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厲家菜。元数学教授がオープンした北京ミシュラン1つ星に輝くクラシックなお店

日曜日のグルメコーナー、今日はちょっと面白いミシュラン一つ星の店を紹介します。

厲家菜(Lì jiā cài)という東京でもミシュランレストランに選ばれた店です。でも北京店は中国人の間ではそこまでも有名ではないし、dianpingでの評価も全ミシュラン店舗の中で最も点数の低い店です。

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↑dianpingでの評価は、3.95点(5点満点)で味が3.78、環境が3.71、サービスが3.67点となります。

北京のミシュランレストランの中で唯一4点も行かなかった店です。一人当たりの平均消費額が549元とやや低めとなります(理由は後に説明します)。

厲家菜は北京で2店舗あり、ミシュランひとつ星に選ばれたのは1985年に設立された本店の方です。昔ながらの胡同の中にあって、外からは非常にわかりづらい隠れ屋↓

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この「羊房11号」が目印、入り口です。

(外はだいぶボロっちいのですが)、入ったら雰囲気が変わります。

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1985年に店を設立したご主人の厲さんは、まさかの元応用数学の教授で、定年退職後にお店を開始します。教授の祖父が西太后の料理人総責任者で代々伝わるローカル食事を売りとしました。

店の中では、清の最後の皇帝の弟からもらったとされる看板が飾られてます。

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このお店、僕の感覚では中国人の間では知名度は高くないのですが、外国の首脳や外人観光客の間で有名です。

設立当時は、1日1テーブル(最大10人が座れて)、料金は一人200元で注文ができない完全お任せコースでした。80年代の200元は、対象にもよりますが、現在の5000元~10000万元に相当する感じとのこと。

数年前までずっとこのようなスタイルだったので、なかなか予約の取れない店でした。ただ需要の変化に対応するため、今では10人テーブル個室の隣に2人がけテーブルを2つだけ設置しました。

10人用のデーブル席はこんな感じです↓

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少人数のテーブルはこちら↓

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ここ数年は支店も出て、海外にも進出してと、より一般の人が予約できるようになりました。

そしてメニューも変化、お任せコースは一人298元(約4500円、精進料理のみ)から2868元(約44000円)まで幅広く対応できるようになりました(どちらも別途10%のサービス料が必要となります)。

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↑季節に合わせて変わります、参考までにこれは一番高いコースです。

お任せコースですが、一応dianpinユーザーの推薦も見てみましょう。

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1位はピリ辛牛肉で2位はお豆腐、3位はおから炒め、4位は甘すっぱいスペアリブ、5位が僕が好きな北京名物の山楂の甘付け。

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6位がケツギョの揚げ物で7位がピリ辛鶏肉、8位がシベリアカエルという長白山に棲むカエルで9位がエビ、10位がレンコンの肉詰め揚げ。

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盛り付けの雰囲気は伝統ある中華料理といったところでしょうか。

これぞまさに老北京(昔ながらの北京スタイル)といったお店ですね。雰囲気味わいたい人にはとってもオススメのお店です。


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