
キャリアコンサルタントの倫理と行動
1.キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育、並びに普及活動
①個人や組織のみならず社会一般に対して、様々な活動を通じて、キャリア形成やキャリアコンサルティングの重要性・必要性等について教育・普及すること
②それぞれのニーズを踏まえ、主体的なキャリア形成やキャリア支援に関する教育研修プログラムの企画・運営をすること
2.環境への働きかけの認識及び実践
◆個人の主体的なキャリア形成は、個人と環境との相互作用によって培われるものであることを認識し、相談者個人に対する支援だけでは解決できない環境の問題点の発見や指摘、改善提案等の環境への介入、環境への働きかけを関係者と協力して行う
3.ネットワークの認識及び実践
◆ネットワークの重要性の認識及び形成
①キャリア形成支援を効果的に実施するために、行政・企業の人事・その他の専門機関や専門家などの様々なネットワークが重要
②ネットワークの重要性を認識した上で、関係機関や関係者と日頃から情報交換を行い、協力関係を築いておくこと
③心理臨床や福祉領域をはじめとした専門機関や専門家、企業の人事部門等と協働して支援する
◆専門機関への紹介及び専門家への照会
①個人や組織等の様々な支援ニーズに応える中で、適切な見立てを行い、キャリアコンサルタントの任務の範囲、自身の能力の範囲を超えることについては、必要かつ適切なサービスを提供する専門機関や専門家を選択し、相談者の納得を得た上であっせんする
②個人のキャリア形成支援を効果的に実践するために必要な追加情報を入手したり、異なる分野の専門家の意見を求めること
4.自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識
◆自己研鑽
①キャリアコンサルタント自身が自己理解を深めることと、能力の限界を認識することの重要性、常に学ぶ姿勢を維持して、様々な自己啓発の機会等を捉えた継続学習により、新たな情報を吸収するとともに自身の力量を向上させていく
②人間理解の重要性を認識すること
◆スーパービジョン
①スーパーバイザーから定期的に、実践的助言・指導(スーパービジョン)を受けることの必要性
5.キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢
(1)活動範囲・限界の理解
①キャリアコンサルタントとしての活動範囲には限界があること。その限界には、任務上の範囲のほかに、自身の力量の限界、実施フィールドによる限界があること
②活動の範囲内において、誠実かつ適切な配慮を持って職務を遂行しなければならない
③活動範囲を超えてキャリアコンサルティングが行われた場合には、効果がないだけでなく個人にとって有害となる場合があること
(2)守秘義務の遵守
(3)倫理規定の遵守
(4)キャリアコンサルタントとしての姿勢
①個人の人生に関わる重要な役割、責任を担うものであることを自覚し、キャリア形成支援者としてのあるべき姿を明確にすること
②自己理解を深め、自らのキャリア形成に必要な能力開発を行うことの必要性について、主体的に理解すること
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