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コールセンターの朝礼について

コールセンターでマネジメントをしています。本日は、ツイッターで朝礼に関するつぶやきを拝見し、インスパイアされたので書きたいと思います。

コールセンターのよくある朝礼風景

コールセンターに限らずだと思いますが、始業前に朝礼を行うことが一般的です。よくあるパターンですが、当番のスーパーバイザーが挨拶と周知事項の伝達を行います。センターによっては、その前後に声出しとして社訓的なものを唱和したりすることもあります。

私は10社以上のコールセンターを経験してきましたが、センターのレベルは朝礼にも反映します。安定稼働しているセンターは朝礼にもこだわっており、当日の伝達内容も精査されていますし、ファシリテーターに活気があり、ビジネス感のある朝礼が行われます。

対して、ダラダラと活気がなかったり、伝達内容がまとまっておらず場当たり的だったり、マネジメント側の自己満足のような朝礼になっているセンターは、残念なレベルである傾向にあります。

朝礼の目的(表向き)

なぜ朝礼を行うのか、目的を整理します。朝礼の目的として、よく言われるのが下記①~②です。

朝礼の目的(表向き)
・①オンとオフの切り替え
・②情報の伝達

「①オンとオフの切り替え」は、オペレーターが出勤してから、コールセンターの仕事モードに切り替えてもらうためのスイッチの役割です。朝礼を行ってから、そのまま集中して仕事に入ります。

たまにあるのですが、朝礼が終わってから急いでお茶を買いに行ったり、御手洗いに行くことがありますが、これはダラダラするので認めない方がいいです。朝礼開始時が始業時間なので、モラルとしてもどうかと思いますし、ガバナンスが効いていない組織としかいいようがないです。

「②情報の伝達」は、運用変更などの周知事項を伝達することです。朝礼で説明しきれない内容は、別途説明が行われますが、簡単なものは朝礼で説明します。

注意点は、全員に情報が伝わるよう管理することです。その日に、その朝礼に参加していた人しか聞いていないというのは、ありえないようですが、できていないセンターが割と多い印象を持っています。朝礼の情報管理をどのように行っているかはチェックポイントです。

朝礼の目的(裏目的)

せっかく朝礼を毎日行うのですから、単にスイッチ機能と伝達機能だけではもったいないです。マネジメント目線で、下記③~⑥も意識しています。

朝礼の目的(裏目的)
・③チームワーク強化
・④参加意識の醸成
・⑤帰属意識の醸成
・⑥コンディション察知

「③チームワーク強化」について、朝礼は全体朝礼のように大規模で行うと、ほとんどのオペレーターが立っているだけになるので、お客様気分だったり、他人事になってしまいがちです。朝礼は、チーム単位での実施が望ましいです。人数としては多くても8名くらいでしょうか。

チームで顔を合わせて「今日の○○担当はAさんです。よろしくお願いします」など役割を確認したりします。単に情報として役割を確認したいのではなく、名前を呼ぶというアクションに意味があります。そうすることで、他人事にならないで参加している感が出ますし、各自がお互いを認識しあうので、チームワーク強化にもつながります。

「④参加意識の醸成」はオペレーターのモチベーションにとって重要です。オペレーターを業務に巻き込むための手段として朝礼を活用します。そのために、朝礼は一方的に言いたいことを言うだけの校長先生スタイルではなく、インタラクティブにやります。例えば、周知伝達のあとに「Aさん、ではこう言われたらどう回答しますか?」など軽い感じでコミュニケーションします。くれぐれもコミュニケーション目的なので指導にはならぬように、楽しめるといいです。

「⑤帰属意識の醸成」も上記とアクションは同じです。朝礼で巻き込むことで、チームの一員であることも認識してもらいます。

「⑥コンディション察知」も重要です。みんな人間ですから、体調も悪い日もあれば、プライベートでツライことがあって気分が沈んでいる日もあります。そんなオペレーターの雰囲気を察して、状況を把握する、そして声をかけたり、見守ったりすることもマネジメントの役割です。なにか事情があるならシフト調整しようかなど、声をかけてあげるだけで楽になることもありますので。

以上です。このように朝礼は、単に情報を伝えるだけの場ではなく、チームマネジメントするための貴重な機会です。機会損失しているセンターも多いと思いますがもったいないです。朝礼をしっかりやろうとすると、それなりに準備にも時間がかかりますが、それは無駄ではないです。朝礼、大事だと思います。

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