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ESGインデックスの2019年銘柄

世界的にESGインデックス中で最も有名と言われているダウジョーンズ・サステナビリティ・インデックス (DJSI:Dow Jones Sustainability Indices)の2019年構成銘柄について調べてみました。日本企業はどれくらい入っているのでしょうか?

キーポイント

・2019年DJSIの日本企業は318社中33社
・エリア別で見ると、ヨーロッパ諸国の企業が134社、アジアが85社
・国別で見ると、1位:アメリカ18% 2位:日本10%, 3位:イギリス:8%

内容

1.ESG投資とは?

ESGとは
・Environmental(環境)
・Social(社会)
・Governance(ガバナンス)
の略です。ESG投資とは会社の環境、社会、ガバナンスパフォーマンスが会社の財務パフォーマンスにどのくらい影響しているかを考慮して投資先を決めることを指します。

2.DJSIとは?

ダウジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI:Dow Jones Sustainability Indices)とは、アメリカのS&Pダウ ・ジョーンズ・インデックス社とスイスのSAM社が協力してつくられた株式指数です。Corporate Sustainability Assessment (CSA)という調査のもと、企業の持続可能性について環境、社会、経済の観点から多角的に評価し、毎年対象銘柄が選定されます。対象銘柄は毎年 9 月に見直されます。2020年はコロナの影響からか11月13日に発表があるようです。2019年は調査対象企業約 3,500 社の中から、 World Indexには318社(内、日系企業33社)、Asia Pacific Indexには148社(内、日系企業76 社)が選ばれました。


3.構成銘柄分析(対象:World Indexの318社)

2019年DJSIの構成銘柄一覧は以下のリンクから見れます。
https://www.spglobal.com/esg/csa/static/docs/DJSI_Components_World.pdf
PDFファイルしか見当たらなかったのでエクセル データに変換して分析しました。

まず、エリア別の分析結果です。1位がヨーロッパ、2位がアジア、3位が北米となってます。ヨーロッパ諸国の国数が多いのとESGへの取り組みが他エリアと比べると進んでいる事を考えると当然かなと思います。

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次に、国別の割合です。1位がアメリカで18%、2位が日本で10%、3位がイギリスで8%となっています。エリア別ではヨーロッパ諸国が多かったのですが、国別で見るとアメリカが1番となりました。

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4.日本企業33社の内訳
以下表の会社が入ってます。業種別では電気機器が一番多く5社、続いて情報・通信業が4社となってます。日本で時価総額が高い、トヨタ自動車、ファーストリテイリング、ソフトバンクなどは入っていませんでしたね。

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考察

世界で見ると日本企業が第2位の銘柄参入数であったのは意外でした。ヨーロッパやアメリカではESGへの関心が高いのは理解していましたが、日本ではまだまだ認知されていない考え方だと個人的には思っていましたので。また、ESGを積極的に意識している会社の企業価値は高くなると何かの文献で読んだことはありますが、今回の構成企業たちがノミネートされていない企業と比べて株価パフォーマンスがどの程度ことなるのか気になるところです。ただ1つ言えることは、投資家もESG投資マインドをもって、社会にとって環境にとって良い活動をしている企業に投資の矛先を向けるのは良いことであると思いました。

参考文献

2019年DJSIの構成銘柄https://www.spglobal.com/esg/csa/static/docs/DJSI_Components_World.pdf
2020年DJSI スケジュール
https://www.spglobal.com/esg/csa/csa-resources/djsi-csa-2020


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