日本のトップブランドTop50、ブランジーが発表 ~カンター・ジャパン~

今回は、先日市場調査会社カンタージャパンより発表された日本のトップブランドランキング50のブランドZについてまとめてみました。

キング50のブランドZについてまとめてみました。

BrandZ(ブランジー)とは?
Branz(ブランジー)とは、毎年Kantarで行なっている消費者アンケート、企業の財務・業績分析を基にブランド価値を金額換算したランキングのことです。

BrandZ™は世界最大のブランド資産データベースです。 360万人以上の世界中の消費者アンケートの結果から集められるブランドデータと、各企業の財務実績や業績の分析を組み合わせた唯一のブランド評価調査で、毎年更新されています。直接消費者に対して行うアンケートでは、彼らが実際に買い物をしているカテゴリーについて評価をしてもらうことで、ユーザーの実体験に則した評価がデータに反映されています。データベースには、消費財(FMCG)、耐久消費財、サービス、店舗、企業ブランドなど、400以上の多岐にわたるカテゴリーにおいて、51か国、16万個以上のブランドの結果が含まれています。
www.kantar.jp

なぜブランドの指標が重要なのか
日本では元来製造業が強くブランドの価値構築には力を入れてきませんでした。いわゆる技術志向です。しかし、元より欧米諸国ではブランドの構築に力を入れており、商品を高い価値で売り出すことを可能にしている。そいういった背景があり、近年日本企業であってもブランドを育てていくことの重要性が見直されています。ブランド・エクイティを高めておくことによって、他社と比較しての競合優位性を保てるだけでなく、顧客の安心感につながり、使用満足度やロイヤリティが向上する効果も期待できます。企業のマーケティングにおいて、いかにブランドを創りマネジメントしていくか、ブランドを資産と捉え、価値を高めていくかは非常に大きなテーマであると言えます。

ブランド事例
スターバックス
異なる銘柄のコーヒー豆に対して、テイストの異なるお洒落なパッケージをデザインさせることで違いを強調し、所有するだけで自分の気分を上げてくれれる。スターバック椅子の店内の世界観とアラインさせることで、家庭でもスターバックを経験させ、ブランド体験を消費者に蓄積させることで、頭の中でスターバックスという文言が即座に選択として浮上し、他のメーカーとの価格競争に巻き込まれないようなブランディングが出来ている。

実際の順位
ではブランジーの実際のランキングを見ていきましょう。

今回の順位
1.トヨタ
2. NTT
3. ホンダ
4. ソニー
5. 日産
6. ソフトバンク
7. ユニクロ
8. セブンイレブン
9. AU
10. 任天堂
11. キャノン
12. 資生堂
13. MUFG
14. SMBC
15. パナソニック
16. ZOZOTOWN
17. ゆうちょ銀行
18. ヤクルト
19. みずほ銀行
20. アサヒビール
21. ライン
22. イオン
23. キリン
24. ヤマト運輸
25. メヴィウス
26. ANA
27. ファミリーマート
28. サントリー
29. 楽天
30. 佐川急便
31. ニトリ
32. 無印
33. JAL
34. ローソン
35. スズキ
36. ブリジストン
37. SK-ll
38. ヤマダ電機
39. かんぽ生命
40. スバル
41. りそな銀行
42. 第一生命
43. 日本郵便
44. ポカリスエット
45. POLA
46. アタック
47. メルカリ
48. ツルハドラッグ
49. 明治
50. マツダ

業界別順位・割合
1. 自動車業界・・・24%
2. 通信関連業界・・・17%
3. 小売業界・・・13%
4. テクノロジー業界・・・12%
5. 金融業界・・・8%
6. アパレル業界・・・4%
7. パーソナルケア業界・・・3%
8. エンタメ業界・・・3%
9. 飲料業界・・・3%
10. アルコール飲料業界・・・3%
11. 物流業界・・・2%
12. 航空業界・・・2%
13. たばこ業界・・・1%
14. 保険業界
15. タイヤ業界・・・1%
16. その他・・・1%

総評
やはり自動車産業が強いですね、トヨタを筆頭にホンダ、日産が上位トップ5にランクインしています。この上位3つのメーカーに言えることは、トヨタは日本の自動車産業の歴史を作り、今では世界の自動車市場をリードしているという経歴があり、CMも毎日流れています。ホンダは自動車だけではなくロボットやホンダジェットなど自動車に限らない様々分野で存在感を発揮しています。日産はプロパイロットやNIMといわれる日産独自の技術力を駆使し、自動運転2.0といわれる領域で実際の商品を販売し、日本の自動運転技術をリードしています。ランキングを通して言えることは、ランクインしているブランドは、私たち消費者がブランドを体験するタッチポイントが総じて多いということです。

朝起きてスマホを開く(NTT, AU, LINE、ソフトバンク)
会社に向かう(トヨタ、ホンダ、日産、スズキ、スバル、マツダ)
コンビニで朝ご飯を買う(ローソン、ファミリーマート、セブンイレブン
銀行でお金をおろす(SMBC,住友銀行、ゆうちょ銀行、みずほ、りそな銀行
家に帰ってスマホで欲しいものをポチる(ZOZOTOWN, 楽天、メルカリ)
飲み物を飲む(キリン、サントリー、ポカリ、アサヒ)
週末には平日にポチった商品が届く(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便)
車で買い物に行く(ニトリ、イオン、ツルハドラッグ、ヤマダ電機、無地良品)
旅行・出張に行く、帰省するとき(JAL、ANA)

などなど普段の生活の中でタッチポイントが多いことが言えます。

まとめ
さて、皆さんが予想されていた企業はランキングに入っていましたでしょうか。BtoC企業にとってブランドの価値向上は永遠の課題です。そのために企業は多くの費用を投じマーケティング施策を絶え間なく打ち出しています。日本企業は技術偏向的な傾向があり、マーケティングには力を入れてこなかった歴史があり、国内外において製品・サービスのブランド力を拡大させることができていません。一方で、ブランド今回のランキングで上位にランクインした企業は多くのマーケティング予算を確保し、ブランド価値の向上に着手してきた企業と言えるでしょう。こういった企業は他の企業と比べブランド認知力が高く、価格競争に巻き込まれる懸念が軽減されます。

消費者の頭の中に存在し続けられるブランドを構築する。これにより消費者に選ばれ続けるブランドであり続けることができるのです。

<参考URL>
カンタージャパン

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