浦和武勇録クミチョウ

うわあああああああ!
夜道で会ったら道を空けてしまいそうだ!

そのイカつい風貌とアツすぎるジェスチャーから大槻は「組長」と呼ばれ、レッズサポーターから親しまれ(!?)た。

組長はもともと戦績不振のあとを受けての、ユースチームからの緊急登用だった。
だからオリヴェイラに監督の座を譲るのは、残念ながら当然だ。

半月の間に、これ程までにサポーターから深く支持を得た者はそうはいない。
ラファエル・シルバですら、支持を得るまでにはもう少し時間がかかったのに。

これ程までに他チームのサポーターからも注目を集めた監督も珍しい。
ここではさすがに伏せるが、ツイッターでは組長のコラージュ画像が出回った。

4勝2分け無敗。

勝利から遠ざかっていたチームに緊急登用された身でこの戦績というのは、圧倒的結果と言っていい。

凄いのは、結果だけではない。
試合中に倒れたレッズの選手に向かって
「やれよ! こけてんじゃねえよお前!」
と怒鳴った。
これにはDAZNの解説陣も黙ってしまった。

試合中に脚を攣らせて交代を直訴していた橋岡をピッチに残した。
予定通りの選手を予定通り交代させた。
橋岡は気迫のプレーを見せた。
そして試合に勝った。

試合後に橋岡について
「彼は足が攣っても走れます」
と組長はのたまった。

また敵チームがボールを回していると、組長はレッズサポーターに向けて腕を上げ、ブーイングを煽った。

こういうのを見せられると「おっ、組長もそういう気持ちか!」とこっちにも気合いが入る。
彼は屈指のモチベーターだ。

そして試合前のマッチデープログラムでの組長談。

「勝っていても負けていても同点でも、どんなに苦しい状態でも戦いなさい、走りなさい。そうすれば、この埼玉スタジアムは絶対に我々の味方になってくれる。そういう姿勢を見せずして、応援してもらおうと思うのは間違っている。ファン・サポーターのみなさんは、選手たちが戦うところを見に来ているし、浦和レッズのために何かをやってくれるところを見に来ている。埼スタが熱く応援してくれているのは、我々が戦っている証だ、それだけは絶対に忘れてはいけない」

この言葉に共感するサポーターは多かった。

綿密な分析に基づく的確な戦術も、チームを勝利に導いている。

ただ彼の最大の武器は、言葉の力だ。

分かりやすい言葉で、選手を鼓舞する。
選手は生物だから、その場で言われれば効果てきめんだ。
試合で結果を出すためには、試合中にメッセージを届けなければいけない。
彼にはその能力が長けていた。

それに加えて、彼はイメージ戦略にも長けていた。

オールバックに鋭い眼光。
背広を振り乱しながら指示を送る姿。

「組長」というニックネームが付く程、分かりやすいイメージ戦略だ。

勝利に飢えて荒れていたレッズサポーターにとって、ああいう人物がちょうどよかった。

俺は今まで身なりなどの形から入る奴が大嫌いだった。
だが組長を見て、それが変わった。
イメージ戦略の大切さを思い知った。

今後彼がどうするつもりなのかは、現段階では分からない。

ただどういう立場になっても、組長の武運を祈る。

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浦和レッズサポーターにしてサッカー狂です。ツイッター→ @beniyume_※本文中の人物は原則敬称略。ご理解ください。