないワードが日常に溶け込んでいくのを仕事に忙殺されながら感じていた。 久々に出向いたバイト先はタイムスリップしてきたみたいに、面白いぐらいにほとんどが変わってなかった

      • 南の地

        「鹿児島んこ最高だね!!」 そう言うと、場は静まり、私はまたそれに吸い付いた。  男4人での鹿児島旅行。 車に乗り込み、いざ南の地へ。 道中で食事をし、温泉に入り、神社へ参拝し存分にこの旅を楽しむ。 食は美味く、温泉は硫黄の香りがした。  今日はここで一泊する。 短期賃貸マンション。4人で一泊12,000円。破格の値段だ。寝るだけの為、粗末な部屋で問題ない。  夜ご飯は天文館へ。 夜の鹿児島はなんだか騒々しい。思っていたより栄えている。若者も多い。キャッチの諦めは早い。

        • 異体

          一人ホテルで待っていた。 時間まで、あと40分ほどか。時計を見てこの待機時間ほど、何も手に付かない時間は無いだろう。煙草を吸おうか。手に取ろうとして不意に思い出した。サイトには「タバコは吸いません」の文字があったのを。 思えばいつも満たされていないようだった。 彼女が出来ても、お金が手に入っても、何かを求めている。その何かは世間では刺激とかスリルとか、リスクとか言うらしい。 昨日は酒を入れ、そのまま夜の店へ。 終わった後、先輩と合流し、反省会。先輩は満足そうだった。対し

          侍じゃぱん

           風俗店のサイトを見ているだけでムラムラしてくるどうも、三島です。  仕事のストレスが溜まっているのと、お給料が入ったため、久しぶりに楽しもうと思ってサイトを見ていると、「人妻」「即」の文字が飛び込んできた。私はこの二文字には目がない。たとえ、どんなに高速でこの二文字が流れてきても数千字の中に紛れ込んでいたとしても必ず、いやきっと見つけ出す。さながら、ワンピースを見つけるルフィのように。  それはさておき、今までとは趣向を変えて今回はデリヘルというものに挑戦してみよう。何

          侍じゃぱん

          蛙の声

          今年に入ってジムに行き始めた。 一番の目的は不摂生気味な身体を絞るためだ。 基本的に朝から夕方まで仕事をし、帰って飯を食って寝るなり、もしくはそこから夜食を食べていた私は体重が増加した。見た目はむしろ学生の頃より痩せたのではないかと思うが何故か体重は増えており、体重なんて人から見たら分からないじゃないかとは思いつつも良い転機だと思い入会した。 基本的に、自分一人でその日のトレーニングは決める。プログラムも組んであるが時間帯が合わなければ参加もできないため自ら背筋、腹筋、ランニ

          蛙の声

          季節

          季節を感じる時。それは人それぞれで、気温であったり、花の開花、落葉であったり、コンビニに並ぶ商品棚であったり、行き交う人の慌ただしさであったり。 私の場合は電車から見る景色だ。 この時期仕事が終わり電車に乗ると窓から街の喧騒、青々とした緑が見える。ついこの前までは真っ暗な世界であり窓に映るのは自分の疲れた顔だった。 四季を感じる。 当たり前のようで当たり前じゃない。季節は巡るがそれの変化に気付くか気付かないか。 その他大勢の人にはどうでもいい事かもしれないが、こんな些細な

          出会いと別れ

          この時期は心なしか世間が浮き足立っている。 長い冬が終わりを迎え、暖かい春を迎えるから。それと共に別れ、そして出会いの季節でもある。今回はこの別れに焦点を当てていきたい。 今年の一月に上映された坂本裕二脚本の映画『花束みたいな恋をした』で心に残った台詞がある。 「始まりは終わりの始まり」 ごもっともである。永遠を誓った二人にさえ死が訪れればそこには別れが待っている。どんな関係でさえゴールは別れである。それでも人は出会い、仲を深め、時に傷つけ合い時に笑い、時に泣き、時に喜

          出会いと別れ

          たこ焼き

          残業し、月曜から疲れ果てた私はいつも気になってるあの子のところへ。 そう、たこ焼き。 あの小麦粉を焼いてソースをかけたモノになぜ人はこんなにも惹かれるのか。 小麦粉だけじゃない。タコさんも入っている。閉じ込められた小麦粉の中でここが世界の全てと思うかの様にスイスイ泳いでいる。 ホクホクの中に食感が違うタコさん。 今日も右手に楊枝。左手にはたこ焼き。 これが私の些細な幸せ。

          たこ焼き

          自己紹介

           このアカウントを開設してもうすぐ一年が経とうとしていますが、思い返せば自己紹介をしてませんでした。 ということです、初めまして三島です。 「三島」という名前の由来は、かの文豪「三島由紀夫」の苗字を頂いています。  三島由紀夫と言えば戦後の日本文学界を代表する作家の一人であり、私が一番印象に残っているのはその死にようです。憲法改正のためにクーデターを起こし、その後短刀にて割腹、自決。国内外に衝撃を与えた人物です。    私自身、別に変わった人間になりたいわけではないですが、

          自己紹介

          鬱鬱

          土日が終わる。 仕事をしている時は早く土日よ来い。と思っていたが何も成し遂げてない土日を過ごしこの日曜の夜鬱鬱する。 これだったら仕事をする平日の方がマシじゃないか? 全く我儘な私である。 恋人、友人からの連絡が返ってこないだけ。鬱鬱する原因はこれ。分かっている。 いつから依存するようになったのか。 23の夜、これからじゃないか

          求めていたもの

          そこは、寂れた商店街で輝く一軒の店。 寂れた商店街と煌々と輝くネオン、この二つの組み合わせほど似合うものはない。 その日は山登りをしていた。学生の友人と2人「ふらっと登山しようぜ」となり、(登山はふらっとするものではないのかもしれないが、今更考えたところでもう遅い)冬の山を登った。登に連れて汗をかく。そのかいた汗は気温が低い中では乾くはずもなく容赦無く私の体温を奪う。頂上に着く頃にはたわいもない話をする余裕も無く、早く山を降りて風呂に入りたい。暖をとりたいそればかり考えてい

          求めていたもの

          時間って何

          期末を無事に乗り越えた。 新卒で入社した会社。初めての期末。期末はとんでもなく忙しいよ。何度この言葉を聞いたことか。末の週は月曜から何だかソワソワして落ち着かなかった。ソワソワするためか思うように仕事が捗らないし、頭の中がモヤモヤする。時間が経つスピードもいつもより早い気がする。帰宅しても気付いたら朝になり出勤。これといった大きなミスも無く期末は過ぎ去ったが心身共に疲れた気がして何も手に付かず帰ってやる事といえばオナニーかタバコを吸うぐらい。こんな風に一年が経ち、五年、十年

          時間って何

          上を向く

          大学を卒業し、新卒として入社した会社で早くも半年が経とうとしている。 社会のルールやマナー、会社の社風、上下関係などの初めて触れることに日々を忙殺されて自分のことについて考える時間が無くなっていることに気付いた。 定時に帰ってもその後は飯、風呂、先輩との付き合い、資格の勉強、交際相手との連絡とこうやって並べるとゆとりが無いというか、余裕が無い日々が続いているなぁと感じる。 どうやったら、日々の忙しさに殺されず自分と向き合う時間を作れるか。ランニングをしながらふと、考えた。

          上を向く

          革靴

          2人の足音が後ろから聞こえる。 革靴のカツカツした小気味良い音。その音と並んで聞こえる控えめなパンプスの音。 僕の足音は少し乱暴で少しでも後ろと距離を取ろうとする。 余裕のある会話。後ろから聞こえる革靴の音もまた余裕が感じられる。 「怒ってる?」 「いや、怒ってないよ。疲れただけ」 本当は話したいけど、話せない。2人の邪魔になるんじゃないか、走り去ってこの場から消えたい。 なんてことも言えるわけもなく同じ距離を空けながら前を歩く。 なんとなく今日はうまく自分の気持ち

          ふらっ買い

          電車に乗る前の10分、20分。 仕事終わりタイミングよく電車が来てくれることはほとんどない。 だいたいベンチに座ってスマホいじるか読書。 今日は新規開拓しようかと思ってフラっと書店へ。名前が特徴的なよしもとばばなさん。 知ってはいたけれど何故か敬遠して触れることはなかったが最近、彼女の本を読み日常の慌ただしさからほんの少し開放されたため、次の心の解放のために購入。 芹沢央さんは初。表紙とあらすじで買いを決めた。 だいたい本との出会いはこんな感じで気まぐれだ。 気まぐれ

          ふらっ買い